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キンギョハナダイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キンギョハナダイ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
: ハナダイ科 Serranidae
亜科 : ハナダイ亜科 Anthiadinae
: ナガハナダイ属 Pseudanthias
: キンギョハナダイ P.squamipinnis
学名
Pseudanthias squamipinnis
Peters, 1885
和名
キンギョハナダイ (金魚花鯛)
英名
Sea goldie

キンギョハナダイPseudanthias squamipinnis) は、ハナダイ科に分類される魚類の一種。インド太平洋に広く分布し、美しい体色から観賞魚として人気である。

分布

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紅海を含むインド洋西部から、日本オーストラリア南東部までの太平洋に分布する。ペルシア湾オマーンでの記録は無い[1]。日本では相模湾以南の太平洋岸、伊豆諸島小笠原諸島琉球列島で見られる[2]

形態

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体は側扁した楕円形。顕著な性的二型を示し、雌は最大7cm、体色は鮮やかな赤橙色で、目の下に紫色の縦帯が入る。雄は最大15cm、体色は赤紫色で、胸鰭に赤い斑点があり、尾鰭の上下と背鰭の第3棘が糸状に伸びる[3]。背鰭と尻鰭の縁は暗色。ハナダイギンポは本種と体色が似ており、擬態していると考えられる[1]

生態

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水深35 mまでのラグーン岩礁サンゴ礁に生息する[2]。大きな群れを作って泳いでおり、スズメダイ科の種と混じって泳いでいる時もある[1]。主に動物プランクトンを食べる[3]ユカタハタに捕食される。

雌性先熟雌雄同体で、生まれたときは全てであるが、成長すると性転換する。雄と5 - 10匹の雌から成るハレムで生活し、雄が死ぬか離れると、力のある雌がホルモン的、身体的に変化して新しい雄になる。この変化は数週間から数ヶ月で起こる[4]。産卵は紅海では12月から2月の間、日没時に行われる[5]

利用

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食用になるが、雑魚扱いされる。美しいため観賞魚として飼育される(熱帯魚)。

名称

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別名はウミキンギョ(海金魚)、コンゴウハナダイ(金剛花鯛)。「キンギョハナダイ」や「ウミキンギョ」の名は金魚に似ていることから。英語では日本語と同様の意味で「Sea goldie」と呼ばれる他、orange basslet、lyretail coralfish、onestripe goldie、lyretail anthias、lyretail fairy basslet、orange fairy basslet、orange seaperch、scalefin basslet、scalefin Fairy basslet、scalefin anthias、単に「goldfishキンギョ)」ともいう。「anthias」や「anthia」はハナダイという意味で、「coralfish」はサンゴ礁に棲む魚という意味。「Scalefin」はという意。

「lyretail」は竪琴のような尾という意味。

尾が竪琴のようになっている。
雄の個体、ダハブ

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ a b c Lieske, E. and Myers, R.F. (2004) Coral reef guide; Red Sea London, HarperCollins ISBN 0-00-715986-2
  2. ^ a b 『小学館の図鑑Z 日本魚類館』240頁
  3. ^ a b Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2024). "Pseudanthias squamipinnis" in FishBase. 2 2024 version.
  4. ^ Lyretail Anthias: A Colorful Addition To Your Saltwater Aquarium” (英語) (2023年6月20日). 2024年2月23日閲覧。
  5. ^ Siliotti, A. (2002). Fishes of the Red Sea. Verona, Geodia ISBN 88-87177-42-2

参考文献

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関連項目

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