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キリスト教異端の一覧 (キリストきょういたんのいちらん、英 : List of Christian heresies )は、キリスト教史において異端 とされた思想の一覧を示す。
この一覧における異端とは、1つまたは複数のキリスト教宗派によって偽りまたは誤りであると考えられている信念または教義であり、キリスト教の教えに反すると信じられているものである。異端は、キリスト教世界の歴史を通じて分裂と紛争の主な原因となってきた。そしてキリスト教会は、神学論争、破門、さらには暴力を含むさまざまな方法で異端に対応してきた[ 1] 。
・注意事項
この一覧は、1つまたは複数のキリスト教会によって非難されてきたキリスト教の思想の一部のリストである。ここに掲げた思想や教派がすべてキリスト教の異端や誤りであると断定するリストではないことに注意が必要である。
エビオン派 (Ebionites )
エビオン派はトーラーを守り、禁欲的であったといわれ、3世紀から4世紀には消滅した。イエスはナザレのヨセフとイエスの母マリアとの子で、初めから神性があったわけではなく、洗礼を受けた際にキリストになった、としてパウロの説にある処女懐胎やキリストの神性を否定する[ 2] 。この宗派の反パウロ思想は偽クレメンス文書にも見られる[ 3] 。
ノヴァティアニズム(Novatianism )
ローマ帝国によるキリスト教徒の迫害に反応して起こった運動。ノヴァティヌス派は、迫害中に信仰を捨てたキリスト教徒は許されないと信じていた。[ 17]
三章論争(Three Chapters )
「三章」は、3つの「ネストリウス派」の著作 (モプスエスティアのテオドロス の著作、キュロスのテオドレトス の著作、エデッサのイバス がマリスに宛てた書簡) である。ビザンチン皇帝ユスティニアヌスは、ビザンチン全土の一性論派とカルケドン派の教会を再統合することを望み、三章書を破門し、ビザンチンの司教 (当時の教皇を含む) にもそうするように命じた。しかし、教皇ウィギリウスは、そうすることはカルケドン派の権威を損なうと考え、当初は拒否した。最終的に、投獄されコンスタンティノープルに追放された後、彼は三章書を破門し、553年12月に皇帝の主張に同意した。[ 36]
カタリ派 (Catharism )
カタリ派は、12 世紀から 14 世紀にかけて南ヨーロッパ、特に北イタリアと南フランスで栄えたキリスト教の二元論またはグノーシス主義の運動である。[ 40]
ステファニテス派(Stephanism )
ステファニテス派は、聖像、聖人、天使の崇拝を否定したエチオピアの宗派である。この宗派は、ソロモン王朝の伝説的な起源を否定したため、弾圧の対象となった。この宗派は、ヨーロッパの後のプロテスタント運動に非常に似ている。[ 41]
ヤンセニズム (Jansenism )
17 世紀にカトリック教会内で起こった宗教運動。この運動は、人間は自らの努力で自らを救うことはできず、救いは完全に神の恩寵によるものであると主張した「アウグスティヌス」という本を著したオランダの神学者コルネリウス・ヤンセンにちなんで名付けられた。[ 46]
キエティスム (Quietism )
カトリック教会内の宗教運動で、キリスト教徒は神の積極的な意志を妨げないよう何もすべきではなく、人間は沈黙を守るべきだと主張した。[ 47]
フェブロニアン主義(Febronianism )
カトリック教会内の宗教運動であり、カトリック教を地域文化にもっと関連づけ、教皇の権力を弱め、プロテスタント教会と再統合することを目指した。[ 48]
エホバの証人 (w:en:Jehovah's Witnesses )
エホバの証人は、三位一体を否定する立場をとっており、神の名はエホバ(ヤハウェ)であるとしている。彼らは、イエス・キリストは神の子であるが全能の神ではなくエホバに最初に創造された者であると信じている[ 49] 。またキリストは十字架刑による処刑後、人間(肉体) としてではなく霊体として復活し、その後昇天したと信じている[ 50] 。
アメリカ主義 (カトリック) (Americanism )
一部のアメリカのカトリック教徒に帰せられ、ローマ教皇庁によって異端として非難された政治的、宗教的見解。[ 51]
フィーニー主義(Feeneyism )
願望の洗礼と血の洗礼の教義は正当化を与えるが救済には不十分であるという理由で、これらの教義を拒否する。ボストン出身のイエズス会司祭、レナード・フィーニーにちなんで名付けられた。[ 52]
モダニズム (カトリック) (Modernism )
すべての教義は変化する可能性があり、教義は時代や場所に応じて変化するべきであるという信念。教皇ピウス10世は回勅「Pascendi Dominici Gregis」の中でこれを非難した。[ 53]
ユニテリアン・ユニヴァーサリズム (Unitarian Universalism )
1961年にアメリカ合衆国ボストンで、ユニテリアンとユニヴァーサリストが合同してユニテリアン・ユニヴァーサリスト協会が結成された。キリスト教から派生し、キリスト教正統派教義である三位一体を否定する。彼らはキリスト教徒を自認していない。[ 54]
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