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チアマゾール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チアマゾール
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
  • D (US)
薬物動態データ
生物学的利用能93%
血漿タンパク結合なし
代謝肝臓
半減期5-6 時間
排泄腎臓
データベースID
CAS番号
60-56-0
PubChem CID: 1349907
DrugBank APRD00002
KEGG D00401
化学的データ
化学式C4H6N2S
分子量114.17 g/mol
物理的データ
融点146 °C (295 °F)
水への溶解量2.75 mg/mL (20 °C)
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チアマゾール: Thiamazole)は、抗甲状腺薬の一種である。メチマゾール: Methimazole)とも呼ばれる。プロピルチオウラシルと同様、甲状腺ホルモンを抑制する作用を持つ。チオアミドに属する。日本ではメルカゾールの商品名で発売されている。

適応

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チアマゾールは 甲状腺機能亢進症、すなわち血中の甲状腺ホルモンが過剰になった状態の治療に用いられる。この薬は、甲状腺手術や放射性ヨード治療の前にも、血中甲状腺ホルモン濃度を低下させ甲状腺の操作の影響を最小にする目的で用いられる。

作用機序

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チオアミドは甲状腺ホルモンの生合成の多くの段階をブロックする。この中にはチロキシン(en)の生合成に必須な段階である、酵素甲状腺ペルオキシダーゼによるチログロブリンのヨード化を含む。

副作用

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無顆粒球症

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もしチアマゾール内服中に発熱やのどの痛みがあったときには直ちに主治医に連絡する必要がある。これは、これらの症状が無顆粒球症(血液中の白血球数、とくに好中球数の低下。まれだが重篤であり、死亡例もある副作用)に由来する可能性があるためである。白血球数と分画の測定が行われる。無顆粒球症の際にはチアマゾールは中止される。治療のために組み替えヒトG-CSF製剤が用いられる。

その他の副作用

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以下のものがあげられる。皮膚症状の頻度が比較的高い。(瘙痒感・皮疹をあわせると10-20%に出現するといわれる)

内服前、内服中の注意

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  • 以下に該当する人は、内服前に医師や薬剤師に相談のこと。
  • もしチアマゾール内服中に発熱やのどの痛みがあったときには直ちに主治医に連絡すること(前述)。
  • 外科手術、歯科手術を受ける予定の人は、外科または歯科の主治医にチアマゾール内服中であることを伝えること。

脚注

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  1. ^ 甲状腺 日本内分泌学会雑誌 Vol.87 (2011) No.Supplement-1 特集号 第20回臨床内分泌代謝Update Proceeding p. 35-43
  2. ^ 妊娠初期のチアマゾール投与に関する注意喚起について(2011.11.30) 日本甲状腺学会