ダック・ベイカー
ダック・ベイカー Duck Baker | |
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出生名 | Richard Royall Baker IV |
生誕 | 1949年7月30日(75歳) |
出身地 | アメリカ合衆国 ワシントンD.C. |
ジャンル | ジャズ、ブルース、ラグタイム、ケルト音楽、スウィング、ディキシーランド |
職業 | ミュージシャン |
担当楽器 | ギター |
活動期間 | 1972年 - |
レーベル | Kicking Mule、Acoustic Music、Day Job、シャナキー、アヴァン |
公式サイト |
duckbaker |
ダック・ベイカー(Duck Baker、1949年7月30日 - )は、ジャズ、ブルース、ゴスペル、ラグタイム、フォーク、アイルランド音楽、スコットランド音楽など、さまざまなスタイルで演奏するアメリカのアコースティック・フィンガースタイルのギタリスト。彼はギターの教則本をたくさん執筆している。
略歴
[編集]彼の名声は、アイルランド音楽やスコットランド音楽、アメリカの民族音楽、ラグタイム、ゴスペル、ブルースなど、さまざまなジャンルでソロのフィンガースタイルのギタリストとして活躍したことにある[1][2]。1949年7月30日にワシントンD.C.でリチャード・ロイヤル・ベイカー4世として生まれ[1][3]、バージニア州で育った。10代の頃はロック・バンドで演奏し、その後にアコースティック・ブルースやジャズに興味を持つようになった[4]。ジャズ・クルセイダーズ、ジミー・スミス、マイルス・デイヴィスらを聴いていたが、16歳のときに聴いたセロニアス・モンクの『ミステリオーソ』が最も印象に残ったという。師であるストライド・ピアニストのバック・エヴァンスからラグタイムについて学んだ[3]。
1970年代初頭に、サンフランシスコへと移り、キッキング・ミュール・レコードからのデビュー・アルバム『There's Something for Everyone in America』で聴けるような幅広い楽曲を演奏した[2]。ソロ・スタイルを発展させることに加えて、地元でのスウィング・ジャズやアヴァンギャルド・ジャズといったシーンに没頭していった。彼はトム・キーツとのデュエットやブルーグラス・バンドとの活動で、スウィング・ギターにのめり込んだ。1970年代後半から1980年代半ばまでは、ヨーロッパに滞在し、ロンドンのフリー・ジャズのミュージシャンたちに混じって時を過ごした。この数年の間に、ユージン・チャドボーン、ジョン・ゾーン[3]、ヘンリー・カイザー、ウディ・マン、ジム・ニコルズらと共演した[1]。彼は世界中をツアーし、スコットランドとアイルランドの音楽によるアルバムをリリースし、1987年にアメリカへと戻ってきた[3]。
ディスコグラフィ
[編集]リーダー・アルバム
[編集]- There's Something for Everyone in America (1975年、Kicking Mule)
- When You Wore a Tulip (1975年、Kicking Mule)
- 『キング・オブ・ボンゴ・ボン』 - The King of Bongo Bong (1977年、Kicking Mule)
- The Art of Fingerstyle Jazz Guitar (1979年、Kicking Mule)
- 『キッド・オン・ザ・マウンテン』 - The Kid on the Mountain (1980年、Kicking Mule)
- Under Your Heart (1985年、Edition Collage)
- The Salutation (1988年、Day Job)
- A Thousand Words (1992年、Acoustic Music) ※with ジョン・レンボーン
- Opening the Eyes of Love (1993年、Shanachie)
- The Clear Blue Sky (1995年、Acoustic Music)
- 『スピニング・ソング〜ハービー・ニコルズ作品集』 - Spinning Song: Duck Baker Plays the Music of Herbie Nichols (1996年、Avant)
- Ms. Right (1998年、Acoustic Music)
- My Heart Belongs to Jenny (2000年、Day Job)
- Do You Know What it Means to Miss New Orleans (2005年、Day Job)
- The Ducks Palace (2009年、Incus)
- Everything That Rises Must Converge (2009年、Mighty Quinn)
- The Roots and Branches of American Music (2009年、Les Cousins)
- The County Set (2016年、Southern Summer)
- Outside (2016年、Emanem)
- Shades of Blue (2017年、Fuilca)
- The Preacher’s Son (2017年、Fuilca)
- Pareto Sketches (2017年、Barcode)
- Duck Baker Plays Monk (2017年、Triple Point)
- Les Blues Du Richmond: Demos & Outtakes 1973–1979 (2018年、Tomkins Square)
- Plymouth Rock (2019年、Fuilca)
- I’m Coming, Virginia (2020年、Fuilca)
- Not The First Time (2021年、Fuilca)
- Confabulations (2021年、ESP-Disk)
- Wink The Other Eye (2022年、Fuilca)
- Contra Costa Dance (2022年、Confront)
参加アルバム
[編集]- Guitar Trios (1977年、Parachute)
- Vision-Ease Vol 2 (1978年、House of Chadula)
- Wild Partners (1998年、House of Chadula)
その他
- ジョン・ジェイムス : Descriptive Guitar Instrumentals (1976年、Kicking Mule)
- ステファン・グロスマン : 『サンダー・オン・ザ・ラン』 - Thunder on the Run (1980年、Kicking Mule)
- ラズウェル・ラッド : Broad Strokes (2000年、Knitting Factory)
脚注
[編集]- ^ a b c Kennedy, Gary (2002). Kernfeld, Barry. ed. The New Grove Dictionary of Jazz. 1 (2nd ed.). New York: Grove's Dictionaries. p. 112. ISBN 1-56159-284-6
- ^ a b Duck Baker - Mel Bay Publications Profile
- ^ a b c d Yanow, Scott (2013). The Great Jazz Guitarists. San Francisco: Backbeat. p. 13. ISBN 978-1-61713-023-6
- ^ “Blues in London: Interview with Duck Baker, blues musician”. Blues in London (September 2006). 18 September 2016閲覧。