ジェリー・ヘイル
ジェリー・ヘイル | ||||||||
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Jerry Heil in 2022 | ||||||||
生誕 |
ヤーナ・シェマエワ 1995年10月21日(29歳) ヴァスィリキーウ, ウクライナ | |||||||
職業 |
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活動期間 | 2017年–現在 | |||||||
音楽家経歴 | ||||||||
ジャンル | ||||||||
担当楽器 | ||||||||
レーベル |
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YouTube | ||||||||
チャンネル | ||||||||
活動期間 | 2012年–現在 | |||||||
登録者数 | 38万8千人 | |||||||
総再生回数 | 1億5,823万 | |||||||
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チャンネル登録者数・総再生回数は 2023年3月21日時点。 |
ヤーナ・オレクサンドリヴナ・シェマエワ (ウクライナ語: Я́на Олекса́ндрівна Шема́єва; 1995年10月21日生まれ) は、ジェリー・ヘイル (ウクライナ語: Дже́ррі Гейл) としても知られる、ウクライナのシンガーソングライター、ユーチューバー。2012年にユーチューブチャンネルを開設して活動を開始、Vlogやカバー曲を発信していた。
2017年にプロとしての音楽活動を開始、デビュー作「De miy dim (私の家はどこですか) 」 をVidlik Recordsからリリースした。その後、2019年にシングル「#OHRANA_OTMENA (#安全_キャンセル) 」をリリースし、ウクライナでのトップ5のヒットとなった。2019年10月にはデビューアルバム「#YA_YANA (#私_彼女) 」をリリースした。ユーチューブチャンネル開設からの通算視聴回数は1億5,823万回、登録者数は38万8千人 (2023年3月21日時点)。
幼少期
[編集]ウクライナの首都キーウ近郊のヴァスィリキーウで生まれた[1]。 両親はともに個人輸入事業者(Private Trader)として働いていた。キーウの音楽学校、R. Glier Kyiv Institute of Music と Petro Tchaikovsky National Music Academy of Ukraine に通った[2][3]。
経歴
[編集]初期
[編集]ジェリー・ヘイルという名前は15才から使い始めた。ロシアのソーシャルネットワークサービスであるフコンタクテに登録した際、アニメのキャラクターにちなんでジェリーマウスという名前を使い始めた。 その後、インターネットで最初に見たアメリカ人の姓を使いたいと考え、マウスをヘイルに変えた。その芸名にまつわる裏話を恥ずかしいと考えており、愚かだったと回顧している。[4]
2012年にユーチューブチャンネルを開設し、Vlogや、トゥエンティ・ワン・パイロッツ、オケアン・エリズィ、The Hardkiss、コーダラインのようなウクライナや海外のミュージシャンのポピュラー曲のカバーを投稿した。オケアン・エリズィのフロントマンである Svyatoslav Vakarchuk は、しばしばヘイルの投稿した自身のバンドのカバー曲を再配布し、評価している[2][4][5][6][7]。
2017年~2018年: プロデビューと「De miy dim (私の家はどこですか) 」
[編集]2017年にウクライナの音楽グループOnukaとの関係で知られるウクライナのレコードレーベルVidlik Recordsとのレコーディング契約にサインした。自身の曲「De miy dim」のプロデューサーを探すうちに、このレーベルとOnukaのリーダー、歌手であり、レーベルの創始者であるイェフェン・ヒラトフとナタ・ズィジチェンコを紹介された。レーベルと緊密に活動を始め、デビューEP「De miy dim」をレコーディング、2017年10月にリリースした[8][9]。
2018年にX-Factor Ukraineのシーズン9のオーディションを受けた。審査員の前の最初のオーディションから、ブートキャンプフェーズまで進んだが、そこで落選した[10][11]。落選後、音楽活動に戻り、シングル「Kava」、「Postil」をリリース、後者では彼女のデビューミュージックビデオが取り上げられた[12]。
2019年~現在: 「Okhrana, otmyena (安全、キャンセル)」と「Ya, Yana (私、彼女)」
[編集]2019年3月にウクライナ人のプロデューサーMorphomとレコーディングした発売予定のシングル「Okhrana, otmyena」の一部をインスタグラムに投稿した[13]。そのトラックは、NKやヴェラ・ブレジネーヴァのようなウクライナの歌手が称賛し一部を配布したため、急速に勢いを得た[14]。翌月、ユーチューブにフルバージョンの曲を投稿、ミュージックビデオは1480万回以上再生され、「Okhrana, otmyena」はウクライナでトップ5に入った[15][16]。歌手としての成功に続き、楽曲作成に力を入れ始め、ウクライナ人の作曲家、プロデューサーであるKonstantin Meladzeとともに、ヴェラ・ブレジネーヴァやキーウを拠点とするバンドCloudlessなどを含むミュージシャンに楽曲を提供した[17][18]。
2019年9月にデビューアルバム「Ya, Yana」をユーチューブでリリースした。アルバムは8曲から構成され、翌月に商業リリースされた[19][20]。2020年1月に、ロッテルダムで開催されるユーロビジョン・ソング・コンテスト2020のウクライナ代表を選ぶVidbir 2020への参加が発表された[21]。ヘイルの曲「Vegan (ヴィーガン)」は決勝に残ったが、6位に終わった。
ウクライナが前年チャンピオンを獲得したユーロビジョン・ソング・コンテスト2023にウクライナを代表して参加するため、2022年12月に「When God shut the door (神が扉を閉じるとき)」で再度Vidbir 2023に挑戦したが、3位に終わった。
2024年にアリョーナ・アリョーナと組んで再度ユーロビジョン・ソング・コンテスト2024に挑戦して、2月4日にウクライナ代表に選出された[22]。参加曲は2人が歌詞を手掛けた『Teresa & Maria』である[23]。
私生活
[編集]ウクライナ語、ロシア語、英語に堪能である。多くの曲はウクライナ語でレコーティングしている[24]。
著作権侵害
[編集]2018年8月、ウクライナにおけるユニバーサルミュージックグループの被許諾者である出版社 Komp Music Publishing は、ビデオの中でイマジン・ドラゴンズ の「Believer」を許可を得ず使用していることからヘイルを訴えると警告した。同社はヘイルのチャンネルからの全てのユニバーサルミュージックグループの楽曲の削除と、著作権法違反に対する数千フリヴニャの罰金を主張した。同社がヘイルに対し二つの訴訟を起こした結果、ヘイルのチャンネルはユーチューブから削除された[25]。
ヘイルのパートナーであるAIR Musicがこの訴訟に関わった。両社の代表による会議で、ヘイルの罰金を大幅に減額する契約の交渉を行い、ヘイルの犯した著作権侵害の数について合意に達した。その結果、Komp Music Publishing は訴訟を取り下げ、ヘイルのチャンネルは再開された[26][27]。
ディスコグラフィ
[編集]アルバム
[編集]タイトル | 詳細 |
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Ya, Yana |
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EP
[編集]タイトル | 詳細 |
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De miy dim |
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シングル
[編集]タイトル | リリース年 | 最高チャート順位 | 収録アルバム名 |
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ウクライナ | |||
"De miy dim" | 2017 | — | De miy dim |
"Kava" | 2018 | — | Non-album singles |
"Postil" | — | ||
"Okhrana, otmyena" | 2019 | 9[28] | Ya Yana |
"Natverkay" | — | ||
"Vilna kasa" | 94[29] | ||
"Vichnist" | — | Non-album singles | |
"Vegan" | 2020 | — |
フィルモグラフィ
[編集]年 | タイトル | 担当 | 注釈 |
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2002 | チョーク・ゾーン | ルディ | ウクライナ語 吹替 |
2019 | アダムス・ファミリー (2019年の映画) | ベサニー[30] | ウクライナ語 吹替 |
受賞歴
[編集]年 | 受賞 | カテゴリー | 受賞作品 | 結果 | 参照 |
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2019 | Jager Music Awards | Single of the Year | "Okhrana, otmyena" | 受賞 | [31] |
参照
[編集]- ^ “𝐘𝐨𝐮𝐓𝐮𝐛𝐞 & 𝐓𝐢𝐤𝐓𝐨𝐤: 𝐉𝐄𝐑𝐑𝐘 𝐇𝐄𝐈𝐋 (@thejerryheil) on Instagram | Ghostarchive”. ghostarchive.org. 2023年3月19日閲覧。
- ^ a b (日本語) Інтерв`ю з блоггеркою Jerry Heil 2023年3月19日閲覧。
- ^ “Історія Jerry Heil: як відеоблогерка з Василькова зачарувала ONUKA та The Maneken” (ロシア語). Karabas Live (2017年12月19日). 2023年3月19日閲覧。
- ^ a b “Новое имя: Jerry Heil” (ロシア語). BURO.. 2023年3月21日閲覧。
- ^ Барська, Анастасія (2016年8月6日). “Виконавиця гучного каверу на весь альбом Океану Ельзи розповіла про свою мрію” (ウクライナ語). Tochka.net. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Jerry Heil - YouTube”. www.youtube.com. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “JerrysDreams YouTube Stats, Channel Statistics - Socialblade.com”. Socialblade.com. 2023年3月21日閲覧。
- ^ Vlad10 (2017年10月30日). “Jerry Heil – Де мій дім (EP)” (ウクライナ語). Нотатки про українську музику. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Jerry Heil презентовала дебютный EP” (ロシア語). BURO.. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Х-фактор 9. Випуск 10. Jerry Heil – Попурі. Додатковий кастинг в Києві від 03.11.2018”. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “"ТОП-5 выступлений десятого кастинга "Х —Фактора" — возвращение призрака EL Кравчук и громкий успех видеоблогера Jerry Heil" (in Russian).”. Besti. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Діма Топоринський знявся в кліпі Jerry Heil”. Noviy kanal.. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “«Охрана отмєна»: сеть взорвал смешной хит молодых украинских музыкантов (видео)” (ウクライナ語). fakty.ua. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “«Хорошо хоть тапками не кидают на украинский язык в ленте»: Вера Брежнева посоветовала слушать украинскую музыку, опубликовав в сети видео - Replyua.net”. replyua.net. 2023年3月21日閲覧。
- ^ Vlad10 (2019年4月16日). “Jerry Heil – Охрана отмєна (Лірик відео)” (ウクライナ語). Нотатки про українську музику. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “"Ти ляжеш, як встану я". Блогерка Jerry Heil випустила пісню #ОХРАНА_ОТМЄНА” (ロシア語). Karabas Live (2019年4月7日). 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Віра Брежнєва - Я не святая: прем'єра нової пісні! Jerry Heil про спільну роботу з зіркою”. novy.tv. 2023年3月21日閲覧。
- ^ Свобода, Радіо (2019年7月3日). “Girls power, «Твін Пікс» та Мальдіви. 10 українських треків червня” (ウクライナ語). Радіо Свобода 2023年3月21日閲覧。
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- ^ “Jerry Heil презентувала дебютний альбом: слухати онлайн” (ウクライナ語). 24 Канал. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Go_A will represent Ukraine in Rotterdam” (英語). eurovision.tv (2020年2月22日). 2023年3月21日閲覧。
- ^ “alyona alyona & Jerry Heil — переможниці Нацвідбору на Євробачення-2024” (英語). corp.suspilne.media. 2024年2月5日閲覧。
- ^ “Ukraine: Alyona Alyona & Jerry Heil to Eurovision 2024 with "Teresa & Maria"” (英語). Eurovisionworld (2024年2月4日). 2024年3月7日閲覧。
- ^ “Heil Jerry | VK”. vk.com. 2023年3月21日閲覧。
- ^ СЛУХ (2018年10月30日). “Українка, яку хотіли штрафувати за кавер на Imagine Dragons, вийшла сухою з води”. СЛУХ — медіа про музику та все, що навколо неї. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Jerry Heil: как защитить кавер по закону” (ロシア語). news.liga.net (2018年11月7日). 2023年3月21日閲覧。
- ^ СЛУХ (2018年10月30日). “Українка, яку хотіли штрафувати за кавер на Imagine Dragons, вийшла сухою з води”. СЛУХ — медіа про музику та все, що навколо неї. 2023年3月21日閲覧。
- ^ “City & Country Radio – Top Week Hits - Музыкальные Чарты TopHit.ru”. web.archive.org (2020年1月30日). 2023年3月21日閲覧。
- ^ “City & Country Radio – Top Week Hits - Музыкальные Чарты TopHit.ru”. web.archive.org (2020年1月30日). 2023年3月21日閲覧。
- ^ “Jerry Heil попала у «Родину Адамсів»! — ТЕЛЕГИД Включайся!”. web.archive.org (2019年10月20日). 2023年3月21日閲覧。
- ^ СЛУХ (2019年11月15日). “Хто переміг на премії Jager Music Awards 2019: весь список переможців”. СЛУХ — медіа про музику та все, що навколо неї. 2023年3月21日閲覧。
外部リンク
[編集]- Jerry Heil (@thejerryheil) - Instagram
- Jerry Heil - YouTubeチャンネル