コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ジェス・ウォルター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジェス・ウォルター
Jess Walter
2009年のウォルター
誕生 (1965-07-20) 1965年7月20日(59歳)
アメリカ合衆国の旗 ワシントン州スポケーン
職業 作家
言語 英語
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
最終学歴 東ワシントン大学英語版
活動期間 1995年 -
ジャンル ミステリ、スリラー
代表作 『市民ヴィンス』
主な受賞歴 エドガー賞 長編賞(2006年)
配偶者 あり
子供 3人
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

ジェス・ウォルターJess Walter1965年7月20日[1] - )は、アメリカ合衆国推理作家。著作は26か国・28か国語で翻訳されている。2006年エドガー賞 長編賞を受賞、全米図書賞最終候補。

経歴

[編集]

2012年までに6作品を上梓している。2013年には初の短編集"We Live in Water" を刊行。『エスクァイア』や『PLAYBOY』など多くの雑誌にエッセイや短編小説が掲載されている[2]

最新作『美しき廃墟』(原題:Beautiful Ruins )は、『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラー・リストで第1位になった[3]ほか、『エスクァイア』ではブック・オブ・ザ・イヤーやワシントン・ポスト』の注目本に選ばれた[4]ナショナル・パブリック・ラジオのトーク番組"Fresh Air" で文芸評論家のモーリーン・コリガンは「文学的に奇跡」と絶賛し[5]、『ボストン・グローブ』のスティーヴ・アーモンドは「ペーソスがあって、ウィットが突き抜けており、古典文学のような趣がある」と述べた[6]

2009年に上梓した"Financial Lives of the Poets" は、『タイム』や『ワシントン・ポスト』『ロサンゼルス・タイムズ』『ビリーバー』などでその年のベスト作品に選ばれた[7]。脚本も書いており、"Financial Lives of the Poets" の映画用脚本も書いてある。

2006年に上梓した『ザ・ゼロ』(原題:The Zero )は、全米図書賞の最終候補作品であった。『ワシントン・ポスト』のレビューでジョン・マクナリーは同作について「道義心だけでなく優れた洞察力で我々の文化を、そして911後の世界が良く書けている」と称賛した[8]

2005年の『市民ヴィンス』(原題:Citizen Vince )は、エドガー賞 長編賞を受賞した[9]

ウォルターはジャーナリストでもあり、『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』『ボストン・グローブ』などに寄稿する。1992年ルビー・リッジ事件では、地元紙『スポーケスマン・レビュー』のレポーターとして取材をし、"Every Knee Shall Bow" として刊行した(後に"Ruby Ridge" と改題)[10]1996年にベストセラーとなった"In Contempt"クリストファー・ダーデンとの共著作品である。

生まれ故郷であるスポーケンに、妻アンとブルックリン、アヴァ、アレクの3人の子供たちと暮らしている。イーストバレー高校東ワシントン大学英語版の卒業生である。

作品リスト

[編集]

長編小説

[編集]
邦題 原題 アメリカ合衆国の旗
刊行年
日本の旗
刊行年月
日本の旗
訳者
日本の旗
出版社
血の奔流 Over Tumbled Graves 2001年 2002年2月 天野淑子 早川書房〈ハヤカワ文庫〉
The Land of the Blind 2003年
市民ヴィンス Citizen Vince 2005年 2006年12月 田村義進 早川書房〈ハヤカワ・ミステリ文庫〉
ザ・ゼロ The Zero 2006年 2013年12月 上岡伸雄/児玉晃二 岩波書店
The Financial Lives of the Poets 2009年
美しき廃墟 Beautiful Ruins 2012年 2015年5月 児玉晃二 岩波書店

短編、短編集

[編集]
  • Bleacher Couch Man (2011) [included in ESPN The Magazine's Fiction Issue]
  • Big Man (2012)
  • Wolf and the Wild (2012)
  • Thief (2012)
  • Love Song #79 (2012)
  • Don't Eat Cat (2012)
  • We Live in Water: Stories (2013) - 短編集

ノンフィクション

[編集]
  • Every Knee Shall Bow (1995) - 2002年にRuby Ridge: The Truth and Tragedy of the Randy Weaver Family と改題
  • In Contempt (1996) - クリストファー・ダーデンとの共著

受賞・候補

[編集]
作品
『市民ヴィンス』
Citizen Vince
2006年 エドガー賞 長編賞 受賞
2006年 国際スリラー作家協会賞 長編賞 ノミネート
2007年 ワシントン州ブック・アワード ノミネート
『ザ・ゼロ』
The Zero
2006年 全米図書賞小説部門 ノミネート
2006年 ワシントン州ブック・アワード ノミネート
2007年 パシフィック・ノースウェスト・ブックセラーズ・アワード 受賞
2007年 ロサンゼルス・タイムズ・ブック・プライズ 受賞
The Financial Lives of the Poets 2011年 ワシントン州ブック・アワード ノミネート
『美しき廃墟』
Beautiful Ruins
2012年 ニューヨーク・タイムズ 2012年注目本100冊 受賞
We Live in Water: Stories 2013年 フランク・オコナー・インターナショナル短編小説賞 ノミネート

出典

[編集]

外部リンク

[編集]