コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ジミー・エンジェル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジミー・エンジェル
Jimmie Angel
生誕 James Crawford Angel
(1899-08-01) 1899年8月1日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ミズーリ州シーダーバレー英語版
死没 1956年12月8日(1956-12-08)(57歳没)
パナマ運河地帯の旗 パナマ運河地帯 バルボア英語版ゴーガス病院英語版
職業 飛行士
著名な実績 エンジェルフォールの再発見
テンプレートを表示

ジェームズ・“ジミー”・クロフォード・エンジェル(James "Jimmie" Crawford Angel、1899年8月1日 - 1956年12月8日)は、アメリカ合衆国飛行士である。ベネズエラにある世界最大の落差の滝、エンジェルフォールはエンジェルの名に因むものである[1][2][3]

若年期

[編集]

エンジェルは1899年8月1日にミズーリ州シーダーバレー英語版近郊で、グレン・デイヴィス・エンジェル(Glenn Davis Angel)とマーガレット・ベル・エンジェル(Margaret Belle Angel、旧姓マーシャル(Marshall))の間に生まれた。祖父ジェームズ・エドワード・エンジェルが生きている間は、混同を防ぐためにミドルネームのクロフォードで呼ばれていた。第一次世界大戦に従軍したとされるが[4]、終戦直前の1918年9月12日に徴兵登録された[5][6]という以上のことは不明である。20代の時に「ジミー」というあだ名がつけられ、以降生涯に渡ってその名前で呼ばれた[1]

エンジェルフォール

[編集]
エンジェル・フォール

1933年11月16日、上空から鉱床を探していたエンジェルは、ベネズエラグラン・サバナ英語版地方にあるアウヤンテプイ山頂から流れ落ちる滝を発見した[7]

エンジェルの飛行機「エル・リオ・カロニ」号(シウダ・ボリバル空港にて)
エル・リオ・カロニ号の前面

1937年10月9日、エンジェルは近くへの着陸を目指してこの滝に戻ってきた。エンジェルが操縦する、「エル・リオ・カロニ」(El Río Caroní、カロニ川英語版の意味)と名付けられた単葉機・フラミンゴ英語版には、2番目の妻のマリー、地質学者のグスタボ・ヘニーとその助手のミゲル・デルガドが乗っていた。エンジェルは機体を着陸させたが、その後、車輪が泥に沈み、離陸させることが不可能になった。一行は近くの集落まで11日間かけて険しい地形を歩いた。エンジェルらの活動が報じられると、この地域への世界的な関心が高まり、その後、綿密な科学探査が行われるようになった。

エンジェルの飛行機「エル・リオ・カロニ」号は、長らくアウヤンテプイ山頂に置き去りにされていたが、1970年にベネズエラ軍により回収され、分解してヘリコプターによって下界に降ろされた。その後、マラカイ航空博物館英語版で修復され、現在はシウダ・ボリバルの空港で展示されている。

死去

[編集]

1956年4月17日、パナマダビッドで飛行機の着陸に失敗し、頭に怪我を負った。その後すぐに心臓発作を起こし、また、様々な病気に悩まされたが、着陸事故の8か月後の1956年12月8日、肺炎によりバルボア英語版(現 パナマ市)のゴーガス病院英語版で死去した。遺体は火葬され、カリフォルニア州バーバンクPortal of the Folded Wings Shrine to Aviationに埋葬されたが、エンジェルの遺志に基づき、1960年7月2日に妻と2人の息子、2人の友人により、遺灰がエンジェルフォールに散骨された[1]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c Angel, Karen. “The History of Jimmie Angel”. 16 March 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月11日閲覧。
  2. ^ "Plane Pilot Sights Highest Waterfall in World." Popular Science, April 1938, p. 37.
  3. ^ Angel, Karen (2012). “Why the World's Tallest Waterfall is Named Angel Falls”. Terrae Incognitae 44 (1): 16–42. doi:10.1179/0082288412Z.0000000003. 
  4. ^ The Truth About Jimme Angel by Karen Angel..
  5. ^ A check of the Missouri Soldiers database for World War I has no listing for a James C. Angel at Missouri database
  6. ^ A 1921 picture of Angel in Uniform shows him wearing Military Aviator Wings see Jimmy Angel Historical Project website Archived 2010-03-16 at the Wayback Machine..
  7. ^ George, Uwe (May 1989). “Venezuela's Islands in Time”. National Geographic 175 (#5): 549. 

外部リンク

[編集]