ダウ・ジョーンズ公共株平均

ダウ・ジョーンズ公共株平均（ダウ・ジョーンズこうきょうかぶへいきん、英語: Dow Jones Utility Average, DJUA）は、ダウ・ジョーンズ平均の一種で、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが、アメリカ合衆国の公益企業における代表的な銘柄15種を選定し、ダウ式平均株価で算定する株価指数である ^[1]。ダウ公共株15種平均、ダウ公共株指数などとも呼ばれる。

公共株は、業績が景気に左右されにくいことから、比較的安定的に推移し、債券と似た動きをするため、債券が買われる（=金利は低下する）局面では、買われやすい傾向にある一方、債権が売られる（=金利は上昇する）局面では先行して売られる傾向にある。高配当銘柄で構成されることもあり、債券投資の代替として指数が使用されることもある^[2]。

景気後退局面では買われやすい一方、金融危機の発生時には先行して売られる傾向にあり、公共株平均が下落すれば、市場は全面安になる可能性が高まる^[3]^[4]。

構成銘柄

2020年10月27日時点でのダウ・ジョーンズ公共株平均株価は以下の通り。

構成銘柄、ティッカーシンボル、業種
企業	ティッカー	業種
AESコーポレーション	AES	電力
アメリカン・エレクトリック・パワー	AEP	電力
アメリカン・ウォーター・ワークス（英語版）	AWK	水道
アトモス・エナジー（英語版）	ATO	ガス
コンソリデーテッド・エジソン（英語版）	ED	電力
ドミニオン・エナジー	D	電力
デューク・エナジー	DUK	電力
エジソン・インターナショナル（英語版）	EIX	電力
エクセロン	EXC	複合
ファーストエナジー（英語版）	FE	電力
ネクステラ・エナジー	NEE	電力
パブリック・サービス・エンタープライズ・グループ（英語版）	PEG	複合
センプラ・エナジー	SRE	複合
サザン・カンパニー	SO	電力
エクセル・エナジー	XEL	電力

歴史

1929年 1月2日に、ダウ工業株平均株価から除外された公益企業の株で算出が開始された。

年間騰落率

以下の表は、算定開始以前の1928年まで遡って算出されたダウ・ジョーンズ公共株平均の推移を示す^[5]。

ダウ公共株平均の推移
年	年終値	騰落数	騰落率
1928	85.64
1929	88.27	2.63	3.07
1930	60.80	−27.47	−31.12
1931	31.41	−29.39	−48.34
1932	27.71	−3.70	−11.78
1933	23.09	−4.62	−16.67
1934	17.80	−5.29	−22.91
1935	29.55	11.75	66.01
1936	34.83	5.28	17.87
1937	20.35	−14.48	−41.57
1938	22.73	2.38	11.70
1939	25.32	2.59	11.39
1940	19.85	−5.47	−21.60
1941	14.02	−5.83	−29.37
1942	14.54	0.52	3.71
1943	21.87	7.33	5.04
1944	26.26	4.39	20.07
1945	38.13	11.87	45.20
1946	37.27	−0.86	−2.26
1947	33.40	−3.87	−10.38
1948	33.55	0.15	0.45
1949	41.31	7.76	23.13
1950	41.04	−0.27	−0.65
1951	47.22	6.18	15.06
1952	52.60	5.38	11.39
1953	52.04	−0.56	−1.06
1954	62.47	10.43	20.04
1955	64.16	1.69	2.71
1956	68.54	4.38	6.83
1957	68.58	0.04	0.06
1958	91.00	22.42	32.69
1959	87.83	−3.17	−3.48
1960	100.02	12.19	13.88
1961	129.16	29.14	29.13
1962	129.23	0.07	0.05
1963	138.99	9.76	7.55
1964	155.17	16.18	11.64
1965	152.63	−2.54	−1.64
1966	136.18	−16.45	−10.78
1967	127.91	−8.27	−6.07
1968	137.17	9.26	7.24
1969	110.08	−27.09	−19.75
1970	121.84	11.76	10.68
1971	117.75	−4.09	−3.36
1972	119.50	1.75	1.49
1973	89.37	−30.13	−25.21
1974	68.76	−20.61	−23.06
1975	83.65	14.89	21.66
1976	108.38	24.73	29.56
1977	111.28	2.90	2.68
1978	98.24	−13.04	−11.72
1979	106.60	8.36	8.51
1980	114.42	7.82	7.34
1981	109.02	−5.40	−4.72
1982	119.46	10.44	9.58
1983	131.84	12.38	10.36
1984	149.52	17.68	13.41
1985	174.81	25.29	16.91
1986	206.01	31.20	17.85
1987	175.08	−30.93	−15.01
1988	186.28	11.20	6.40
1989	235.04	48.76	26.18
1990	209.70	−25.34	−10.78
1991	226.15	16.45	7.84
1992	221.02	−5.13	−2.27
1993	229.30	8.28	3.75
1994	181.52	−47.78	−20.84
1995	225.40	43.88	24.17
1996	232.53	7.13	3.16
1997	273.07	40.54	17.43
1998	312.30	39.23	14.37
1999	283.36	−28.94	−9.27
2000	412.16	128.80	45.45
2001	293.94	−118.22	−28.68
2002	215.18	−78.76	−26.79
2003	266.90	51.72	24.04
2004	334.95	68.05	25.50
2005	405.11	70.16	20.95
2006	456.77	51.66	12.75
2007	532.53	75.76	16.59
2008	370.76	−161.77	−30.38
2009	398.01	27.25	7.35
2010	404.99	6.98	1.75
2011	464.68	59.69	14.74
2012	453.09	−11.59	−2.49
2013	490.57	37.48	8.27
2014	618.08	127.51	25.99
2015	577.82	−40.26	−6.51
2016	659.61	81.79	14.15
2017	723.37	63.76	9.67
2018	712.93	−10.44	−1.44
2019	879.17	166.24	23.32

記録

カテゴリ	最高値
終値	960.89	2020年 2月18日
場中	963.80	2020年2月18日

ETF

ダウ・ジョーンズ公共株平均に連動するETFは設定されていないが、ユーティリティ・セレクト・セクターSPDRファンド（NYSE Arca: XLU）のような非常に近い値動きをするETFは存在する。

脚注

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出典

^ Dow Jones Averages | Dow Jones Utility Average | Overview
^ NY株ハイライト　高配当から景気敏感へ、アップル買いが後押し日本経済新聞 2019年9月12日
^ 株、「端境期」に広がる調整色　海外発悪材料に耐性試す日本経済新聞　2013年4月16日
^ ダウ公共株15種平均（ダウ公共株指数）の推移・時系列株式マーケットデータ 2020年11月8日閲覧
^ “Dow Jones Utility Average (^DJU) Historical Data - Yahoo Finance” (英語). finance.yahoo.com. 2020年2月5日閲覧。

外部リンク

公式ウェブサイト
ダウ・ジョーンズ公共株平均のビジネスデータ:

[1] Dow Jones Averages | Dow Jones Utility Average | Overview

[2] NY株ハイライト　高配当から景気敏感へ、アップル買いが後押し日本経済新聞 2019年9月12日

[3] 株、「端境期」に広がる調整色　海外発悪材料に耐性試す日本経済新聞　2013年4月16日

[4] ダウ公共株15種平均（ダウ公共株指数）の推移・時系列株式マーケットデータ 2020年11月8日閲覧

[5] “Dow Jones Utility Average (^DJU) Historical Data - Yahoo Finance” (英語). finance.yahoo.com. 2020年2月5日閲覧。

[1]

[2]

[3]

[4]

[5]

構成銘柄

歴史

年間騰落率

記録

ETF

関連項目

脚注

出典

外部リンク