タリン・トロリーバス
タリン・トロリーバス | |
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ソラリス・トロリーノ18(2016年撮影) | |
基本情報 | |
国 |
エストニア ハリュ県 |
所在地 | タリン |
種類 | トロリーバス |
路線網 | 4系統[1][2] |
開業 | 1965年[1] |
休止 | 2024年10月[3][4] |
再開 | 2026年(予定)[3][4] |
運営者 | タリン市交通会社[1] |
使用車両 |
ソラリス・トロリーノ12 ソラリス・トロリーノ18[5] |
路線諸元 | |
電化区間 | 全区間 |
タリン・トロリーバス(エストニア語: Tallinna trollibussiliiklus)は、エストニアの首都であるタリン市内に路線網を有するトロリーバス。ソビエト連邦(ソ連)時代の1965年に開通し、2024年現在は路面電車(タリン市電)や路線バスと共にタリン市交通会社(Tallinna Linnatranspordi AS、TLT)によって運営されているが、同年11月1日以降長期に渡って運行を休止している[1][3][4]。
歴史
[編集]タリン市内にトロリーバスを建設する計画は1946年には存在しており、何度か路線網の計画が立てられたものの、最終的に具体的な計画が定められたのは1962年であり、同年から建設が開始された後1965年7月6日から最初の路線の営業運転が開始された。また、当初は車庫が存在せず、終端に配置されたトレーラーハウスなどを用いた仮の区域が車両の留置場や事務所として使われていたが、翌1966年に最初の車庫が、1967年に事務所が完成している[1]。
路線網はソ連時代を通して拡張され、1992年時点で9系統の路線網が存在した。一方で車両については開通当初を除きチェコスロバキア(現:チェコ)のシュコダ製の車両が継続的に導入されたが、エストニア独立後は部品の調達に支障をきたし、営業用車両を減らす事態に陥った。それを受け、1990年代以降はウクライナやハンガリー製の車両が導入された他、2000年代からはポーランドのソラリス製のノンステップバスが使用されていた[1][5][6]。
系統
[編集]運行休止前の2024年時点で、タリン西部に以下のトロリーバスの路線が存在した。後述のように、全盛期には9系統存在した路線網は2000年以降廃止が進められていた[1][2]。
系統番号 | 起点 | 終点 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | Mustamäe | Kaubamaja | 3号線とは経由区間が異なる |
3 | Mustamäe | Kaubamaja | 1号線とは経由区間が異なる |
4 | Keskuse | Balti jaam | |
5 | Mustamäe | Balti jaam |
車両
[編集]前述の通り、運行休止前の2024年10月時点でタリン市内のトロリーバスで使用されていたのはポーランドのソラリスが開発したトロリーノであった。そのうちタリン市内のトロリーバスに導入されたのは全長12 mの2軸バスであるトロリーノ12と全長18 mの連節バスであるトロリーノ18で、前者は28両、後者は18両が営業運転に使用されていた。これらの車両は老朽化を理由として廃車される予定である[5][3][4][7]。
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ソラリス・トロリーノ12
(トロリーノII)(2013年撮影) -
ソラリス・トロリーノ12
(トロリーノIII)(2014年撮影) -
ソラリス・トロリーノ18
(トロリーノII)(2009年撮影) -
ソラリス・トロリーノ18
(トロリーノIII)(2019年撮影)
運行休止、今後の予定
[編集]タリン市交通会社では将来的に全ての公共交通機関を電気を動力としたものに統一する計画を立てているが、その中でトロリーバスについては施設の老朽化を始めとした要因からハイブリッドバスや電気バスへの置き換えが進められていた。その結果、全盛期に9系統が存在したトロリーバス路線のうち半数以上が2010年代までにバスに変更される形で廃止されており、残された4系統についても2035年までの全廃が検討されていた。しかし、充電池を備えた新型車両の試運転や幾多もの議論を経て、2024年にタリン市議会は市内の基幹路線としてトロリーバスの存続を決定し、新型車両の導入や施設の更新などの近代化事業が2030年代までに実施される。ただし、市内中心部の道路工事や既存の車両の老朽化などの理由もあり、2024年10月31日の運転をもって、新型車両の納入が開始される2026年までトロリーバスは長期に渡り運行を休止している[3][4][8][9][10]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g “History of trolleybus transport in Tallinn”. Aktsiaselts Tallinna Linnatransport. 2022年1月10日閲覧。
- ^ a b “Timetables”. Tallinn Transport Department. 2022年1月10日閲覧。
- ^ a b c d e Libor Hinčica (2024年6月29日). “Tallinn zastaví od 1. 11. 2024 provoz trolejbusů. Do doby dodání nových”. Československý Dopravák. 2024年6月30日閲覧。
- ^ a b c d e Libor Hinčica (2024年11月1日). “Trolejbusy v Tallinnu dojezdily. Návrat je čeká za dva roky”. Československý Dopravák. 2024年11月2日閲覧。
- ^ a b c “Trolleybus fleet”. Aktsiaselts Tallinna Linnatransport. 2022年1月10日閲覧。
- ^ Aare Olander (2008). Tramm, buss ja troll Tallinnas. Tänapäev
- ^ “Vehicle Statistics Tallinn, TLT Trollipark”. Urban Electric Transit. 2022年1月10日閲覧。
- ^ Marko Tooming (2020年2月13日). “Trollid kaovad: aastaks 2035 jäävad Tallinna vaid trammid ja elektribussid”. ERR.ee. 2022年1月10日閲覧。
- ^ “Trolliliin number 9 suletakse alates maist”. Pealinn (2017年3月30日). 2022年1月10日閲覧。
- ^ Jens Bernhardt (2024年2月9日). “New investments – no closure: Tallinn opts for battery trolleybuses”. Urban Transport Magazine. 2024年2月10日閲覧。
外部リンク
[編集]- タリン市交通会社の公式ページ”. 2022年1月10日閲覧。 “