權順宇
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2022年全仏オープンでのクォン・スンウ | ||||
基本情報 | ||||
国籍 | 韓国 | |||
出身地 | 同・慶尚北道尚州市 | |||
生年月日 | 1997年12月2日(27歳) | |||
身長 | 180cm | |||
体重 | 72kg | |||
利き手 | 右 | |||
バックハンド | 両手打ち | |||
ツアー経歴 | ||||
デビュー年 | 2015年 | |||
ツアー通算 | 2勝 | |||
シングルス | 2勝 | |||
ダブルス | 0勝 | |||
生涯獲得賞金 | 1,985,610アメリカ合衆国ドル | |||
4大大会最高成績・シングルス | ||||
全豪 | 2回戦(2022) | |||
全仏 | 3回戦(2021) | |||
全英 | 2回戦(2021) | |||
全米 | 2回戦(2020・22) | |||
4大大会最高成績・ダブルス | ||||
全豪 | 3回戦(2022) | |||
全仏 | 1回戦(2020・22) | |||
全英 | 1回戦(2022) | |||
全米 | 1回戦(2021・22・24) | |||
キャリア自己最高ランキング | ||||
シングルス | 52位(2021年11月1日) | |||
ダブルス | 227位(2022年10月3日) | |||
2024年9月1日現在 |
權 順宇(クォン・スヌ[1]、クォン・スンウ[2]、朝鮮語: 권순우、朝鮮語発音: [kwʌ̹n sʰunu];1997年12月2日 - )は、韓国・尚州市出身の男子プロテニス選手。身長180cm、体重72kg。右利き、バックハンドは両手打ち。自己最高世界ランキングはシングルス52位・ダブルス227位。ATPツアーでシングルス2勝を挙げている。
選手経歴
[編集]ジュニア時代
[編集]幼少期はサッカーが好きであったが、アマチュアテニス選手であった父ヨンフンの影響を受け小学4年生から本格的にテニスを始めた。中学3年生のときにソウルへ引っ越す。高校時代では当時韓国国内で最有望株のイ・ダクヒと同級生であった。
2015年 プロ転向
[編集]2015年にプロへ転向する。2015年11月・12月にプノンペンで行われたフューチャーズのシングルスで二週連続の優勝を果たし、ATPランキングは1096位から653位に上がった。2016年はフューチャーズ3大会で優勝・7月のキムチョン・チャレンジャーでベスト4など、順位を300位台に乗せる。
2017年 デビス杯初出場
[編集]2017年デビスカップの韓国代表に選出。同年3月の慶應でチャレンジャーツアーで初めて決勝に進出したが、杉田祐一にフルセットの末敗れ準優勝となった。同年5月にもソウル・チャレンジャーで決勝に進出したがファッビアーノに敗れ準優勝となっている。しかしチャレンジャーツアーに定着したことにより、2017年末の順位は168位まで上昇した。2017年12月に行われた全豪オープンAPWCプレーオフを優勝。
2018年 グランドスラム初出場
[編集]2018年1月の全豪オープンでグランドスラムデビュー。本戦1回戦ではシュトルフと対戦し、0-3で敗れた。2018年は6月まで決勝まで行けず、7,8月は全休し順位を273位まで落としたが、9月の高雄チャレンジャーで準優勝 (優勝はモンフィス)を果たす。
2019年 チャレンジャー初優勝
[編集]1月の全豪オープンは予選1回戦で綿貫陽介に敗れ敗退。3月の慶應で決勝進出すると、オッテを2-0で下し、4回目の挑戦でチャレンジャー初優勝を挙げる。その後チャレンジャーツアーで安定した成績を残し続け、5月ソウルでもパーセルを2-0で下しチャレンジャー2勝目。しかし5月の全仏オープンでは予選1回戦でバラージュに敗れ敗退。6月のウィンブルドンで予選を勝ち抜き本戦進出。本戦1回戦で第10シードのハチャノフと対戦し、1-3で敗れた。
8月のロスカボスで予選を勝ち抜いてベスト8となり、順位は97位まで上がってATPシングルスランキングトップ100入りを果たす。翌週のカナダも予選を勝ち抜いてマスターズデビューを果たすが、1回戦でイヴァシュカに0-2で敗れた。同月の全米オープンも予選を勝ち抜いて本戦進出。1回戦でデリエン相手に4セット目途中でリタイアした。9月の珠海オープン (ATP250)1回戦で、当時24位のプイユを2-0で下す金星を挙げる。
2020年 グランドスラム初勝利
[編集]1月の全豪オープンは予選スキップで本戦を迎えたが、1回戦で第26シードのバシラシビリにフルセットの末敗れた。その後、チェンナイ、ニューヨーク、デルレイビーチ全てでベスト8の結果を残す。2月にアカプルコの準々決勝で当時ランキング2位のラファエル・ナダルと対戦、初めてBIG4を相手にしたが、0-2で敗れた。その直後から新型コロナウイルスの流行によりツアーが中断となる。中断明け後、9月の全米オープンの1回戦クイアットカウスキーを3-1で下し、グランドスラム初勝利を挙げる。続く2回戦は第12シードのシャポバロフに1-3で敗れた。同月の全仏オープンでは1回戦でペールに0-3で敗れた。2020年は全仏でシーズンを終え、フロリダでトレーニングを行った。
2021年 ツアー初優勝
[編集]1月の全豪オープンは1回戦のコキナキスに0-3で敗れた。2月にビエッラ・チャレンジャーを優勝。3月のマイアミは1回戦でイヴァシュカにフルセットタイブレイクの末敗れた。4月のベオグラード1の2回戦で当時ランキング1位のジョコビッチと対戦、0-2で敗れた。6月の全仏オープン1回戦でケビン・アンダーソンを下しRG初勝利を挙げると、2回戦のセッピも3-0で下す。3回戦で第9シードのベレッティーニを相手に0-3で敗れた。7月のウィンブルドン1回戦でマズーアを3-1で下しWB初勝利を挙げる。2回戦でケプファーにフルセットの末敗れた。9月の全仏オープンは1回戦でオペルカに0-3で敗れた。 同月行われたヌルスルタンで、ドンスコイ、ラヨビッチ、ジェレ、ブブリクらを下し決勝へ進出すると、ダックワースも2-0で下し、ATPツアー初優勝を挙げる。韓国人選手でのATPツアーシングルス優勝者は2003年の李亨澤以来18年ぶり。10月のインディアンウェルズは1回戦でペラに敗れた。
2022年 全豪ダブルス3回戦進出
[編集]全豪オープンでは1回戦でホルガ・ルーネを3-6, 6-4, 3-6, 6-3, 6-2のフルセットで破り、初戦突破する。2回戦では第14シードのデニス・シャポバロフに6-7(6), 7-6(3), 7-6(6), 5-7, 2-6のフルセットの末に敗れた。マルコス・ギロンとペアを組んだダブルスでは初の3回戦進出をした。全仏オープンでは第7シードのアンドレイ・ルブレフに7-6(5), 3-6, 2-6, 4-6で初戦敗退。ウィンブルドン選手権では第1シードのノバク・ジョコビッチに3-6, 6-3, 3-6, 4-6で初戦敗退となった。全米オープンでは2回戦で第9シードのルブレフに3-6, 0-6, 4-6のストレートで初戦敗退。韓国オープンでは2回戦でジェンソン・ブルックスビーに3-6, 4-6のストレートで敗れるも、ダブルスでは同胞の鄭現とペアを組み、ベスト4進出を果たした。さらにジャパン・オープンではATPツアー・500シリーズにおいて、シングルスでベスト4進出を果たした。準決勝ではフランシス・ティアフォーに2-6, 6-0, 4-6で敗れた。年間最終ランキングは83位。
2023年 ツアー2勝目
[編集]1月、ラッキールーザーとして出場したアデレード国際2では決勝でロベルト・バウティスタ・アグートを6-4, 3-6, 7-6(4)で破り、ツアー2勝目を挙げた。この優勝によって韓国人選手として初のATPツアー複数優勝者となった。全豪オープンと全米オープンでは両大会ともクリストファー・ユーバンクスに敗れ、初戦敗退となった。年間最終ランキングは196位。
成績
[編集]- 略語の説明
W | F | SF | QF | #R | RR | Q# | LQ | A | Z# | PO | G | S | B | NMS | P | NH |
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
大会 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 勝-敗 |
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全豪オープン | A | 1R | Q1 | 1R | 1R | 1R | 1-4 |
全仏オープン | A | A | Q1 | 1R | 3R | 1R | 2-3 |
ウィンブルドン | Q1 | A | 1R | NH | 2R | 1R | 1-3 |
全米オープン | Q1 | A | 1R | 2R | 1R | 2R | 2-4 |
大会最高成績
[編集]大会 | 成績 | 年 |
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ATPファイナルズ | A | 出場なし |
インディアンウェルズ | 1R | 2021, 2022 |
マイアミ | 1R | 2021, 2022 |
モンテカルロ | Q1 | 2022 |
マドリード | 1R | 2022 |
ローマ | Q1 | 2020, 2022 |
カナダ | 1R | 2019 |
シンシナティ | Q2 | 2020 |
上海 | A | 出場なし |
パリ | A | 出場なし |
オリンピック | 1R | 2021 |
デビスカップ | RR | 2022 |
ATPカップ | A | 出場なし |
ATPツアー決勝進出結果
[編集]シングルス: 2勝0敗
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結果 | No. | 決勝日 | 大会 | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
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優勝 | 1. | 2021年9月26日 | ヌルスルタン | ハード (屋内) | ジェームズ・ダックワース | 7-6(8-6), 6-3 |
優勝 | 2. | 2023年1月14日 | アデレード2 | ハード | ロベルト・バウティスタ・アグート | 6-4, 3-6, 7-6(7-4) |
チャレンジャー・フューチャーズ決勝
[編集]シングルス: 8勝3敗
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結果 | 勝-敗 | 日時 | 大会 | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
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優勝 | 1–0 | 2015年11月 | F1, プノンペン | ハード | 손지훈 | 7–5, 6–1 |
優勝 | 2–0 | 2015年12月 | F2, プノンペン | ハード | 黄亮祺 | 6–3, 6–3 |
優勝 | 3–0 | 2016年3月 | F2, 早稲田 | ハード | 吉備雄也 | 6–3, 6–4 |
優勝 | 4–0 | 2016年7月 | F5, キムチョン | ハード | en:Cho Min-hyeok | 6–4, 6–4 |
優勝 | 5–0 | 2016年12月 | F5, フアヒン | ハード | ダニエル・アルトマイアー | 6–2, 6–2 |
準優勝 | 5–1 | 2017年3月 | 慶應 | ハード | 杉田祐一 | 4–6, 6–2, 6–7(2–7) |
準優勝 | 5–2 | 2017年5月 | ソウル | ハード | トーマス・ファッビアーノ | 6–1, 4–6, 3–6 |
準優勝 | 5–3 | 2018年9月 | 高雄 | ハード | ガエル・モンフィス | 4–6, 6–2, 1–6 |
優勝 | 6–3 | 2019年3月 | 慶應 | ハード | オスカー・オッテ | 7–6, 6–3 |
優勝 | 7–3 | 2019年5月 | ソウル | ハード | マックス・パーセル | 7–5, 7–5 |
優勝 | 8–3 | 2021年2月 | ビエッラ2 | ハード (屋内) | ロレンツォ・ムゼッティ | 6–2, 6–3 |
ダブルス: 2勝4敗
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結果 | 勝-敗 | 日時 | 大会 | サーフェス | パートナー | 対戦相手 | スコア |
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優勝 | 1–0 | 2015年9月 | F6, アンソン | クレー (屋内) | 손지훈 | en:Nam Ji-sung 노상우 |
6–7(4–7), 6–3, [13–11] |
準優勝 | 1–1 | 2015年11月 | F1, プノンペン | ハード | 손지훈 | 李冠毅 Liu Shao-fan |
7–6(8–6), 4–6, [11–13] |
優勝 | 2–1 | 2016年3月 | F2, 早稲田 | ハード | en:Chung Yun-seong | 岡村一成 竹内健人 |
2–6, 6–2, [10–3] |
準優勝 | 2–2 | 2016年12月 | F5, フアヒン | ハード | en:Lee Jea-moon | サジオ・ドゥンビア ファビアン・ルブール |
3–6, 4–6 |
準優勝 | 2–3 | 2018年6月 | F3, テグ | ハード | en:Lim Yong-kyu | en:Chung Yun-seong en:Hong Seong-chan |
不戦敗 |
準優勝 | 2–4 | 2019年6月 | サービトン | グラス | ラームクマール・ラーマナータン | マルセル・グラノリェルス マクラクラン勉 |
6–4, 3–6, [2–10] |
脚注
[編集]- ^ 최새일 (2023年1月15日). “テニスプロツアーVの権順宇に体育相が祝電 韓国人初の2勝目”. 聯合ニュース. 2023年1月15日閲覧。
- ^ “韓国テニス界期待の新星クォン・スンウとは?「いつだって絶対に諦めない」不屈の精神を持つ22歳”. THE DIGEST (2020年2月29日). 2023年1月15日閲覧。