ストルガ詩の夕べ
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ストルガ詩の夕べ(ストルガしのゆうべ、マケドニア語: Струшки вечери на поезијата)は、マケドニア共和国のストルガで毎年開催される国際的な詩のフェスティバルである。ストルガ国際詩祭[1][2]。とも称される。1962年に初開催された。
6日間にわたって行われる「詩の夕べ」は、現代において最も古く最大の詩の祭りの一つで、英語字幕とマケドニア語訳の朗読がつく朗読会の中で、世界各国から招待された多くの詩人が大観衆の前で朗読し[2][3][4] 、詩に関する国際シンポジウム等の各種イベントが開催される。
「詩の夕べ」では、詩の世界で最も権威がある金冠賞(Златен Венец на Поезијата)が1966年から施賞されており、受賞者を顕彰するセレモニー「金冠賞詩人の肖像」が実施される[2]。日本人では1996年に大岡信[5]が、2022年に谷川俊太郎[6]が金冠賞を受賞している。2022年の授賞式には谷川本人の替わりに息子のピアニスト谷川賢作が出場してピアノを演奏し、詩人四元康祐が谷川の詩を朗読した[7]。
金冠賞
[編集]年 | 受賞者 | 国籍 |
---|---|---|
1966 | Robert Rozhdestvensky | ソビエト連邦 |
1967 | ブラート・オクジャワ | ソビエト連邦 |
1968 | ナジ・ラースロー | ハンガリー |
1969 | Mak Dizdar | ボスニアヘルツェゴビナ( ユーゴスラビア社会主義連邦共和国) |
1970 | Miodrag Pavlović | セルビア( ユーゴスラビア社会主義連邦共和国) |
1971 | W・H・オーデン | アメリカ合衆国 |
1972 | パブロ・ネルーダ | チリ |
1973 | エウジェーニオ・モンターレ | イタリア |
1974 | Fazıl Hüsnü Dağlarca | トルコ |
1975 | レオポール・セダール・サンゴール | セネガル |
1976 | Eugène Guillevic | フランス |
1977 | Artur Lundkvist | スウェーデン |
1978 | ラファエル・アルベルティ | スペイン |
1979 | ミロスラヴ・クルレジャ | クロアチア( ユーゴスラビア社会主義連邦共和国) |
1980 | ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー | ドイツ |
1981 | Blaže Koneski | マケドニア( ユーゴスラビア社会主義連邦共和国) |
1982 | Nichita Stănescu | ルーマニア |
1983 | Sachchidananda Vatsyayan | インド |
1984 | アンドレイ・ヴォズネセンスキー | ロシア |
1985 | ヤニス・リッツォス | ギリシャ |
1986 | アレン・ギンズバーグ | アメリカ合衆国 |
1987 | Tadeusz Różewicz | ポーランド |
1988 | Desanka Maksimović | セルビア( ユーゴスラビア社会主義連邦共和国) |
1989 | Thomas Shapcott | オーストラリア |
1990 | Justo Jorge Padrón | スペイン |
1991 | ヨシフ・ブロツキー | アメリカ合衆国 |
1992 | Ferenc Juhász | ハンガリー |
1993 | ゲンナジイ・アイギ | ロシア |
1994 | テッド・ヒューズ | イギリス |
1995 | Yehuda Amichai | イスラエル |
1996 | 大岡信 | 日本 |
1997 | アドニス | シリア |
1998 | Lu Yuan | 中国 |
1999 | イヴ・ボヌフォワ | フランス |
2000 | エドアルド・サングイネーティ | イタリア |
2001 | シェイマス・ヒーニー | アイルランド |
2002 | Slavko Mihalić | クロアチア |
2003 | トーマス・トランストロンメル | スウェーデン |
2004 | Vasco Graça Moura | ポルトガル |
2005 | W. S. Merwin | アメリカ合衆国 |
2006 | Nancy Morejón | キューバ |
2007 | マフムード・ダルウィーシュ | パレスチナ |
2008 | Fatos Arapi | アルバニア |
2009 | トマーシュ・シャラムン | スロベニア |
2010 | Lyubomir Levchev | ブルガリア |
2011 | Mateja Matevski | 北マケドニア |
2012 | Mongane Wally Serote | 南アフリカ共和国 |
2013 | ホセ・エミリオ・パチェーコ | メキシコ |
2014 | 高銀 | 韓国 |
2015 | 北島 | 中国 |
2016 | マーガレット・アトウッド | カナダ |
2017 | チャールズ・シミック | アメリカ合衆国 |
2018 | アダム・ザガエフスキ | ポーランド |
2019 | アナ・ブランディアナ | ルーマニア |
2020 | Amir Or | イスラエル |
2021 | Carol Ann Duffy | イギリス |
2022 | 谷川俊太郎 | 日本 |
2023 | Vlada Urošević | 北マケドニア |
脚注
[編集]- ^ 【噴水台】韓国文学にはなぜ村上春樹がいないのか? スター翻訳家不在のため? 朝鮮日報日本語版2014年01月23日
- ^ a b c 現代詩手帖 2015年2月号
- ^ 四元康祐「詩探しの旅」 谷川俊太郎さんの名代|日本経済新聞2022年4月3日 2022年4月10日閲覧。
- ^ 四元康祐「詩探しの旅」 絶滅危惧種たちの美酒|日本経済新聞2022年4月10日 2022年4月10日閲覧。
- ^ “国際交流基金 - 平成14年度 国際交流基金賞/奨励賞 プロフィール > 大岡 信氏”. www.jpf.go.jp. 2022年11月12日閲覧。
- ^ “谷川俊太郎さんに金冠賞 北マケドニアの国際詩祭(写真=共同)”. 日本経済新聞 (2022年4月20日). 2022年11月12日閲覧。
- ^ “四元康祐「詩探しの旅」 ヤー、詩の息子”. 日本経済新聞 (2022年11月13日). 2022年11月12日閲覧。