カミツレモドキ
カミツレモドキ | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Anthemis cotula L. (1753)[1] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
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和名 | |||||||||||||||||||||
カミツレモドキ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Stinking Chamomile[2] |
カミツレモドキ(加密列もどき、学名: Anthemis cotula) は、キク科に分類される植物の一種。ヨーロッパ原産で、日本を含む世界の温帯地域に外来種として定着している。「カツミレモドキ」という表記もまれに見受けられるが誤りである[要出典]。中国名は臭春黃菊[1]。
分布・生育地
[編集]ヨーロッパの広い地域と北アフリカの一部地域を原産地とする[3]。
アフリカ、アジア(日本を含む)、南北アメリカ、オセアニアに移入分布する[4]。
牧草地、道端、荒地、畑などの環境に生育する。日本では散発的に出現したものが見られる[5]。
特徴
[編集]一年生植物[5]。全体に悪臭がある[5]。茎は多くの枝に分かれて、直立または斜めの立ち上がり、草丈は20 - 40センチメートル (cm) になる[5]。葉は羽状複葉で互生し、2 - 3回羽状に深裂して、裂片はやや立体的になる[5]。最終裂片は細く、幅0.5 - 0.8ミリメートル (mm) ほどである[5]。
花期は夏(6 - 9月)で、頭状花(頭花)を茎の先に1つずつ咲かせる。頭花は径1.5 - 2.5 cmで、周囲につく白い舌状花は15個以内で、中心に黄色い筒状花が多数集まる[5]。舌状花は雄蕊、雌蕊ともない[5]。中心部の筒状花の集まりは、はじめは円盤状であるが、のちに中央が高まって高さが横径よりも高くなる[5]。筒状花は両性で、冠毛はない[5]。花床は円錐形で、その上半分に白色の細い鱗片がつく[5]。総苞片はおおよそ3列に並び、乾燥した膜質で外面に毛がある[5]。果実には不明瞭な10本の筋がある[5]。
シカギク属(Matricaria、別名カミツレ属)とはどれも外観が似ているが、花床にはまったく鱗片がない点で、本種カミツレモドキとは明確に区別される[5]。
外来種問題
[編集]日本では1931年(昭和6年)に神奈川県横浜市で初めて確認され、観賞用・薬用として全国に拡大した[3]。和名は横浜の採集品から、久内清孝が名付けた[5]。
雑草としても問題になるが、異臭を放つため牧草地や農作地に発生すると、乳牛(牛乳)や農作物の商品価値を低下させる[3]。また、人間の皮膚炎の原因ともなり、草刈り時にかぶれたりする[3]。耕起や除草などの管理をしっかり実施すれば、防除は可能である[6]。
脚注
[編集]- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Anthemis cotula L. カミツレモドキ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年7月28日閲覧。
- ^ Britten, James; Robert Holland (1886). “Page 84”. A Dictionary of English Plant-names. For the English Dialect Society, Trübner & Ludgate Hill. p. 618 pages 2008年6月17日閲覧。
- ^ a b c d 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。
- ^ カミツレモドキ 国立環境研究所 侵入生物DB
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 長田武正 1976, p. 29.
- ^ 橘雅明・伊藤一幸・渡邊寛明・中山壮一・山口裕文「北東北地域のコムギ作における帰化雑草ハルザキヤマガラシ(Barbarea vulgaris R.Br.),カミツレモドキ(Anthemis cotula L.),イヌカミツレ(Matricaria inodora L.)の出芽時期と防除体系」『雑草研究』第53巻第4号、2008年、175-184頁、doi:10.3719/weed.53.175。
参考文献
[編集]- 長田武正『原色日本帰化植物図鑑』保育社、1976年6月1日。ISBN 4-586-30053-1。
外部リンク
[編集]ウィキメディア・コモンズには、カミツレモドキに関するメディアがあります。
- "Anthemis cotula L." (英語). Integrated Taxonomic Information System. 2008年6月17日閲覧。