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エンリケ・ヘルナンデス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キケ・ヘルナンデスから転送)
エンリケ・ヘルナンデス
Enrique Hernández
ロサンゼルス・ドジャース #8
2018年5月20日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 プエルトリコの旗 プエルトリコ自治連邦区サンフアン
生年月日 (1991-08-24) 1991年8月24日(33歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 遊撃手二塁手外野手
プロ入り 2009年 MLBドラフト6巡目(全体191位)
初出場 2014年7月1日
年俸 $4,000,000(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム プエルトリコの旗 プエルトリコ
WBC 2017年2023年
獲得メダル
男子 野球
プエルトリコの旗 プエルトリコ
ワールド・ベースボール・クラシック
2017

エンリケ・ハビアー・ヘルナンデス・ゴンサレスEnrique Javier Hernández González1991年8月24日 - )は、プエルトリコサンフアン出身のプロ野球選手内野手外野手)。右投右打。MLBロサンゼルス・ドジャース所属。

愛称キケKike[ˈk.k] KEE-kay[2][3])で、キケ・ヘルナンデスと表記されることも多い。

経歴

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プロ入りとアストロズ時代

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ヒューストン・アストロズ時代
(2014年7月2日)

2009年MLBドラフトヒューストン・アストロズから6巡目(全体191位)指名され、6月16日に契約。この年は傘下のルーキー級ガルフ・コーストリーグ・アストロズで53試合に出場し、打率.295、1本塁打、27打点、8盗塁だった。

2010年はA-級トリシティ・バレーキャッツ英語版で60試合に出場し、打率.280、3本塁打、33打点、3盗塁だった。

2011年はA級レキシントン・レジェンズで62試合に出場し、打率.247、2本塁打、17打点だった。

2012年はA+級ランカスター・ジェットホークスで100試合に出場後、8月10日にAA級コーパスクリスティ・フックスへ昇格。AA級では23試合に出場し、打率.247、1本塁打、3打点、2盗塁だった。

2013年はAA級コーパスクリスティで116試合に出場し、打率.236、13本塁打、46打点、5盗塁だった。

2014年はAA級コーパスクリスティで開幕を迎え、4月にAAA級オクラホマシティ・レッドホークスへ昇格。AAA級オクラホマシティでは67試合に出場し、打率.337、8本塁打、31打点、6盗塁と活躍。7月1日にアストロズとメジャー契約を結び[4]、同日のシアトル・マリナーズ戦でメジャーデビュー。7回表から二塁の守備に就き、直後の7回裏のメジャー初打席では、ドミニク・レオンからメジャー初安打初打点となる適時二塁打を放った。この日は2打数2安打、1打点だった[5]。その後は外野手として先発起用され、アストロズでは24試合に出場し、打率.284、1本塁打、8打点だった。

マーリンズ時代

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2014年7月31日にジャレッド・コザート、オースティン・ウェイツと共にジェイク・マリスニックコリン・モランフランシス・マルテスとのトレードで、マイアミ・マーリンズへ移籍した[6]。移籍後は4試合に出場したが、7打数無安打と結果を残せず、8月8日に傘下のAAA級ニューオーリンズ・ゼファーズへ降格。9月2日に再昇格した。9月26日のワシントン・ナショナルズ戦では、クレイグ・スタメンからキャリア初となる満塁本塁打を記録している。マーリンズでは18試合に出場し、打率.175、2本塁打、6打点だった。

ドジャース時代

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2014年12月10日にアンドリュー・ヒーニークリス・ハッチャーオースティン・バーンズと共にディー・ゴードンダン・ヘイレンミゲル・ロハスとのトレードで、ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[7]

2015年は76試合の出場で、打率.307、7本塁打、22打点、OPS.836という成績だった。

2016年は109試合の出場で、打率.190、7本塁打、18打点、OPS.607という成績だった。

2017年は開幕前の2月8日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)プエルトリコ代表に選出された[8]。3月22日の決勝アメリカ合衆国戦に敗戦し、2大会連続で準優勝となった[9]。このシーズンは140試合の出場で、打率.215、11本塁打、37打点、OPS.729という成績だった。ドジャースが29年ぶりのリーグ優勝を決めたシカゴ・カブスとのリーグチャンピオンシップシリーズの第5戦では満塁弾を含む3本塁打、7打点の大活躍を見せた。ポストシーズンでの1試合3本塁打は史上10人目であった[10]

2018年は145試合に出場し、打率.256、21本塁打、52打点、OPS.806という成績だった。

2019年は8月22日のトロント・ブルージェイズ戦の9回裏にデレク・ローから自身初のサヨナラ安打を記録した[11]。このシーズンは130試合の出場に出場し、打率.237、17本塁打、64打点、OPS.715という成績だった。

2020年COVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなったが、48試合に出場して打率.230、5本塁打、20打点、OPS.680という成績を記録し、2020年のワールドシリーズ優勝に貢献した。オフの11月にFAとなった[12]。また自身初のフィールディング・バイブル・アワードを受賞した。

レッドソックス時代

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2021年2月2日にボストン・レッドソックスと2年総額1400万ドルの契約を結んだ[13]。この年は主に外野手で起用され134試合に出場し、打率.250、20本塁打、60打点、ops.786を記録した。

2022年は93試合に出場し、打率222、6本塁打、45打点、ops.629という成績だった。

2023年はシーズン開幕前の3月に開催された第5回WBCプエルトリコ代表に選出され、2大会連続2度目の選出を果たした。

ドジャース復帰

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2023年7月25日にニック・ロバートソン英語版とジャスティン・ハーゲンマンとの2対1の交換トレードでドジャースに復帰した[14]。オフの11月3日にFAとなった[15]2024年2月27日にドジャースと1年400万ドルで再契約を結んだ[16]

2024年3月20日に開幕ロースター入りし[17]、同日の開幕戦では同点打を記録した[18]。ドジャースにおいても内外野を守る能力の高さを発揮したほか、この年、投手の離脱が続いたチーム事情の中で[19]大量得点もしくは大量失点をしたゲームでは投手として登板することもあった[20][21]

選手としての特徴・人物

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内・外野の全ポジションを守れるユーティリティー性が最大の武器で、2018年以降は投手として登板した経験もある[22]。打撃では勝負強さが武器の巧打者[23]

試合前日は対戦相手とのイメージトレーニングを頻繁に行っている[23]。その事について「試合中に考えられるあらゆるポジション、あらゆる状況に自分を置く。相手投手陣の全員に何度も勝利する自分をイメージする」「(結果が伴うことで)それが自信につながっている。プレーを次のレベルに引き上げたと確信できる」と語っている[23]

明るい性格の持ち主で、チームのムードメーカー的存在[24]

詳細情報

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年度別打撃成績

[編集]
















































O
P
S
2014 HOU 24 89 81 10 23 4 2 1 34 8 0 0 0 0 8 0 0 11 0 .284 .348 .420 .768
MIA 18 45 40 3 7 2 1 2 17 6 0 0 0 0 4 0 1 10 1 .175 .267 .425 .692
'14計 42 134 121 13 30 6 3 3 51 14 0 0 0 0 12 0 1 21 1 .248 .321 .421 .742
2015 LAD 76 218 202 24 62 12 2 7 99 22 0 2 1 2 11 0 2 46 3 .307 .346 .490 .836
2016 109 244 216 25 41 8 0 7 70 18 2 0 0 0 28 1 0 64 3 .190 .283 .324 .607
2017 140 342 297 46 64 24 2 11 125 37 3 0 1 3 41 2 0 80 4 .215 .308 .421 .729
2018 145 462 402 67 103 17 3 21 189 52 3 0 4 5 50 5 1 78 3 .256 .336 .470 .806
2019 130 460 414 57 98 19 1 17 170 64 4 0 0 4 36 3 6 97 9 .237 .304 .411 .715
2020 48 148 139 20 32 8 1 5 57 20 0 1 0 1 6 0 2 31 5 .230 .270 .410 .680
2021 BOS 134 585 508 84 127 35 3 20 228 60 1 0 0 7 61 0 9 110 4 .250 .337 .449 .786
2022 93 402 361 48 80 24 0 6 122 45 0 2 0 4 34 0 3 71 11 .222 .291 .338 .629
2023 86 323 297 38 66 11 0 6 95 31 3 1 0 2 22 0 2 68 11 .222 .279 .320 .599
LAD 54 185 168 19 44 12 0 5 71 30 1 0 0 4 12 1 1 29 6 .262 .308 .423 .731
'23計 140 508 465 57 110 23 0 11 166 61 4 1 0 6 34 1 3 97 17 .237 .289 .357 .646
2024 126 393 362 44 83 16 0 12 135 42 0 0 1 3 27 0 0 77 13 .229 .281 .373 .654
MLB:11年 1183 3896 3487 485 830 192 15 120 1412 435 17 6 7 35 340 12 27 772 73 .238 .308 .405 .713
  • 2024年度シーズン終了時

WBCでの打撃成績

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2017[25] プエルトリコ 6 16 15 1 4 0 1 0 6 2 0 0 0 1 0 0 3 1 .267 .313 .400
2023[26] 5 23 20 5 6 2 0 0 8 4 0 0 0 3 0 0 4 0 .300 .391 .400

年度別投手成績

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W
H
I
P
2018 LAD 1 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 4 0.1 1 1 2 0 0 0 0 0 3 3 81.00 9.00
2024 4 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 18 4.1 5 0 0 0 0 0 0 0 2 2 4.15 1.15
MLB:2年 5 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 22 4.2 6 1 2 0 0 0 0 0 5 5 9.64 1.71
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手守備


投手(P)












2018 LAD 1 0 0 0 0 ----
2024 4 1 0 0 0 1.000
MLB 5 1 0 0 0 1.000
内野守備


一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)
















































2014 HOU - 1 0 0 0 0 ---- - 5 3 10 0 3 1.000
MIA - 3 4 8 0 2 1.000 3 0 5 0 0 1.000 -
'14計 - 4 4 8 0 2 1.000 3 0 5 0 0 1.000 5 3 10 0 3 1.000
2015 LAD - 20 36 47 0 11 1.000 1 0 0 0 0 ---- 16 11 34 2 2 .957
2016 - 11 7 11 0 0 1.000 5 1 5 2 0 .750 2 0 1 0 0 1.000
2017 3 16 0 0 1 1.000 9 7 9 1 2 .941 14 6 15 1 1 .955 24 21 50 3 5 .959
2018 8 38 2 0 2 1.000 41 40 49 1 12 .989 9 4 4 2 0 .800 22 26 33 1 11 .983
2019 2 12 0 0 0 1.000 85 98 152 5 34 .980 1 0 0 1 0 .000 11 13 21 0 4 1.000
2020 2 9 1 0 0 1.000 30 44 75 5 19 .960 - 2 3 3 0 1 1.000
2021 BOS - 47 67 98 4 25 .976 - 8 4 7 0 1 1.000
2022 - 11 14 20 0 4 1.000 - 10 4 23 0 5 1.000
2023 - 21 25 36 1 10 .984 - 64 69 134 14 28 .935
LAD 10 22 1 0 2 1.000 15 13 16 1 3 .967 12 7 24 2 4 .939 10 13 17 0 4 1.000
'23計 10 22 1 0 2 1.000 36 38 52 2 13 .978 12 7 24 2 4 .939 74 82 151 14 32 .943
2024 18 70 7 0 8 1.000 10 4 13 2 0 .895 71 38 103 7 14 .953 9 8 15 1 3 .958
MLB 43 167 11 0 13 1.000 304 359 534 20 122 .978 116 56 156 15 19 .934 183 175 348 21 67 .961
外野守備


左翼(LF) 中堅(CF) 右翼(RF)




































2014 HOU 8 10 2 0 1 1.000 11 35 0 2 0 .946 -
MIA - 7 15 0 0 0 1.000 3 1 1 0 1 1.000
'14計 8 10 2 0 1 1.000 18 50 0 2 0 .962 3 1 1 0 1 1.000
2015 LAD 17 12 2 1 0 .933 19 32 0 0 0 1.000 2 1 0 0 0 1.000
2016 41 40 3 0 1 1.000 22 34 0 0 0 1.000 7 4 1 0 0 1.000
2017 28 25 2 0 1 1.000 34 39 3 1 3 .977 18 15 0 0 0 1.000
2018 18 13 0 0 0 1.000 63 89 1 1 1 .989 19 16 0 0 0 1.000
2019 10 10 0 0 0 1.000 20 22 1 0 0 1.000 17 22 0 0 0 1.000
2020 5 10 0 0 0 1.000 3 4 0 0 0 1.000 9 7 0 0 0 1.000
2021 BOS - 93 169 8 4 4 .978 -
2022 - 80 196 1 0 1 1.000 -
2023 - 14 19 0 0 0 1.000 -
LAD 11 15 0 0 0 1.000 9 11 0 0 0 1.000 4 3 0 0 0 1.000
'23計 11 15 0 0 0 1.000 23 30 0 0 0 1.000 4 3 0 0 0 1.000
2024 15 21 0 0 0 1.000 11 12 0 0 0 1.000 -
MLB 153 156 9 1 3 .994 386 677 14 8 9 .989 79 69 2 0 1 1.000
  • 2024年度シーズン終了時

表彰

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記録

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背番号

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  • 6(2014年 - 同年途中)
  • 12(2014年途中 - 同年終了)
  • 14(2015年 - 2020年)
  • 5(2021年 - 2023年7月23日)
  • 8(2023年7月26日 - )

代表歴

[編集]

脚注

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  1. ^ Enrique Hernandez Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2024年7月24日閲覧。
  2. ^ Coleman, David (August 19, 2010). “Astros Prospect Profile: Kikè Hernandez”. crawfishboxes.com. December 11, 2014閲覧。
  3. ^ The New Kids in Town: A Recap in One Act”. crawfishboxes.com (July 1, 2014). December 11, 2014閲覧。
  4. ^ Astros call up Chapman, Hernandez, Santana”. MLB.com Astros Press Release (July 1, 2014). December 12, 2014閲覧。
  5. ^ Scores for Jul 1, 2014”. ESPN MLB (July 1, 2014). December 12, 2014閲覧。
  6. ^ Astros make six-player trade with Marlins”. MLB.com Astros Press Release (July 31, 2014). August 1, 2014閲覧。
  7. ^ Dodgers acquire Howie Kendrick from Angels and three prospects from Marlins”. MLB.com Dodgers Press Release (December 11, 2014). December 12, 2014閲覧。
  8. ^ Young stars join Beltran, Yadi for Puerto Rico MLB.com (英語) (2017年2月8日) 2017年3月16日閲覧
  9. ^ American Beauty: USA dominates PR in final World Baseball Classic (英語) (2017年3月22日) 2017年3月23日閲覧
  10. ^ a b Dodgers' Enrique Hernandez becomes 10th to hit three homers in MLB playoff game” (英語). CBSスポーツ (2017年9月20日). 2020年12月29日閲覧。
  11. ^ 'We like to walk off': Enrique joins LA's party” (英語). MLB.com (2019年8月23日). 2020年12月29日閲覧。
  12. ^ 2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月3日閲覧。
  13. ^ Red Sox, Enrique Hernandez Progressing Toward Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年2月2日閲覧。
  14. ^ Juan Toribio (2023年7月26日). “Kiké Hernández returning to Dodgers in trade with Red Sox”. MLB.com. 2023年8月20日閲覧。
  15. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 3, 2023). November 8, 2023閲覧。
  16. ^ Kiké returning to Dodgers; Margot headed to Twins” (英語). MLB.com. 2024年2月26日閲覧。
  17. ^ Dodgers announce Seoul Series 26-man roster” (英語). MLB.com (March 20, 2024). March 21, 2024閲覧。
  18. ^ Juan Toribio (March 20, 2024). “7 memorable moments from the Seoul Series opener” (英語). MLB.com. March 21, 2024閲覧。
  19. ^ ド軍緊急事態、エース右腕離脱に「あああ…」 止まらぬ投手の離脱…衝撃の「10」”. FULL COUNT (2024年8月17日). 2024年9月2日閲覧。
  20. ^ “キケ”ことE・ヘルナンデス 大谷翔平に負けじとメジャー史上初の二刀流記録達成「自信持って登板した」”. スポニチ (2024年8月3日). 2024年9月2日閲覧。
  21. ^ ド軍内野手が76キロ“超遅球”→167キロ“爆速打球”で打ち返される衝撃の瞬間”. スポーツブル (2024年7月10日). 2024年9月2日閲覧。
  22. ^ エンゼルスが便利屋キケ・ヘルナンデスに興味 レンドンの保険か”. MLB.JP | MLB日本語公式サイト (2024年1月15日). 2024年11月1日閲覧。
  23. ^ a b c 【1ページ目】ドジャースのキケ・ヘルナンデスが勝負強さの秘密を告白「試合前日の夜に…」”. 東スポWEB (2024年10月20日). 2024年11月1日閲覧。
  24. ^ ドジャースのムードメーカー、大谷翔平のような“二刀流”の活躍 野手なのにまさかのクローザー起用で無失点”. ORICON NEWS. 2024年11月1日閲覧。
  25. ^ 2017 WBC Player Hitting StatsMLB.com 2024年2月28日閲覧
  26. ^ 2023 WBC Player Hitting StatsMLB.com 2023年12月16日閲覧

関連項目

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外部リンク

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