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カヤ・カッラス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
（カーヤ・カラスから転送）
カヤ・カッラス
Kaja Kallas
（2023年撮影）
生年月日 (1977-06-18) 1977年6月18日（47歳）
出生地 エストニアの旗 エストニア タリン
出身校 タルトゥ大学、
エストニアン・ビジネス・スクール
所属政党 エストニア改革党
公式サイト kajakallas.ee
在任期間 2021年1月26日 - 2024年7月23日
大統領 アラル・カリス
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カヤ・カッラス[1]（Kaja Kallas、1977年6月18日[2] -）は、エストニアの政治家。2021年1月26日から2024年7月23日までエストニアの首相を務めていた[3]。2002年から2003年までの首相だったシーム・カッラスの娘にして、エストニア初の女性首相である。カヤの父親は、ソビエト時代には、1972以降共産党員、エストニア・ソビエト社会主義共和国の財務省に勤務、後にエストニア共産党中央委員会出版物の副編集長の地位にあり、家族は、特権階級の生活を享受していた。

彼女は欧州連合(EU)首脳会議にて外務・安全保障政策上級代表（外相級）に指名されている[4] 。

経歴

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タリン出身[2]。タルトゥ大学で法学を修めて1999年に卒業後、2007年にエストニアン・ビジネス・スクール (EBS) において学ぶ[2]。2011年にエストニア改革党に加入し、2018年4月14日に党首となる[2]。また、2014年から2018年までは欧州議会議員を務めていた[2]。

2019年3月3日のエストニア議会選挙で改革党は最多議席を得たが過半数には届かず[5]、ユリ・ラタス首相率いるエストニア中央党（英語版）がエストニア保守人民党および祖国党（英語版）との3党連立を成すことにより政権を維持したため、改革党は依然として野党のままであった[3]。その後、2021年1月13日にラタス首相が中央党内の汚職疑惑を受けて引責辞任したため、カッラス率いる改革党と中央党による連立政権が発足し、1月26日にケルスティ・カリユライド大統領によりカッラスが首相に任命された[3]。

2022年6月2日、カッラスは教育改革を巡る対立などから、エヴァ＝マリア・リーメッツ（英語版）外相ら中央党所属の、閣僚のほぼ半数を解任した。カッラスは別の政党と新たな連立政権を組む方針を明らかにし[6]、7月14日にいったん辞任を表明。アラル・カリス大統領より新政権の組閣を要請され[7]、18日にカリス大統領が新内閣を承認した[8]。2023年3月5日に執行された議会選挙（英語版）では改革党単独で37議席を獲得し、2022年ロシアのウクライナ侵攻に対する強硬路線が信任された[9]。

2023年8月24日以降、エストニア国内各紙は相次いでカッラスの夫アルヴォ・ハッリク（エストニア語版）がロシアに製造品を出荷して利益を得ており、さらに彼女自身も夫のビジネスに融資を提供したことを報道し、社説でカッラスに辞任を求めたが、カッラスは辞任するつもりはないと述べた[10][11][12][13]。同月25日、ハッリクは保有株式の売却と役員辞任を表明した[14]。

2024年2月13日にはロシア内務省がソ連時代の記念碑破壊に関与した容疑でカッラスをタイマル・ペテルコップ（英語版）国務長官、リトアニアのシモナス・カイリス（英語版）文化大臣と共に指名手配リストに掲載したと発表した[15]。

2024年6月27日に開催された欧州連合(EU)首脳会議において、外相級の外務・安全保障政策上級代表に指名された[4]。7月14日、EU外相就任への準備のためにアラル・カリス大統領に辞表提出。7月23日のクリステン・ミッハル内閣発足に伴い、首相を退任[16]。

脚注

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  1. ^ “茂木外務大臣によるカッラス・エストニア首相表敬”. 外務省 (2021年7月1日). 2021年8月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e “Kaja Kallas” (英語). Eesti Vabariigi Valitsus（エストニア共和国政府）. 2021年8月1日閲覧。
  3. ^ a b c “エストニアで新政権発足、初の女性首相が誕生”. ジェトロ (2021年1月28日). 2021年8月1日閲覧。
  4. ^ a b “ＥＵ首脳、欧州委員長の続投で合意－大統領にポルトガル前首相”. bloomberg.co.jp. ブルームバーグ. (2024年6月28日). https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-06-27/SFRCR2T0G1KW00 2024年6月28日閲覧。 
  5. ^ “エストニア議会選、野党第1党の改革党が最大議席を獲得”. ジェトロ (2019年3月6日). 2021年8月1日閲覧。
  6. ^ “エストニアで連立政権崩壊 首相が閣僚ら解任”. 産経新聞. (2022年6月4日). https://www.sankei.com/article/20220604-6Q7ETFWQGZKLHGTE7J4S2DZGD4/ 2022年6月4日閲覧。 
  7. ^ “Estonian PM Kallas resigns to form new government”. ユーロニュース. (2022年7月14日). https://www.euronews.com/my-europe/2022/07/14/estonian-pm-resigns-to-form-new-government 2022年7月15日閲覧。 
  8. ^ “El president d’Estònia aprova el nou govern, encapçalat per Kaja Kallas”. VilaWeb. (2022年7月18日). https://www.vilaweb.cat/noticies/president-estonia-aprova-nou-govern-kaja-kallas/ 2022年7月25日閲覧。 
  9. ^ “Party of Estonian PM, strong Ukraine backer, gains big win”. AP通信. (2023年3月6日). https://apnews.com/article/estonia-election-kallas-helme-b3dc215a53a822d7b82e5bf6020e4a52 2023年3月7日閲覧。 
  10. ^ “Postimees and EPL: Kaja Kallas, resign” (英語). ERR (2023年8月25日). 2023年8月28日閲覧。
  11. ^ “JUHTKIRI ⟩ Kallase aeg on läbi” (エストニア語). Postimees (2023年8月24日). 2023年8月28日閲覧。
  12. ^ “JUHTKIRI | Kaja Kallas lasku end taandada” (エストニア語). Eesti Päevaleht (2023年8月24日). 2023年8月28日閲覧。
  13. ^ “JUHTKIRI | Kaja Kallase ringloogika: pangad ju samuti laenavad!” (エストニア語). www.ohtuleht.ee (2023年8月25日). 2023年8月28日閲覧。
  14. ^ “対ロシア強硬派のエストニア首相、夫は対露ビジネスで47億円の利益…辞任圧力強まる”. 読売新聞. (2023年8月27日). https://www.yomiuri.co.jp/world/20230827-OYT1T50084/ 2023年8月28日閲覧。 
  15. ^ “Estonian prime minister declared wanted for desecration of historical memory — Kremlin”. タス通信. (2024年2月13日). https://tass.com/politics/1745629 2024年2月14日閲覧。 
  16. ^ “Prime Minister Kaja Kallas resigns”. ERR. (2024年7月15日). https://news.err.ee/1609397293/prime-minister-kaja-kallas-resigns 2024年7月15日閲覧。 

外部リンク

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公職
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