ヒメホオヒゲコウモリ
ヒメホオヒゲコウモリ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Myotis ikonnikovi Ognev, 1912 | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ヒメホオヒゲコウモリ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Ikonnikov's Whiskered Bat | ||||||||||||||||||||||||||||||
亜種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ヒメホオヒゲコウモリ |
ヒメホオヒゲコウモリ(姫頬髭蝙蝠、学名:Myotis ikonnikovi)は、翼手目ヒナコウモリ科ホオヒゲコウモリ属に属するコウモリ。
2002年(平成14年)3月に『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 -レッドデータブック- 1 哺乳類』が作成された際には絶滅危惧IB類(EN)であったが、2007年(平成19年)8月3日に発表されたレッドリスト(2007年版)では、生息情報の増加と北海道ほぼ全域での分布確認を理由に、ランク外とされた[1]。
分類
[編集]分布域や形態の差異によって、亜種または種としてエゾホオヒゲコウモリ(北海道日高山脈)、シナノホオヒゲコウモリ(長野県)、オゼホオヒゲコウモリ(尾瀬)、フジホオヒゲコウモリ(富士山及び東北地方)に分けるという説もある。また、それぞれを個体群として1種とする説もある。いずれにしろ、分類学的な再検討が必要とされている。
分布
[編集]シベリア東部、朝鮮半島北部、サハリン、国後島、北海道、本州。
形態
[編集]腕長33-36mm、頭胴長42-51mm、尾長31-40mm、体重4-7gになる。北海道産は本州産より全体的にやや小型になる。黒褐色から焦げ茶色の体毛をもち、背中の上毛の先端は顕著ではないが金色の金属光沢を帯びる。皮膜は黒褐色になる。ウスリホオヒゲコウモリとは、尾膜の中央を走る血管走行の形で識別できる。
生態
[編集]山地から亜高山にかけての自然林に生息するが、北海道などでは標高の低い場所でもみられる。森林で採餌を行い、樹木の樹皮下や家屋、自然洞窟などをねぐらにする。
繁殖期は初夏であり、1産1子。
冬眠すると考えられるが、冬眠する時期や場所はよくわかっていない。
保全状態評価
[編集]- 亜種 エゾホオヒゲコウモリ M. i. yesoensis
- 絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト)
- 亜種 シナノホオヒゲコウモリ M. i. hosonoi
- 絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
- 亜種 フジホオヒゲコウモリ M. i. fujiensis
- 準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)
- 亜種 オゼホオヒゲコウモリ M. i. ozensis
- 情報不足(DD)(環境省レッドリスト)
参考文献
[編集]- 前田喜四雄 阿部永監修 財団法人自然環境研究センター編 『日本の哺乳類【改訂2版】』 東海大学出版会、2008年、P39、ISBN 978-4-486-01802-5。
- 安井さち子 コウモリの会編 『コウモリ識別ハンドブック』 文一総合出版、2005年、P28 ISBN 4-8299-0015-6。
脚注
[編集]- ^ 環境省自然環境局野生生物課 (2010年3月). “改訂レッドリスト付属説明資料 哺乳類” (PDF). p. 11. 2012年8月26日閲覧。
外部リンク
[編集]- Myotis ikonnikovi -2008 IUCN Red List of Threatened Species.
- Myotis ikonnikovi (環境省絶滅危惧種情報 by 生物多様性情報システム J-IBIS)