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カメガエル科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カメガエル科
生息年代: 25–0 Ma
漸新世後期 – 現生[1]
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
: カメガエル科 Myobatrachidae
学名
Myobatrachidae Schlegel1850
英名
Australian ground frogs
分布(黒の部分)

カメガエル科 (: Myobatrachidae) はカエルの一つ。オーストラリアニューギニアに分布する。大きさは様々で、1.5cmより小さい種がいる一方で、Mixophyes iteratus は12cmを超えオーストラリアで2番目に大きいカエルである。地上性または水性で、樹上性種はない。

特徴

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親が子を独特な方法で保護する種がある。イブクロコモリガエル属の2種は、雌がオタマジャクシを飲み込み胃の中で変態するまで育てる。フクロガエルでは、雄が孵化まで卵を保護し、孵化したオタマジャクシを体側にある袋の中に収納し、同様に保育する[1]。本科に特有ではないが、ヌマチガエル属の多くの種では雄が卵塊の近くの土中に潜り込んで卵を保護する行動が見られる。

多くの種が穴を掘る習性を持ち、乾季のある地域や半乾燥帯での生存が可能となっている。カメガエルサキュウガエルでは、産卵は水中ではなく湿った砂中で行われ、オタマジャクシの段階を経ずに卵から直接仔ガエルが孵化する[1]

指先には、樹上性のカエルに見られるような吸盤はない。ヌマチガエル亜科では、雌は皮膚からの分泌物を手で撹拌して水上や地上に泡巣を作る。

分類

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2亜科に約20属130種が属する[2][3]。各亜科を科に昇格させる場合もある。属の和名は[4]による。

系統

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次のような系統樹が得られている[3]

ヌマチガエル亜科

Notaden

アナホリガエル属

Platyplectrum

Lechriodus

アナガエル属

Adelotus brevis

Philoria

ヌマチガエル属

カメガエル亜科

イブクロコモリガエル属

Mixophyes

タニガエル属

Spicospina flammocaerulea

Uperoleia

Pseudophryne

Metacrinia nichollsi

カメガエル

サキュウガエル

Paracrinia haswelli

Geocrinia

フクロガエル

Crinia

脚注

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  1. ^ a b c Zweifel, Richard G. (1998). Cogger, H.G. & Zweifel, R.G.. ed. Encyclopedia of Reptiles and Amphibians. San Diego: Academic Press. pp. 90–91. ISBN 0-12-178560-2 
  2. ^ Myobatrachidae in Amphibiaweb”. 2015年4月3日閲覧。
  3. ^ a b Alexander Pyron, R and Wiens, John J (2011). “A large-scale phylogeny of Amphibia including over 2800 species, and a revised classification of extant frogs, salamanders, and caecilians”. Molecular Phylogenetics and Evolution 61 (2): 543-583. doi:10.1016/j.ympev.2011.06.012. 
  4. ^ 瀬戸武司 (1995). “両生類の核型進化 (III): カエル目 (上)(無尾類, Order Anura)”. 島根大学教育学部紀要. 自然科学 29: 1-29. NAID 110006934168. 
  • Cogger, H.G.; R.G. Zweifel, and D. Kirschner (2004). Encyclopedia of Reptiles & Amphibians Second Edition. Fog City Press. ISBN 1-877019-69-0