ジャイアントバイソン
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地質時代 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
更新世 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Bison latifrons Harlan, 1825 |
ジャイアントバイソン(Bison latifrons)は更新世に北米大陸のアラスカからメキシコにかけて分布したバイソンである。20万年間生存したが、最終氷期に絶滅した。
特徴
[編集]他のバイソン属と同様にステップバイソンから派生した種の一つであり、ジャイアントバイソン自体も絶滅種のムカシバイソン(英語)やホクチヤギュウ(英語版)[1]と現生種のアメリカバイソンの先祖の一つでもあるが、これらの絶滅種と同様に後期更新世に絶滅した[2][3]。
良い保存状態で見つかっているのが頭蓋骨と角のみであることから、本種の大きさは厳密にはわかっていない。脚の骨から、体重は現生のアメリカバイソンよりも25-50%大きかったと考えられており、史上最大の反芻類の一つであったことは間違いない[4][5]。
本種は地球上に存在したウシ類の中で最大の大きさを持ち、体長4.75メートル、鬐甲高2.3~2.5メートルである[6]。 体重は1,250kg[7][8]から2,000kg[9]。史上最大の反芻類の一つでもあり、体重では現生のキリンや絶滅した角の長いバッファロー(スイギュウ)であるペロロヴィス(Pelorovis)と同等であった。
角は端から端まで213センチメートルにもなり、現生のアメリカバイソン(66センチメートル)より遙かに大きかった[10][11]。
ユーラシア大陸(シベリア・モンゴル・中国・カザフスタン・東ヨーロッパなど)に生息していたステップバイソンの亜種の一つである「Bison priscus gigas」は、形態・分布共にジャイアントバイソンとの類似性が強く、大きさや角の長さ(210センチメートル)もジャイアントバイソンに匹敵した可能性がある[12]。
分布
[編集]ジャイアントバイソンの分布は現生のアメリカバイソンと同等または部分的にはより広く分布しており、北はアラスカ州から南はメキシコ、西はカリフォルニア州から東はアメリカ合衆国中西部やフロリダ州にて化石が発掘されている[13]。
絶滅
[編集]ジャイアントバイソンが絶滅した時期は、以前は約3万年前から2万年前の最終氷期とされることが多かった。
しかし、2022年にテキサス州南部から約1万3千年前の化石が発見されており、時期的に「第四紀の大量絶滅」に該当することからも、本種の絶滅と小型化した子孫の発生が人類に起因した可能性が高くなった[2][3]。
脚注
[編集]- ^ 春成秀爾「更新世末の大形獣の絶滅と人類」『国立歴史民俗博物館研究報告』第90巻、国立歴史民俗博物館、2001年3月、17,43、doi:10.15024/00000978、ISSN 0286-7400。
- ^ a b Baskin, J., R. Walls, R. Thomas, 2022年, Bison antiquus and B. latifrons from the latest Rancholabrean (latest Pleistocene), Nueces River Valley, South Texas. New Mexico Museum of Natural History and Science Bulletin 88: 213.
- ^ a b Valerius Geist, 1996年, Buffalo Nation, "The Advent of a Giant Bison", 22-30頁, Voyageur Press
- ^ Hoganson, JW (2002). “Occurrence of the Giant Ice Age Bison, Bison latifrons, in North Dakota”. NDGS Newsletter 29 (2): 1–3. ISSN 0889-3594. オリジナルの2017-01-25時点におけるアーカイブ。 2008年8月18日閲覧。.
- ^ “Bison Latifrons - Characteristics, Behavior and Habitat of Bison Latifrons, the Giant Bison”. Dinosaurs.about.com (2010年12月18日). 2012年5月13日閲覧。
- ^ Extinct Long-horned Bison & Ancient Bison (Bison latifrons and B. antiquus) Fact Sheet: Summary
- ^ East, Shirley G. (2011-12-29). The Dream Hunters Epoch: The Paleo Indians Series. ISBN 9781465396945
- ^ Fariña, Richard A.; Vizcaíno, Sergio F.; Iuliis, Gerry De (2013-05-22). Megafauna: Giant Beasts of Pleistocene South America. ISBN 978-0253007193
- ^ Bison Latifrons – Characteristics, Behavior and Habitat of Bison Latifrons, the Giant Bison Archived 2013-11-10 at the Wayback Machine..Dinosaurs.about.com (2010-12-18)
- ^ Kurten, B; Anderson, E (1980). “Order Artiodactyla”. Pleistocene mammals of North America (1st ed.). New York: Columbia University Press. pp. 295–339. ISBN 0-231-03733-3
- ^ William Henry Burt, 1976, A Field Guide to the Mammals: North America North of Mexico, p.224, Houghton Mifflin Harcourt
- ^ C. C. Flerow, 1977年, Gigantic Bisons of Asia, Journal of the Palaeontological Society of India, Vol. 20, 77-80頁
- ^ Carrillo-López, R.; Velasco-Rodríguez, A.; Vásquez-Simon, R.; Valera-Venegas, G.; Jiménez-Hidalgo, E. (2023-08-28). “New records of Bison (Mammalia: Bovidae) from Southern Mexico and some comments on their distribution and biochronology” (英語). PalZ. doi:10.1007/s12542-023-00665-7. ISSN 0031-0220 .