コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

セイナッツァロの村役場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セイナッツァロの村役場
Säynätsalon kunnantalo
セイナッツァロの村役場
セイナッツァロの村役場 地図
セイナッツァロの村役場の位置(Central Finland内)
セイナッツァロの村役場
セイナッツァロの村役場の位置(フィンランド内)
セイナッツァロの村役場
セイナッツァロの村役場の位置(バルト海内)
セイナッツァロの村役場
セイナッツァロの村役場の位置
概要
用途 多目的施設
所在地 セイナッツァロ
自治体 ユヴァスキュラ
 フィンランド
座標 北緯62度8分24.9秒 東経25度46分9.0秒 / 北緯62.140250度 東経25.769167度 / 62.140250; 25.769167座標: 北緯62度8分24.9秒 東経25度46分9.0秒 / 北緯62.140250度 東経25.769167度 / 62.140250; 25.769167
着工 1949年
完成 1952年
技術的詳細
階数 3
床面積 1,700 m2
設計・建設
建築家 アルヴァ・アールト
ウェブサイト
www.tavolobianco.com
テンプレートを表示

セイナッツァロの村役場[1](セイナッツァロのむらやくば、フィンランド語: Säynätsalon kunnantalo, 英語: Säynätsalo Town Hall)は、フィンランド中央スオミ県の都市ユヴァスキュラセイナッツァロにある建造物である[2][3]

建築家アルヴァ・アールトの設計になるもので[2]、1993年までは主に村役場の庁舎として使用され、1994年以降は、図書館やオフィスなどを併設する多目的施設として利用されている[4]

概要

[編集]

3階建ての建物で、総面積はおよそ 1,700 平方メートルである[5][6]。中央広場を取り囲むようにして、コの字型の役場棟が北側に設けられ、南側に長方形の図書館棟が設けられている[7][8]

アールトの設計によると、役場棟は、東側が議会場、北側がオフィス、西側が職員住宅という構成になっている[8]。議会場は、3階に位置している[8]。図書館棟は、2階が図書室で、1階が店舗になっている[8]。議会場は、議長席と向き合う形で、20席ほどの議員席が設けられ、その背後には傍聴席が設置されている[7]

図書館棟の東側には、御影石で造られた階段があり、この階段を上がったところに、木製のパーゴラが設けられたメインエントランスがある[9]。図書館棟の西側には、土を木で留めた芝生の生えた階段がある[9][10]。建物は、鉄筋コンクリートおよび20万個に及ぶ赤レンガで構成されてい[5][11]

由来

[編集]

1949年、村役場の建築コンペティションが実施され、アールトが1等に入選する[2]。同年に建築工事が着工され、1952年に完成した[2][12]。1993年まで、行政機関が置かれていた[13]

建物と中央広場は、建築上の重要性の観点から、1994年の建造物保存命令によって保護されている[13]。1996年から1997年にかけて、建物全体を改修する工事が行われた[14]。2016年、ユヴァスキュラ市がこの建物で行うすべてのサービスの提供が終了する[15]

周辺・交通アクセス

[編集]

北へおよそ 350 メートルほど行ったところに、セイナッツァロ教会 (fi:Säynätsalon kirkko) がある[16]。ユヴァスキュラの中心地からは、南へおよそ 15 キロメートルほど行ったところにある[2][17]

ムーラメ (fi:Muurame) からは、東へおよそ 7 キロメートルほど行ったところにある[17]。ヤムサ (fi:Jämsä) からは、北東へおよそ 52 キロメートルほど行ったところにある[17]。ヨウツァ (fi:Joutsa) からは、北へおよそ 70 キロメートルほど行ったところにある[17]

脚注

[編集]
  1. ^ ハウスボートでアルヴァ・アアルト”. フィンランド政府観光局. 2019年8月17日閲覧。
  2. ^ a b c d e SÄYNÄTSALO TOWN HALL”. アールト財団. 2019年8月17日閲覧。
  3. ^ 世界の建築鑑賞 セイナッツァロ町役場/アルヴァ・アアルト”. 武蔵野美術大学 美術館・図書館. 2019年8月17日閲覧。
  4. ^ サウナッツァロの村役場”. Tavolo Bianco Oy. 2019年8月17日閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ a b 『もうひとつの自然』 2018, p. 190.
  6. ^ citadel of democracy”. Jyväskylän kaupunki. 2019年8月17日閲覧。
  7. ^ a b 『セイナッツァロ役場&夏の家』 2014, p. 30.
  8. ^ a b c d 平山達 (2005年5月7日). “サユナツサロの役場 Town hall in Saynatsalo 1949〜52 A.AALTO / Saynatsalo Finland No.1/50”. 多摩美術大学 環境デザイン学科 (旧)平山研究室. 2019年8月17日閲覧。
  9. ^ a b 『建築ガイドブック』 2009, p. 120.
  10. ^ 倉本琢 (2006年). “セイナッツァロの役場”. くらもとたく建築計画室. 2019年8月17日閲覧。
  11. ^ 『エレメント&ディテール』 2018, p. 30.
  12. ^ Säynätsalo town hall (1949–52)”. Visit Jyväskylä. 2019年8月17日閲覧。
  13. ^ a b Säynätsalo townhall”. Jyväskylän kaupunki. 2019年8月17日閲覧。
  14. ^ Säynätsalon lähikirjastossa”. Jyväskylän kaupunki. 2019年8月17日閲覧。
  15. ^ The Säynätsalo Town Hall in Jyväskylä is open all year round”. Tavolo Bianco Oy. 2019年8月17日閲覧。
  16. ^ Architectural Map”. Visit Jyväskylä. 2019年8月17日閲覧。
  17. ^ a b c d MAAKUNTAKAAVA”. Keski-Suomen liitto. 2019年8月17日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 和田菜穂子(編)『アルヴァ・アアルト もうひとつの自然』国書刊行会、2018年10月。ISBN 978-4-336-06289-5 
  • Michael Trencher 著、平山達 訳『アルヴァー・アアルト 建築ガイドブック』丸善、2009年4月。ISBN 978-4-621-08098-6 
  • 小泉隆『アルヴァ・アールトの建築 エレメント&ディテール』学芸出版社、2018年3月。ISBN 978-4-7615-3240-6 
  • 宮本和義・齊藤哲也『セイナッツァロ役場&夏の家 アルヴァ・アアルト フィンランド 1952, 1953』バナナブックス〈World architecture〉、2014年1月。ISBN 978-4-902930-30-6 

外部リンク

[編集]