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コマノインパルス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コマノインパルス
2017年皐月賞
欧字表記 Komano Impulse[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2014年4月23日(10歳)[1]
抹消日 2018年7月4日[2]
バゴ[1]
コマノアクラ[1]
母の父 フジキセキ[1]
生国 日本の旗 日本北海道むかわ町[1]
生産者 新井牧場[1]
馬主 長谷川芳信[1]
調教師 菊川正達[1]美浦
競走成績
生涯成績 5戦2勝[1]
獲得賞金 4961万3000円[1]
勝ち鞍
GIII 京成杯 2017年
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コマノインパルス(欧字名:Komano Impulse2014年4月23日 - )、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は、2017年京成杯GIII)。

馬名の意味は、「冠名+衝撃的な走りを」[2]

経歴

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2歳(2016年)

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10月22日、東京競馬場新馬戦2000m)に田辺裕信とともに出走。後に2019年の福島記念を制覇するクレッシェンドラヴが1番人気に推されるなか、単勝オッズ8.5倍の4番人気の評価を受けた。好位でレースを進め、最後の直線では、馬場の最も内に進路を選択した[3]。一番外から進出したブリッツシュラークをクビ差退けて初勝利を挙げた[3]。騎乗した田辺裕信はレース後、「スタートセンスが良かったですし、行く馬がいなければ行くつもりで出していきました。逃げた馬を見ながらいい位置で、思い通りの競馬ができましたね。コントロールしやすい馬です。変なところでテンションが上がったりする面があるけど、レース慣れしてくれば問題ないと思います」と語った[3]

12月3日、中山競馬場の葉牡丹賞に出走。後に2017年の東京優駿(日本ダービー)などGIを制するレイデオロが単勝オッズ1.7倍の1番人気に推される中、単勝オッズ28.9倍の9番人気となった。レースではレイデオロが優勝する中、その1馬身2分の1の差離されての2着となった[4]。騎乗した田辺裕信は、「ペースが流れてくれたので、控える形でも流れに乗れました。勝った馬は強かったです」とした[5]

3歳(2017年)

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1月15日の京成杯GIII)から始動、単勝オッズ3.8倍の1番人気の支持であった[6]。レースでは、後方の3番手から最後の直線では馬場の真ん中を選択して進出[7]、同じく後方から進出したガンサリュートをクビ差で制して優勝[8]重賞初挑戦で初制覇となった[9]。騎乗した田辺裕信は、「この前のレースがフロックでないという結果を出せてよかったです。ゲートを出てポジションを取れれば前に行くことも考えましたが、馬のリズムを守っていきました。2週続けて強めに追ったので馬がカリカリしていてレースに悪影響が出ないかと思いましたが、最小限に抑えられました。ペースは遅く感じたので早めに前の馬を射程に入れて行きました。外から1頭来ていましたが、しのげる感じでした。結果を出せてよかったです」と回顧した[10]。管理する菊川正達調教師は重賞通算3勝目となり「仮柵を外した馬場で差しが決まらず心配していたが、外を回って強い競馬だったね」と振り返った[11]
続いて3月5日、弥生賞GII)に出走[12]。単勝オッズ4.6倍の3番人気の支持を受けた。第2コーナーで後方の2番手に位置し、向こう正面で位置をあげて第4コーナーでは先頭から4番手となった[13]。しかし最後の直線では伸びず[14]カデナなど後方集団に交わされ後退、6着となった[13]。騎乗した田辺裕信は、「ペースが遅かったので後ろの位置では分が悪いと思い、ジワッと上がっていった」と振り返り、「ゴーサインを出しても後ろにいた勝ち馬がぴったりとくっついてきた。この馬もよく走っているが、現時点では(カデナとの)力の差を感じた」とした[14]

引き続き4月16日の皐月賞に参戦。デビュー後すべてのレースに騎乗していた田辺裕信が、皐月賞ではアウトライアーズに騎乗するために乗り替わり[15]、鞍上には江田照男が起用された[16]。後方待機でレースを進めたが伸びず後退、優勝したアルアインから0.8秒離された14着となった[17]。騎乗した江田照男は、「ジワーッと伸びていく感じなので、もう少し時計がかかってほしかった」と回顧した[18]

4月26日、5月28日に施行される東京優駿(日本ダービー)に向けて調整されていたが[19]、右前脚に違和感が認められたために検査を受けた[20]。その結果、右前脚繋靱帯炎を発症したことが判明し、東京優駿(日本ダービー)を回避、春の出走が絶望となった[19][20]。管理する菊川正達調教師は「残念だが、今後は様子を見て放牧へ。復帰を待ちたい」とし[20]、その後は放牧に出た[19]

4歳(2018年)

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復帰に向けて休養していたが7月4日、日本中央競馬会競走馬登録を抹消し、引退することとなった[21]

競走成績

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以下の情報は、netkeiba.com[22]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2016.10.22 東京 2歳新馬 芝2000m(良) 16 1 1 008.50(4人) 01着 R2:05.7(33.8) -0.0 0田辺裕信 55 (ブリッツシュラーク) 454
0000.12.03 中山 葉牡丹賞 500万下 芝2000m(良) 12 8 12 028.90(9人) 02着 R2:01.2(35.3) -0.2 0田辺裕信 55 レイデオロ 464
2017.01.15 中山 京成杯 GIII 芝2000m(良) 15 5 8 003.80(1人) 01着 R2:02.5(35.6) -0.0 0田辺裕信 56 (ガンサリュート) 462
0000.03.05 中山 弥生賞 GII 芝2000m(良) 12 6 7 004.60(3人) 06着 R2:03.6(35.2) -0.4 0田辺裕信 56 カデナ 462
0000.04.16 中山 皐月賞 GI 芝2000m(良) 18 2 3 127.3(16人) 14着 R1:58.6(34.5) -0.8 0江田照男 57 アルアイン 460

血統表

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コマノインパルス血統 (血統表の出典)[§ 1]

*バゴ
2001 黒鹿毛
父の父
Nashwan
1986 栗毛
Blushing Groom Red God
Runaway Bride
Height of Fashion Bustino
Highclere
父の母
Moonlight's Box
1996 鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
Coup de Genie Mr. Prospector
Coup de Folie

コマノアクラ
2008 栗毛
フジキセキ
1992 青鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ミルレーサー Le Fabuleux
Marston's Mill
母の母
リンデンジョオー
1993 鹿毛
*リアルシャダイ Roberto
Desert Vixen
リンデンリリー *ミルジョージ
ラドンナリリー
母系(F-No.) (FN:7-d) [§ 2]
5代内の近親交配 Halo 5×4、Wild Risk 5×5、Hail to Reason 5・5、In Realty 5・5 [§ 3]
出典
  1. ^ [23]
  2. ^ [23]
  3. ^ [23]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o コマノインパルス”. JBISサーチ. 2019年11月28日閲覧。
  2. ^ a b 競走馬情報コマノインパルスKomano Impulse(JPN)”. 日本中央競馬会. 2022年11月2日閲覧。
  3. ^ a b c “【2歳新馬】東京5R コマノインパルスがイン伸びV”. サンケイスポーツ. (2016年10月22日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20161022/pog16102212560008-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  4. ^ 葉牡丹賞|2016年12月03日”. netkeiba.com. 2019年11月29日閲覧。
  5. ^ “【葉牡丹賞】(中山)~レイデオロが人気に応えて快勝”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_10445.html 2019年11月29日閲覧。 
  6. ^ 京成杯|2017年01月15日”. netkeiba.com. 2019年11月29日閲覧。
  7. ^ “【京成杯】インパルスが晴れ晴れ重賞初V!”. サンケイスポーツ. (2017年1月16日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20170116/pog17011605050004-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  8. ^ “【京成杯】ガンサリュート賞金上積み2着”. サンケイスポーツ. (2017年1月16日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20170116/pog17011605040005-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  9. ^ “【京成杯】1番人気のコマノインパルスが重賞初制覇”. サンケイスポーツ. (2017年1月15日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20170115/pog17011515410004-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  10. ^ 【京成杯】(中山)~コマノインパルスが横綱競馬”. 競馬実況web. ラジオNIKKEI. 2019年11月29日閲覧。
  11. ^ 【京成杯】インパルスが晴れ晴れ重賞初V!” (2017年1月16日). 2019年11月29日閲覧。
  12. ^ “【弥生賞】コマノインパルス手応え十分!走りなれた舞台で重賞連勝だ”. デイリースポーツ. https://www.daily.co.jp/horse/2017/03/02/0009959833.shtml 2019年11月29日閲覧。 
  13. ^ a b “【弥生賞】コマノインパルス踏ん張り足らず6着”. サンケイスポーツ. (2017年3月6日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20170306/pog17030605060005-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  14. ^ a b “【弥生賞】コマノインパルス6着完敗…田辺「力の差を感じた」”. スポーツニッポン. https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/03/06/kiji/20170305s00004145277000c.html 2019年11月29日閲覧。 
  15. ^ “コマノインパルスは皐月賞で江田照男騎手と新コンビ”. サンケイスポーツ. (2017年4月2日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20170402/pog17040209540002-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  16. ^ “【皐月賞】ウインブライト馬体戻った コマノインパルスは江田照と初タッグ”. デイリースポーツ. https://www.daily.co.jp/horse/2017/04/01/0010054259.shtml 2019年11月29日閲覧。 
  17. ^ 皐月賞|2017年04月16日”. netkeiba.com. 2019年11月29日閲覧。
  18. ^ “【皐月賞】レースを終えて…関係者談話”. サンケイスポーツ. (2017年4月17日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20170417/pog17041705010002-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  19. ^ a b c 京成杯勝ち馬コマノインパルスが日本ダービー回避”. netkeiba.com. 2019年11月29日閲覧。
  20. ^ a b c “コマノインパルス、右前脚繋靱帯炎で春絶望”. サンケイスポーツ. (2017年4月27日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20170427/pog17042705020002-n1.html 2019年11月29日閲覧。 
  21. ^ “昨年の京成杯を制したコマノインパルスが登録抹消”. netkeiba.com. https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=139721 2019年11月29日閲覧。 
  22. ^ コマノインパルス”. netkeiba.com. 2019年11月28日閲覧。
  23. ^ a b c 血統情報:5代血統表|コマノインパルス”. JBISサーチ. 2019年11月28日閲覧。

外部リンク

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