セツ派
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セツ派(セツは、Sethians)は、2世紀から3世紀にかけて、ウァレンティノス派やバシレイデース派と共に、グノーシス主義の主流の地位を確立した宗派の一つ。 ジョン・D・ターナーによれば、セツ派は2世紀に、2つの異なるヘレニズム的ユダヤ教の混合宗教として始まり、キリスト教と中期プラトン主義の影響を受けた[1]。 しかし、セツ派の正確な起源は明確には分かっていない[2]。
神話
[編集]セツ派は、その霊知(グノーシス)を、アダムとエバの三男であるセトと、マンダ教とマニ教でも役割を果たしている、セトの妹かつ妻のノーレア[3]に帰している。 セツ派の宇宙進化論は、創世記とトーラーを踏襲しており、正統派ユダヤ教徒の創造の概念と、神の真実との関係の根本的な再解釈を提示している。
セツ派文書
[編集]参考文献
[編集]- ^ Turner 2001, p. 257.
- ^ Tuomas Rasimus Paradise Reconsidered in Gnostic Mythmaking: Retaining Sethianism in Light of the Ophite Evidence BRILL, 31.10.2009 ISBN 9789047426707 p. 9
- ^ 大貫隆「アルコーンの本質 : ナグ・ハマディ 写本II, 4」『東京大学宗教学年報』第14巻、1997年、156-157頁、doi:10.15083/00030616、ISSN 02896400。
出典
[編集]- Turner, John D. (2001), Sethian Gnosticism and the Platonic Tradition, Presses Université Laval