スロベニア鉄道713/715形気動車
ユーゴスラビア鉄道713/715形気動車 スロベニア鉄道713/715形気動車 | |
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713/715形(2018年撮影) | |
基本情報 | |
運用者 | ユーゴスラビア鉄道→スロベニア鉄道 |
製造所 | メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム、TVTボリス・キドリッチ |
製造年 | 1983年 - 1986年 |
製造数 | 54両(2両編成27本) |
運用開始 | 1983年 |
主要諸元 | |
編成 | 2両編成(713形 + 715形) |
軸配置 | 2'Bo' + 2'2' |
軌間 | 1,435 mm |
最高速度 | 120 km/h |
編成定員 |
着席定員 0番台 92人 + 折り畳み座席8人分 100番台 128人 + 折り畳み座席6人分 立席定員 100番台 164人 |
車両定員 |
着席定員 0番台 40人 + 52人 100番台 56人 + 72人 立席定員 100番台 78人 + 86人 |
車両重量 | 34.0 t + 26.0 t |
編成重量 | 60.0 t |
編成長 | 47,160 mm |
全長 | 23,580 mm(連結器含) |
全幅 | 2,870 mm |
全高 | 3,482 mm |
車輪径 | 770 mm |
固定軸距 | 1,900 mm |
台車中心間距離 | 16,100 mm |
軸重 | 9.8 t + 7.8 t |
機関 | メルセデス・ベンツ製 |
機関出力 | 375 kW→400 kW |
編成出力 | 375 kW→400 kW |
制動装置 | 空気ブレーキ、ディスクブレーキ |
保安装置 | デッドマン装置 |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5]を参照。 |
スロベニア鉄道713/715形気動車(スロベニアてつどう713/715がたきどうしゃ、スロベニア語: SŽ serija 713/715)は、スロベニアの国有鉄道であるスロベニア鉄道の気動車。ユーゴスラビア鉄道時代に導入された車両である[1][2][3]。
概要
[編集]ユーゴスラビア鉄道時代の1981年に発注が実施された、非電化区間向けの気動車。メルセデス・ベンツ製の4ストローク式12気筒ディーゼルエンジンやフォイト製の液体変速機を搭載した動力車の713形と、これらの動力を搭載しない制御車の715形による2両編成を組んで使用される。開発や設計は西ドイツ(現:ドイツ)のメッサーシュミット・ベルコウ・ブローム(MBB)とユーゴスラビアのTVTボリス・キドリッチ(TVT Boris Kidrič Maribor、TVT)によって実施され、初期の5編成はMBBが製造した部品をTVTが組み立てる形で生産が実施された一方、後期の22編成は全製造工程をTVTが手掛けた[1][2][3]。
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車内
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荷物置き場には自転車ラックも設けられている
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製造銘板
1983年から1986年にかけて27編成(2両編成27本)が導入された713/715形は、製造当初、用途に応じて以下の2種類の車種が存在した[2][3]。
- 0番台(713-001 + 715-001 - 713-005 + 715-005) - ビジネス客向けの都市間急行列車向けの編成。全室1等車で、車内にはオーディオシステムや供食設備、客室の空調設備が存在した。製造時の塗装は緑色と白色を基調としたものであった。
- 100番台(713-101 + 715-101 - 713-122 + 715-122) - 近郊列車に適した全室2等車の編成。供食設備の代わりに荷物置き場が設置されていた他、定員数も0番台より多く確保されている。塗装はオレンジ色や黄色を基調としており、「カナリア(Kanarček)」という愛称で呼ばれていた。
これらのうち、0番台についてはスロベニア鉄道設立後の1995年から2003年にかけて客室の空調や供食設備の撤去、運転室への空調の設置、座席の交換などの改造が施され、100番台への編入(713-123 + 715-123 - 713-127 + 715-127)が実施されている[1][2][3][6]。
以降も塗装変更や乗降扉、ディーゼルエンジンの交換などを経てスロベニア各地の路線で使用されていたが、老朽化に加え空調装置が設置されていない事、床が高くバリアフリーに適していない事などの理由から、2024年時点で後継車両(FLIRT)への置き換えが進められている[2][3][7][5][8]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d “Slovenian Railways Rolling Stock”. Slovenske železnice (March 2008). 2023年10月8日閲覧。
- ^ a b c d e f Luka Gradišnik. DMG 713/715 (PDF) (Report). tinetova stran o zeleznici. 2023年10月8日閲覧。
- ^ a b c d e f Klemen Ponikvar 2021, p. 127-128.
- ^ Direkcija Republike Slovenije za infrastrukturo 2021, p. 20.
- ^ a b Direkcija Republike Slovenije za infrastrukturo 2021, p. 23.
- ^ Holding Slovenske železnice, d. o. o. (2002). Letno poročilo 2002 (PDF) (Report). p. 49. 2023年10月8日閲覧。
- ^ Direkcija Republike Slovenije za infrastrukturo 2021, p. 19.
- ^ Holding Slovenske železnice, d. o. o. (2004). Letno poročilo 2004 (PDF) (Report). p. 61. 2023年10月8日閲覧。
参考資料
[編集]- Klemen Ponikvar (August 2021). Zgodovinski Pregled Tirnih Vlečnih Vozil na Slovenskih v Obdobju 1945-2021 (PDF) (Report). samozaložba Klemen Ponikvar. ISBN 978-961-07-0661-8. 2023年10月8日閲覧。
- Direkcija Republike Slovenije za infrastrukturo (September 2021). Uporabna dolžina peronov glede na dolžine potniških vlakov Zaključno poročilo (PDF) (Report). 2023年10月8日閲覧。