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カルベジロール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カルベジロール
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 アーチスト
Drugs.com monograph
MedlinePlus a697042
胎児危険度分類
  • C(US)
法的規制
  • 処方箋医薬品
薬物動態データ
生物学的利用能25–35%
血漿タンパク結合98%
代謝肝臓 (CYP2D6, CYP2C9)
半減期7–10 時間
排泄尿 (16%), 便 (60%)
データベースID
CAS番号
72956-09-3 チェック
ATCコード C07AG02 (WHO)
PubChem CID: 2585
IUPHAR/BPS英語版 551
DrugBank DB01136 チェック
ChemSpider 2487 チェック
UNII 0K47UL67F2 チェック
KEGG D00255  チェック
ChEBI CHEBI:3441 チェック
ChEMBL CHEMBL723 チェック
化学的データ
化学式C24H26N2O4
分子量406.474
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カルベジロール(Carvedilol)はアドレナリンαβ受容体遮断薬のひとつで、高血圧狭心症心不全治療薬である。交感神経β受容体遮断薬としては第三世代に分類され、β1受容体とβ2受容体の両者を阻害する。[1]世界各国で用いられているが、日本での代表的製品名は「アーチスト」。後発医薬品(ジェネリック医薬品)も発売されている。

薬理

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カルベジロールは、アドレナリン受容体のうちα1受容体、β1受容体、β2受容体を非選択的に阻害する。[2]

  • β1受容体は心拍数などの制御に関わっている。カルベジロールはβ1受容体阻害により心拍出量の低下をもたらす。
  • β2受容体は一部の血管気管支拡張などに関わっている。カルベジロールは腎動脈や気管支などの拡張を阻害する。
  • α1受容体は末梢の血管収縮などに関わっている。カルベジロールにより、血管が拡張し、血管抵抗の低下と血圧の低下をもたらす。

それぞれの受容体阻害比率は、β1受容体遮断効力:β2受容体遮断効力=7:1[3] 、α受容体遮断効力:β受容体遮断効力=1:8[4]とされている。

効能・効果

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  • 本態性高血圧症
  • 腎実質性高血圧症
  • 狭心症
  • 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全

副作用

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主な副作用には めまい, 倦怠感, 低血圧, 喘息発作, 徐脈などがある。[5]

脚注

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  1. ^ 図解 薬理学』Toshitaka Nabeshima, Kazuhide Inōe, 鍋島俊隆., 井上和秀.、南山堂、Tōkyō、2015年、302-303頁。ISBN 978-4-525-72061-2OCLC 922307421https://www.worldcat.org/oclc/922307421 
  2. ^ 新しい疾患薬理学』Katsunori Iwasaki, Shōgo Tokuyama, 岩崎克典., 徳山尚吾.、南江堂、Tōkyō、2018年、63頁。ISBN 978-4-524-40335-6OCLC 1030482447https://www.worldcat.org/oclc/1030482447 
  3. ^ Sponer G, et al.:J Cardiovasc Pharmacol 1987;9(3):317-327.
  4. ^ Tomlinson B, et al.:Drugs 1988;36(Suppl 6):37-47.
  5. ^ Carvedilol Official FDA information, side effects and uses. Drugs.com, October 11, 2009.

外部リンク

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