サンセリフ
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セリフフォント (赤い部分がセリフ) |
サンセリフ(仏: Sans-serif)とは、セリフのない書体 (フォント) の総称である。セリフとは、文字の線の端につけられる線・飾りで、「うろこ」、「ひげ飾り」、「ひげ」とも呼ばれる。旧来のセリフのついた活字書体(セリフ体・ローマン体とも呼ぶ)と区別するために用いられる用語。「サン」とは、フランス語で「〜のない」という意味で、「セリフのない書体」を表している。グロテスク体とも呼ばれる。
このような「うろこ」のない書体のことを日本ではゴシック体とも呼ぶが、欧文書体においてGothicとは基本的にサンセリフ体ではなくブラックレターのことを指す。
分類
[編集]グロテスク・サンセリフ (Grotesque Sans-Serif)
[編集]最初期(19世紀~20世紀初頭)のグロテスク体のデザイン。例えば以下のような書体がある。
- Akzidenz-Grotesk(アクチデンツ・グロテスク)
- Franklin Gothic(フランクリン・ゴシック)
リアリスト・サンセリフ (Realist Sans-Serif)
[編集]20世紀半ばに国際タイポグラフィー様式が創始された際にグロテスク体をもとに製作された。ネオ・グロテスク体(Neo-grotesque Sans-Serif)あるいはトランジショナル体(Transitional Sans-Serif)ともいう。例えば以下のような書体がある。
- Helvetica(ヘルベチカ)
- Univers(ユニバース)
- Bell Centennial (ベル・センテニアル)
- Arial
ヒューマニスト・サンセリフ (Humanist Sans-Serif)
[編集]旧来のローマン体の骨格を残した、人間味のあるサンセリフ体を指す。20世紀に入り製作された。ヒューマニスティック・サンセリフ(Humanistic Sans-Serif)ともいう。例えば以下のような書体がある。
ジオメトリック・サンセリフ (Geometric Sans-Serif)
[編集]1920年代のドイツで創始された、直線や円弧など、幾何学的な図形により骨格が形成されているサンセリフ体を指す。例えば以下のような書体がある。
- Erbar (エルバー)
- Futura(フーツラ)
- Avenir (アベニール)
- ITC Avant Garde (アヴァンギャルド)
- Gotham (ゴッサム)
関連項目
[編集]- 書体の一覧#サンセリフ(セリフ無しの書体)
- 英語版のサンセリフ書体の一覧表も参照。