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シュタイナー点

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ユークリッド幾何学において、シュタイナー点(シュタイナーてん、: Steiner point)は三角形の中心の一つである[1]クラーク・キンバーリング英語版の「Encyclopedia of Triangle Centers」ではX(99)として登録されている[2]。1826年、スイスの数学者ヤコブ・シュタイナーによって言及され、1886年、ヨーゼフ・ノイベルグによって名付けられた[2][3]。なお、頂点との距離の和を最小にする点をシュタイナー点と言う場合もある(フェルマー点シュタイナー木を参照)[4]

定義

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シュタイナー点の作図法
  三角形ABC


シュタイナー点で交わる線:
  B'C'に平行な A を通る直線LA
  C'A'に平行な B を通る直線LB
  A'B'に平行なCを通る直線LC

シュタイナー点の定義は以下のとおりである(これはシュタイナー自身が採用した定義ではない[2])。

三角形ABC外心O類似重心K とする。OK直径とする円(ブロカール円)とBC垂直二等分線Oでない方の交点をA'とする。B',C'についても同様に定める(この三角形A'B'C'ブロカール三角形と呼ばれる)。LAAを通りB'C' に平行な直線とする。LB,LCも同様に定義する。このときLA,LB,LC共点で、その点を三角形ABCのシュタイナー点と言う。

Encyclopedia of Triangle Centers」で採用された定義は以下の通りである。

三角形 ABC についてO,Kを上記のように定める。lAを、OKBCで鏡映した点とする。lB,lCも同様に定義する。lBlCの交点をA″lClA の交点をB″lAlBの交点をC″とすると、直線 AA″, BB″ , CC″ は共点であり、その点をシュタイナー点という。

三線座標

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シュタイナー点の三線座標は以下の様に与えられる。

性質

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タリ―点

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A を通るB'C'の垂線、Bを通るC'A'の垂線、Cを通るA'B'の垂線はタリ―点で交わる。

シュタイナー点と似た性質を持つ点がタリ―点である。三角形ABCの外接円の、シュタイナー点の対蹠点をタリ―点と言う。「Encyclopedia of Triangle Centers」ではX(98)として登録されている。タリ―点の三線座標は以下の式で与えられる。

ここで ωブロカール角
である。

シュタイナー点のように、タリ―点は以下の様に定義される。

三角形 ABCに対し三角形A'B'C'ブロカール三角形 とする。LAB'C'に垂直なAを通る直線、LBC'A'に垂直なBを通る直線、LCA'B'に垂直なCを通る直線とする。このとき、LA, LB,LC共点であり、その点を三角形ABCのタリ―点という。

出典

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  1. ^ Paul E. Black. “Steiner point”. Dictionary of Algorithms and Data Structures. U.S. National Institute of Standards and Technology.. 17 May 2012閲覧。
  2. ^ a b c Kimberling. “Steiner point”. 17 May 2012閲覧。
  3. ^ J. Neuberg (1886). “Sur le point de Steiner”. Journal de mathématiques spéciales: 29. 
  4. ^ 正方形の頂点と最短距離”. 高校数学の美しい物語 (2023年6月1日). 2024年3月17日閲覧。
  5. ^ Honsberger, Ross (1965). Episodes in nineteenth and twentieth century Euclidean geometry. The Mathematical Association of America. pp. 119–124 
  6. ^ Eric W.. “Steiner Curvature Centroid”. MathWorld—A Wolfram Web Resource.. 17 May 2012閲覧。

関連項目

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