スナビキソウ
スナビキソウ | |||||||||||||||||||||||||||
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青森県種差海岸 2017年6月下旬
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Heliotropium japonicum A.Gray[1] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
スナビキソウ(砂引草) |
スナビキソウ(砂引草、窃衣[5]、学名:Heliotropium japonicum)は、ムラサキ科キダチルリソウ属の多年草。別名、ハマムラサキ[6]。
特徴
[編集]茎の高さは25-30cmになり、ときに分枝し、密に圧毛が生える。葉は密に互生し、葉身は長さ2.5-6cm、幅0.5-2cm、倒披針形から長楕円状倒披針形で、先は鈍頭または円頭、基部は細まり、葉柄はなく、縁は全縁となる。葉質はやや厚く多肉質で両面に圧毛が生える[6][7][8]。
花期は5-8月。茎先に短い花序を出して分岐し、芳香のある白色の花をつける。萼は緑色で5中裂し、裂片は狭長で毛が生える。花冠は漏斗形で径約8mm、花冠筒部は長さ6-7mm、上部は5裂して平開し、喉部は緑色がかった黄色になり、基部は細い筒となる。蕾時はらせん状にねじれている。雄蕊は花冠裂片と互生して5個あり、花筒につく。子房は上位で、4室に分かれ、花柱は短く、先端は円錐状に肥厚し、柱頭は花柱の肥厚した側面につく。果実は長さ8-10mmになる4稜形の核果になり、中に4個の小核を含む。核果の中果皮はコルク質で海水に浮かび散布される[6][7][8]。
分布と生育環境
[編集]日本では北海道、本州、九州(北部)に分布し、海岸の砂地に生育する。世界では、種として、モンゴル、中央アジア、シベリア、ヨーロッパに分布する[6]。
分子系統学的研究の成果による属の統合
[編集]本種の属は、従来は、果実の特徴をもとに、スナビキソウ属(Argusia Boehm, Messerschmidia L.)とされたが、分子系統学的研究の成果[9]によって、果実の形質は分類系統を反映していないことが明らかにされ、キダチスナビキ属(Tournefortia L.)とともに、キダチルリソウ属に統合された[6]。
名前の由来
[編集]和名スナビキソウは、「砂引草」の意で、海岸の砂地の中に地下茎を長く伸ばして繁殖することによる[7][8]。
各シノニムの種小名、sibirica は「シベリアの」の意味[10]。最も古い学名の Tournefortia sibirica L. (1753)[2]の種小名(形容語)が使用可能であるので、将来的には学名の変更が必要となるという[6]。
ギャラリー
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花冠の喉部は緑色がかった黄色になる。雄蕊、雌蕊は短く花筒を出ないため、外側からは見えない。
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礫石の浜に生育しているものもある。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ スナビキソウ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ a b スナビキソウ(シノニム)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ スナビキソウ(シノニム)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ スナビキソウ(シノニム)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ 『日本難訓難語大辞典』遊子館、2007年。
- ^ a b c d e f 『改訂新版 日本の野生植物 5』pp.50-51
- ^ a b c 『山溪ハンディ図鑑1 野に咲く花』p.180
- ^ a b c 『新牧野日本植物圖鑑』p.620
- ^ Hilger and Diane (Bot. Jahrb. Syst.) 125(1):19-51.2003
- ^ 『新牧野日本植物圖鑑』p.1347
参考文献
[編集]- 林弥栄監修、平野隆久写真『山溪ハンディ図鑑1 野に咲く花』、1989年、山と溪谷社
- 牧野富太郎原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 5』、2017年、平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
外部リンク
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