シンフォニシティ
『シンフォニシティ』 | ||||
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スティング の カバー・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
ニューヨーク クリントン・レコーディング・スタジオ(#1, #2, #9, #11, #12)[3] ロンドン アビー・ロード・スタジオ(#3, #4, #5, #6, #7, #8)[3] ニューヨーク クリントン・レコーディング・スタジオ& MSRレコーディング・スタジオ(#10)[3] | |||
ジャンル | クラシック音楽、ポップ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | ドイツ・グラモフォン | |||
プロデュース | スティング、ロブ・マテス | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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スティング アルバム 年表 | ||||
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『シンフォニシティ』(原題:Symphonicities)は、イギリスのミュージシャン、スティングが2010年に発表した、ソロ名義では10作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]過去に発表した曲をオーケストラ・アレンジで再録音した作品である[1]。タイトルはポリス時代に発表したアルバム『シンクロニシティー』と「シンフォニー」を合わせた造語で、スティングは本作リリース前の6月2日より、オーケストラとの共演による「シンフォニシティ・ツアー」を開始した[22]。
本作発表後、9月21日にロイヤル・フィルハーモニック・コンサート・オーケストラと共に行われたベルリン公演の模様は、後にライブ・アルバムおよび映像作品『ライヴ・イン・ベルリン』として発表された[23]。また、2011年1月の日本ツアーでは東京ニューシティ管弦楽団と共演した[24]。
反響・評価
[編集]アメリカのBillboard 200では2010年7月31日に初登場6位となり、合計7週トップ200入りして、コンピレーション・アルバムも含めれば自身10作目の全米トップ10アルバムとなった[8]。ポルトガルのアルバム・チャートでは9週連続でトップ30入りし、うち2週にわたって1位を獲得するヒットとなった[5]。
Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「当然のことながら、最も大きく変わったのはポリス時代の曲で、"Every Little Thing She Does Is Magic"は快活な一方で夢心地でもあるアレンジが施され、"Roxanne"のレゲエのリズムは、気だるく官能的な軽快さに置き換えられている」と評している[1]。また、John GarrattはPopMattersのレビューで10点満点中5点を付け「特にソロ転向後の曲は、交響曲風のフォーマットに向いていたため、こうした作品を今まで作ってこなかったことに驚かされる」「悪い結果には至っていないが、全体的にはあまりにも無難である」と評している[4]。
収録曲
[編集]全曲ともスティング作。
- ネクスト・トゥ・ユー - "Next to You" - 2:30
- 原曲はポリスのアルバム『アウトランドス・ダムール』(1978年)収録。
- イングリッシュマン・イン・ニューヨーク - "Englishman in New York" - 4:23
- 原曲はアルバム『ナッシング・ライク・ザ・サン』(1987年)収録。
- マジック - "Every Little Thing She Does Is Magic" - 4:58
- 原曲はポリスのアルバム『ゴースト・イン・ザ・マシーン』(1981年)収録。
- アイ・ハング・マイ・ヘッド - "I Hung My Head" - 5:31
- 原曲はアルバム『マーキュリー・フォーリング』(1996年)収録。
- ユー・ウィル・ビー・マイ・エイン・トゥルー・ラヴ - "You Will Be My Ain True Love" - 3:44
- 原曲は映画『コールド マウンテン』(2003年)のサウンドトラックに提供された。
- ロクサーヌ - "Roxanne" - 3:37
- 原曲はポリスのアルバム『アウトランドス・ダムール』(1978年)収録。
- ホエン・ウィー・ダンス - "When We Dance" - 5:26
- 原曲はベスト・アルバム『フィールズ・オブ・ゴールド〜ベスト・オブ・スティング1984-1994』(1994年)に初収録された新曲。
- エンド・オブ・ザ・ゲーム - "The End of the Game" - 6:08
- 原曲はシングル「ブラン・ニュー・デイ」(1999年)のカップリング曲。
- 君に夢中 - "I Burn for You" - 4:04
- 原曲はポリスが映画『ブリムストン&トリークル』(1982年)のサウンドトラックに提供した。
- 黒い傷あと - "We Work the Black Seam" - 7:18
- 原曲はアルバム『ブルー・タートルの夢』(1985年)収録。
- シーズ・トゥ・グッド・フォー・ミー - "She's Too Good for Me" - 3:03
- 原曲はアルバム『テン・サマナーズ・テイルズ』(1993年)収録。
- パイレーツ・ブライド - "The Pirate's Bride" - 5:07
- 原曲はシングル「ブロート・トゥ・マイ・センシズ」(1996年)のカップリング曲。
日本盤ボーナス・トラック
[編集]アメリカで「ベスト・バイ」を通じて発売された限定盤CD (B0014587-02)には、13.のみ収録された。
- ストレート・トゥ・マイ・ハート - "Straight to My Heart" - 4:12
- 原曲はアルバム『ナッシング・ライク・ザ・サン』(1987年)収録。
- ホワイ・シュッド・アイ・クライ・フォー・ユー - "Why Should I Cry for You?" - 5:49
- 原曲はアルバム『ソウル・ケージ』(1991年)収録。
- ホェンエヴァー・アイ・セイ・ユア・ネーム - "Whenever I Say Your Name" - 6:29
- 原曲はアルバム『セイクレッド・ラヴ』(2003年)収録。
日本盤ボーナスDVD
[編集]- "シンフォニシティ"ドキュメンタリー - "Symphonicities - EPK"
参加ミュージシャン
[編集]トラック・ナンバーは日本盤CDに準拠。
- スティング - ボーカル、ハーモニカ(on #4)、アコースティック・ギター(on #9, #11)
- ジョー・ローリー - ボーカル(on #5, #11, #14, #15)、バッキング・ボーカル(on #1, #2, #3, #4, #6, #7, #8, #9, #12, #13)
- ニューヨーク・チェンバー・コンソート - オーケストラ(on #1, #2, #9, #11, #12)
- ロンドン・プレイヤーズ - オーケストラ(on #3, #6)
- ロイヤル・フィルハーモニック・コンサート・オーケストラ - オーケストラ(on #4, #5, #7, #8, #13, #14, #15)
- ロブ・マテス - 指揮(on #1, #2, #3, #6, #9, #10, #11, #12)、ピアノ(on #1, #2, #3, #6, #12)、アコースティック・ギター(on #3, #6, #11)
- スティーヴン・メルクリオ - 指揮(on #4, #5, #7, #8, #13, #14, #15)
- リサ・キム - コンサートマスター(on #1, #2, #9, #11, #12)
- ジャッキー・シェイヴ - コンサートマスター(on #3, #6)
- ジェラルド・グレゴリー - コンサートマスター(on #4, #5, #7, #8, #13, #14, #15)
- ドミニク・ミラー - ギター(on #4, #5, #7, #8, #11, #12, #13, #14, #15)
- デヴィッド・フィンク - アコースティック・ベース(on #1, #2, #3, #6)
- アイラ・コールマン - アコースティック・ベース(on #4, #5, #7, #8, #11, #13, #14, #15)
- デヴィッド・カズン - パーカッション(on #1, #2, #3, #4, #5, #6, #7, #8, #9, #13, #14, #15)
- ジョー・ボナディオ - パーカッション(on #1, #2, #9, #10, #11, #12)
- ベン・ウィットマン - ループ・プログラミング(on #9)
- アーロン・ヘイク - クラリネット・ソロ(on #2)
- アンソニー・プリース - チェロ・ソロ(on #6)
- シェリー・ウッドワース - オーボエ・ソロ(on #12)
- バーバラ・アレン - ハープ(on #12)
- ジェフ・キーヴィット - リード・トランペット(on #10)
- ジム・ハインズ、ジェイムス・デラガーザ、ディラン・シュワブ - トランペット(on #10)
- ラリー・ディベロ、チャド・ヤーボロウ、デヴィッド・ピール、テオ・プライマス - ホルン(on #10)
- バーチ・ジョンソン、ディック・クラーク - トロンボーン(on #10)
- ジェフ・ネルソン - バストロンボーン(on #10)
- マーカス・ロハス - チューバ(on #10)
脚注
[編集]- ^ a b c d Erlewine, Stephen Thomas. “Symphonicities - Sting - Album”. AllMusic. 2024年3月17日閲覧。
- ^ a b “シンフォニシティ - スティング”. オリコン. 2024年3月17日閲覧。
- ^ a b c CD英文ブックレット内クレジット
- ^ a b Garratt, John (2010年7月14日). “Sting: Symphonicities”. PopMatters. 2024年3月17日閲覧。
- ^ a b portuguesecharts.com - Sting - Symphonicities
- ^ Sting - Symphonicities - ultratop.be
- ^ italiancharts.com - Sting - Symphonicities
- ^ a b “Sting - Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2024年3月17日閲覧。
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ “Sting - Chart History - Canadian Albums”. Billboard. 2024年3月17日閲覧。
- ^ lescharts.com - Sting - Symphonicities
- ^ spanishcharts.com - Sting - Symphonicities
- ^ charts.org.nz - Sting - Symphonicities
- ^ finnishcharts.com - Sting - Symphonicities
- ^ Sting - Symphonicities - hitparade.ch
- ^ Sting - Symphonicities - austriancharts.at
- ^ Sting - Symphonicities - dutchcharts.nl
- ^ australian-charts.com - Sting - Symphonicities
- ^ STING songs and albums | full Official Chart History
- ^ swedishcharts.com - Sting - Symphonicities
- ^ Sting - Symphonicities - ultratop.be
- ^ 日本盤CD (UCCH-9009)ライナーノーツ(大友博、2010年6月29日)
- ^ “スティング、ポリス&ソロのシンフォニック・コンサートをCD / DVD化”. CDJournal. 音楽出版社. 2024年3月17日閲覧。
- ^ “スティングの来日公演が決定! ベスト・オブ・ポリス&スティングのシンフォニック・コンサートを開催”. CDJournal. 音楽出版社. 2024年3月17日閲覧。