コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

グッドババ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
グッドババ
2008年チャンピオンズマイル
欧字表記 Good Ba Ba
原語表記 好爸爸
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2002年4月5日(23歳・現地表記)
Lear Fan
Elle Meme
母の父 Zilzal
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ケンタッキー州
生産者 サンタマリアデアララス牧場
馬主 袁仕傑
調教師 黄汝安(香港
A.シュッツ(香港)
→Rick Hore-Lacy(オーストラリア
競走成績
生涯成績 43戦16勝(香港)
2戦0勝(日本)
1戦0勝 (UAE)
4戦0勝(オーストラリア)
獲得賞金 4738万1500香港ドル(香港)
0円(中央競馬
テンプレートを表示

グッドババGood Ba Ba好爸爸)はアメリカ合衆国で生産された競走馬。おもな勝ち鞍は2007/2008シーズンの香港スチュワーズカップクイーンズシルヴァージュビリーカップ香港マイルチャンピオンズマイルなど。グッドババとは、広東語で「良き父」という意味。馬名通り、稼いだ賞金の一部を慈善事業に使用している。2歳末の2004年12月に行われた香港インターナショナルセールへ上場され、170万香港ドル(約2550万円)で購買されている。

経歴

[編集]

2005年/2006年シーズン

[編集]

当初は香港で競走生活を送る。デビュー戦は3歳時の3月5日にシャティン競馬場で直線芝1000メートルで行われたカウルーントンプレートで、勝利を挙げた。その後9戦で3勝、2着2回という成績を残し香港ダービーに挑むがヴィヴァパタカに敗れ8着だった。

2006年/2007年シーズン

[編集]

シーズン初戦のグァンツォウハンデを制す。2007年1月にアンドレアス・シュッツ厩舎に移籍後、3連勝でチェアマンズトロフィーを制して重賞初勝利を挙げた。続くチャンピオンズマイルではエイブルワンに敗れ5着だった。その後日本へ遠征し、東京競馬場で行われた安田記念に出走したもののダイワメジャーに敗れ7着だった。

2007年/2008年シーズン

[編集]

香港帰国後は1戦をはさみ、国際マイルトライアルを制し、続く香港マイルも制してG1競走初勝利を挙げた。その後も香港スチュワーズカップクイーンズシルヴァージュビリーカップとG1を連勝し続け、チャンピオンズマイルでは外側から抜けると、アルマダの追撃を抑えてG1競走4勝目(香港G1を含む)を挙げるとともに、重賞5連勝を達成した。5月28日には2年連続でアルマダとブリッシュラックとともに安田記念に出走したが、馬体重を前走より15キログラムも減らしており、17着に敗れた。しかし、シーズンを通しての活躍が認められ、07年/08年シーズンの「香港馬王」(香港年度代表馬)となった。また「最優秀マイラー」と、ファン投票で選ばれる「最高人気馬」にも選ばれた[1][2]

2008年/2009年シーズン

[編集]

前哨戦となる沙田トロフィー、国際マイルトライアルを6着、3着に敗れたことで馬主の逆鱗に触れ、香港マイルではクリストフ・スミヨンに乗り替わりとなる。香港マイルで勝てなかった場合は転厩も検討されていたとされる[3]。 このような状況もあり、香港マイルではアルマダに次いで2番人気となっていたが中団追走から直線で力強く伸びエイブルワンに2 1/2馬身差をつけ楽勝した。続くスチュワーズカップも直線で抜け出して快勝し、前年に続いて同レースを制覇した。次走のクイーンズシルヴァージュビリーカップでは圧倒的1番人気に推されたが、イジプシャンラの3/4馬身差の2着に敗れ、連覇はならなかった。その後、4月26日チャンピオンズマイルに出走。中団待機から直線追い込んだが最後は伸びを欠き4着に敗れ、こちらも連覇はならなかった。

2009年/2010年シーズン

[編集]

沙田トロフィーから始動したが見せ場がなく7着に終わった。国際マイルトライアル3着を挟み、12月の香港マイルに出走し3連覇を飾った。その後、スチュワーズカップ3着、香港ゴールドカップ4着とまずまずの成績を収めてドバイに遠征。3月のドバイデューティーフリー、4月のチャンピオンズマイルでは共に8着に敗れた。

2010年/2011年シーズン

[編集]

始動戦のナショナルデイカップとジョッキークラブマイルでは共に8着、4連覇がかかった12月の香港マイルでは10着、1月のスチュワーズカップは6着、3月のクイーンズシルヴァージュビリーカップは7着、4月のチャンピオンズマイルは14着と惨敗続きとなり、6月に香港ジョッキークラブの競走馬登録を抹消された[4]

2012年/2013年シーズン

[編集]

オーストラリアのリック・ホア=レイシー厩舎に移籍[5]、2013年1月のスタンディッシュハンデキャップ英語版 (G3) が復帰戦となり[5]、16頭立ての4着であった[6]。同年3月のウィリアム・レイドステークス7着を最後に現役を引退した[7]

競走成績

[編集]
出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2005.03.05 沙田 九龍塘(カウルーントン)プレート 芝1000m 1着 D.ホワイト 0.1秒 (Lucky Stravinsky)
2005.04.09 沙田 マーケットプレート 芝1200m 1着 D.ホワイト クビ (Toffee)
2005.05.21 沙田 2005H 芝1000m 4着 D.ホワイト 0.5秒 Shiny Ribbon
2005.06.12 沙田 ジュベナイルスプリントT 芝1200m 1着 D.ホワイト 0.1秒 (All's Well)
2005.10.09 沙田 ヒンケンH 芝1400m 4着 D.ホワイト 0.4秒 Straight Victory
2005.11.13 沙田 サニーベイH 芝1400m 2着 D.ホワイト アタマ Fuji Sunrise
2005.12.11 沙田 ダブリンH 芝1400m 6着 C.スミヨン 0.5秒 Thistle King
2006.01.07 沙田 錦田(カムティン)H 芝1600m 1着 C.スミヨン 0.6秒 (Prime Delight)
2006.01.31 沙田 ダフォディルH 芝1600m 2着 C.スミヨン 0.3秒 Good Nature
2006.02.26 沙田 インディジェナスH 芝2000m 6着 C.スミヨン 0.4秒 Fuji Sunrise
2006.03.26 沙田 香港ダービー HKG-G1 芝2000m 8着 D.ホワイト 1.0秒 Viva Pataca
2006.04.23 沙田 ディーヴァH 芝2000m 3着 D.ダン 0.1秒 Electronics Spur
2006.09.16 沙田 広州(グァンツォウ)H 芝1600m 1着 A.デルペッチ 0.2秒 (Cheeky)
2006.10.15 沙田 莎莎(ササ)レディーズパース 芝1800m 2着 A.デルペッチ クビ Hello Pretty
2006.11.04 沙田 パナソニックC 芝1600m 5着 A.デルペッチ 0.3秒 Sir Ernesto
2007.01.20 沙田 香港大学JCスチューデントヴィレッジH 芝1600m 1着 O.ドゥルーズ 1/2馬身 (Sir Ernesto)
2007.02.20 沙田 チャイニーズニューイヤーC 芝1400m 1着 O.ドゥルーズ 0.2秒 (Gold Striker)
2007.03.18 沙田 チェアマンズT HKG-G2 芝1600m 1着 O.ドゥルーズ 0.1秒 Armada
2007.04.29 沙田 チャンピオンズマイル G1 芝1600m 5着 O.ドゥルーズ 0.4秒 Able One
2007.06.03 東京 安田記念 GI 芝1600m 7着 E.サンマルタン 0.5秒 ダイワメジャー
2007.10.21 沙田 沙田T HKG-G3 芝1600m 2着 O.ドゥルーズ 0.2秒 Down Town
2007.11.17 沙田 国際マイルトライアル HKG-G2 芝1600m 1着 O.ドゥルーズ クビ (Floral Pegasus)
2007.12.09 沙田 香港マイル G1 芝1600m 1着 O.ドゥルーズ 短頭 (Creachadoir)
2008.01.20 沙田 香港スチュワーズC HKG-G1 芝1600m 1着 O.ドゥルーズ 0.2秒 (Floral Pegasus)
2008.03.16 沙田 クイーンズシルヴァージュビリーC HKG-G1 芝1400m 1着 O.ドゥルーズ 0.1秒 (Sacred Kingdom)
2008.04.27 沙田 チャンピオンズマイル G1 芝1600m 1着 O.ドゥルーズ 0.2秒 (Armada)
2008.06.09 東京 安田記念 GI 芝1600m 17着 O.ドゥルーズ 2.4秒 ウオッカ
2008.10.26 沙田 沙田T HKG-G3 芝1600m 6着 O.ドゥルーズ 0.4秒 Viva Pataca
2008.11.16 沙田 国際マイルトライアル HKG-G2 芝1600m 3着 O.ドゥルーズ 0.6秒 Egyptian Ra
2008.12.14 沙田 香港マイル G1 芝1600m 1着 C.スミヨン 2 1/2馬身 (Able One)
2009.01.24 沙田 スチュワーズC HKG-G1 芝1600m 1着 C.スミヨン 0.29秒 (Fellowship)
2009.03.15 沙田 クイーンズシルヴァージュビリーC HKG-G1 芝1400m 2着 C.スミヨン 0.11秒 Egyptian Ra
2009.04.26 沙田 チャンピオンズマイル G1 芝1600m 4着 C.スミヨン 0.13秒 Sight Winner

グッドババ基金

[編集]

2008年、オーナーの意向により、「グッドババ基金」を創設した。これは、本馬の獲得賞金の70パーセントを慈善事業に使用するというもの。グッドババ名義で、四川大地震の犠牲者に160万香港ドル北京オリンピックの馬術競技の補助に130万香港ドルを寄付している[8]

血統表

[編集]
グッドババ血統ロベルト系/Lt. Stevens・Thong 3×5=15.63%、Nasrullah 5×5×5=9.38%) (血統表の出典)

Lear Fan
1981 鹿毛
父の父
Roberto
1969 鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
父の母
Wac
1969 鹿毛
Lt.Stevens Nantallah
Rough Shod
Belthazar War Admiral
Blinking Owl

Elle Meme
1994 鹿毛
Zilzal
1986 栗毛
Nureyev Northern Dancer
Special
French Charmer Le Fabuleux
Bold Example
母の母
Holy Tobin
1983 黒鹿毛
J.O. Tobin Never Bend
Hill Shade
Santa Quilla Sanctus
Neriad F-No.20


脚注

[編集]
  1. ^ グッドババ香港年度代表馬の記事(HKJCのHPより・中国語)
  2. ^ グッドババ香港年度代表馬の記事(HKJCのHPより・英語)
  3. ^ グリーンチャンネル香港国際競走実況中継内での合田直弘のコメントによる。
  4. ^ 土屋真光 (2011年6月22日). “グッドババ正式に引退”. 香港賽馬満貫全席 〜香港競馬あれこれ〜. 2013年1月23日閲覧。
  5. ^ a b Cox, Michael (2013年1月1日). “Former champion Good Ba Ba returns to racing despite age” (英語). South China Morning Post. 2013年1月23日閲覧。
  6. ^ Flemington: Victoria Racing Club Tuesday 01, January 2013 Race 6” (英語). Racing Information Services Australia (2013年1月1日). 2013年1月23日閲覧。
  7. ^ 2013年ウィリアムレイドステークス結果 レーシングポスト、2015年8月11日閲覧
  8. ^ 週刊Gallop2008年6月8日号

外部リンク

[編集]