スペンサー湾
スペンサー湾(英語: Spencer Gulf)とは、オーストラリア南海岸にある二つの大きな入江のうち、西側の物である。南オーストラリア州に属し、グレートオーストラリア湾に面している。
概要
[編集]スペンサー湾は322km(200マイル)の長さと129km(80マイル)の幅を有している。湾の西海岸はエアー半島であり、東海岸はヨーク半島となっている。湾の入り口はマシュー・フリンダースによって発見された。湾に面する中で大きい都市はワイアラ、ポートピリー、ポートオーガスタである。それ以外にも、ワラルーやポートブロートン等の町がある。
歴史
[編集]この湾は1802年3月20日にフリンダースによって、スペンサーの湾(Spencer's Gulph)と命名された。このスペンサーはダイアナ妃の先祖であるスペンサー伯爵のジョージ・スペンサーから名前を取っている[1]。
現在の公式名称はスペンサー湾であるが、この湾はフリンダースと同時期にニコラ・ボーダンによって、ボナパルト湾(Golfe Bonaparte)とも名付けられていた。しかし、彼の名付けた名前が広く使われる事は無かった。
この地域はエドワード・ジョン・エアの1839年に始まる探検で探索された。そして、1840年代後半には海岸沿いに集落が形成された。
生物
[編集]スペンサー湾、とりわけワイアラ周辺では、オーストラリアコウイカが多数棲息している[2][3][4]。その周辺にいるイルカはこのコウイカが好物であり、安全に彼らを食する術を体得している[5]。湾の奥側では、オーストラリアフエダイが多数棲息している[6]。
エアー半島やヨーク半島を含む湾周辺はエアー・ヨーク・ブロックという生物圏になっている。
鳥類
[編集]スペンサー湾重要野鳥生息地は湾の北東側に広がっており、海岸沿いに460平方キロメートルの長さを有している。地形としては潮間帯の干潟、マングローブ林、塩沼等が見られる。この地は渉禽類や海鳥等の保護の重要性から、バードライフ・インターナショナルによる重要野鳥生息地に認定されている[7]。
ギャラリー
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ポートブロートンの海岸
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NASAの衛星から見たスペンサー湾
参考文献
[編集]- ^ Flinders, Matthew (1966) [1814]. A Voyage to Terra Australis : undertaken for the purpose of completing the discovery of that vast country, and prosecuted in the years 1801, 1802, and 1803 in His Majesty's ship the Investigator, and subsequently in the armed vessel Porpoise and Cumberland Schooner; with an account of the shipwreck of the Porpoise, arrival of the Cumberland at Mauritius, and imprisonment of the commander during six years and a half in that island. (Facsimile ed.). Adelaide; Facsimile reprint of: London : G. and W. Nicol, 1814 ed. In two volumes, with an Atlas (3 volumes): Libraries Board of South Australia. p. 249 27 March 2013閲覧。
- ^ Cross-dressing cuttlefish to sex up tourism
- ^ Sepia apama: the giant Australian cuttlefish
- ^ Whyalla Cuttlefish
- ^ Catch cuttlefish, drain off the ink, then fillet. Serves five (dolphins): Scientists stunned by mammals' elaborate culinary preparations
- ^ Snapper Fishing
- ^ “IBA: Spencer Gulf”. Birdata. Birds Australia. 2011年10月20日閲覧。