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ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)
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識別情報
CAS登録番号 13965-03-2 チェック
PubChem 6102075
ChemSpider 75895 チェック
特性
化学式 C36H30Cl2P2Pd
モル質量 701.9 g mol−1
外観 黄色の粉末
融点

260 °C (300 °C付近で分解)

への溶解度 溶けない
溶解度 クロロホルム、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、アセトンに溶ける[1]
危険性
NFPA 704
1
2
0
引火点 181.7 °C
関連する物質
関連物質 ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)白金英語版
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)英語: dichlorobis(triphenylphosphine)palladium)は、化学式がPdCl2[P(C6H5)3]2有機金属化合物錯体)である。しばしばPdCl2(PPh3)2と略して書かれる。空気中でも安定な黄色の固体で、複数の有機溶媒に溶ける。薗頭カップリングなどのパラジウム触媒カップリング反応触媒に使われている。この錯体は平面四角形分子構造を採る。ホスフィンが配位した多数の類似化合物が知られている。

合成と反応

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塩化パラジウム(II)トリフェニルホスフィンで処理することにより合成することができる[2][3]

PdCl2 + 2 PPh3 → PdCl2(PPh3)2

過剰量のトリフェニルホスフィンの存在下、ヒドラジンで還元するとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)となる[4]

2 PdCl2(PPh3)2 + 4 PPh3 + 5 N2H4 → 2 Pd(PPh3)4 + N2 + 4 N2H5+Cl

出典

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  1. ^ PdCl2(PPh3)2”. ChemSpider. 2 January 2024閲覧。
  2. ^ Norio Miyaura; Akira Suzuki (1990). “Palladium-Catalyzed Reaction of 1-Alkenylboronates with Vinylic Halides: (1Z,3E)-1-Phenyl-1,3-octadiene”. Organic Syntheses 68: 130. doi:10.15227/orgsyn.068.0130. 
  3. ^ Hiroshi Itatani; J.C.Bailar (1967). “Homogeneous Catalysis in the Reactions of olefinic Substances. V.Hydrogenation of Soybean Oil Methyl Ester with Triphenylphosphine and Triphenylarsine Palladium Catalysts”. Journal of the American Oil Chemists' Society 44: 147. doi:10.1007/BF02558176. 
  4. ^ D. R. Coulson (1972). “Tetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)”. Inorganic Syntheses. 13. 121–124. doi:10.1002/9780470132449.ch23. ISBN 978-0-470-13244-9 

関連項目

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