コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

スイス国鉄E3/3形蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スイス国鉄E3/3形蒸気機関車
基本情報
運用者 スイス連邦鉄道
製造所 SLM
車両番号 8451 - 8533
製造年 1902年 - 1915年
製造数 83両
引退 1960年
主要諸元
軸配置 C
軌間 1,435 mm
全長 8,715 mm
空車重量 26.2 t
運転整備重量 34.0 - 34.9 t
固定軸距 2 × 3,310 mm
動輪径 1,040 mm
シリンダ数 2気筒
シリンダ
(直径×行程)
360 mm × 500 mm
ボイラー圧力 12気圧
火格子面積 1.17 - 1.20 m2
全伝熱面積 56.5 - 63.1 m2
燃料 石炭
燃料搭載量 1.7 t
水タンク容量 4.2 m3
定格速度 45 - 50 km/h
定格出力 350 - 500馬力
テンプレートを表示

スイス国鉄E3/3形蒸気機関車(スイスこくてつE3/3がたじょうききかんしゃ)は、スイス連邦鉄道(スイス国鉄)の入換用蒸気機関車である。1902年から1915年にかけてスイス国内のスイス・ロコモティブ・アンド・マシン・ワークス(SLM)にて8451 - 8533号機の計83台が製造された。黒いボイラーに黄あるいは真鍮色の装飾を施していたことから、Tigrli(日本語で"トラ")の愛称で知られている。この機関車は、1960年まで営業運転されていた。

歴史

[編集]

1896年、スイス中央鉄道 (SCB) の依頼より試作品の開発が始まり、1901年に運用が開始された。1902 - 1903年に、スイス連邦鉄道の前身であるスイス東北鉄道 (NOB) 、スイス中央鉄道 (SCB) 、ジュラ−シンプソン鉄道 (JS) にて使用され、各駅の入替え作業に使用された。第二次世界大戦期には、石炭が不足していた事もあり、同形の8521, 8522が1942年に蒸気電気両用機関車に改造された。1960年、スイス連邦鉄道から撤退後、他の私鉄あるい工業プラントに転用された。数台の機関車が歴史的車両として保存されている。

機関車の発展

[編集]
連番 改造および交換
8459 伝熱面積を減少
8471 ウェスティングハウスにて車枠、ブレーキを設置
重量が1.4t増加
8480 車距を3120mmから3320mmへ拡張、前の覆いを削り、ボイラーと運転室を延長
8486 入換に必要な前ステップと手すりを設置
1907 偏心ブレーキを前輪・中輪に設置
8471-8481, 8494,
8495, 8511-8518,
8526, 8528, 8529
ウェスティングハウスのブレーキ設置
8519-8523 ブレーキコントロールを装備
8459, 8460,
8471-8481, 8488-8495,
8503-8505, 8513,
8524, 8525, 8528, 8529
速度計設置
最高運転速度を50km/hに向上
1935 機関車の操作を簡略化する作業を実施した

すべての機関車には、砂撒き器が装備されていた。第二次世界大戦中に、アセチレンを燃料に出来るよう改造されたが、その後元に戻された。

保守拠点

[編集]

車両数の多さから、車両の保守整備は車番のグループごとに複数の担当工場が指定された。

地域区分 車両番号 保守工場
I 8456–8462, 8491–8493, 8503–8505, 8524, 8525 イベルドン
II 8451–8455, 8463–8470, 8482–8488, 8496-8500, 8506–8513 オルテン
III 8471–8475, 8489–8490, 8514–8518, 8526-8527, 8531–8533 チューリッヒ
IV 8476–8481, 8494–8495, 8528–8530 ロールシャッハ
V 8501, 8502, 8519–8523 ベリンツォーナ

参照書籍

[編集]
  • Alfred Moser, "75 let Triengen Sursee železnice", oficiální pamětní publikace, Daniel Zumbühl, Verlag Ernst B. Leutwiler, Curych, 1987

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]