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カバンシ石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カバンシ石
輝沸石上のカバンシ石
分類 ケイ酸塩鉱物
化学式 Ca(VO)Si4O10·4(H2O)
結晶系 直方晶系
対称 Pcmn
単位格子 a = 9.792(2) Å,
b = 13.644(3) Å,
c = 9.629(2) Å; Z = 4
晶癖 Radiating acicular prismatic crystals commonly as spherulitic rosettes
へき開 Good on {010}
粘靱性 Brittle
モース硬度 3 - 4
光沢 ガラス質、真珠質
輝く青色から緑青色
条痕 青白色
透明度 透明
比重 2.25 - 2.33
光学性 二軸 (+)
屈折率 nα = 1.542(2) nβ = 1.544(2) nγ = 1.551(2)
複屈折 δ = 0.009
多色性 可視光: X=Z= 無色 Y= 青色
光軸角 2V 52°(測定値)
文献 [1][2][3][4]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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カバンシ石(英語:Cavansite、カバンサイト)とは、バナジルイオンを含み、モース硬度3〜4と脆く、放射状の青い斜方晶系ケイ酸塩鉱物である。

カルシウムCalcium)、バナジウムVanadium)、シリコンSilicon)の頭を合わせて名付けられた。同質異像ペンタゴン石(Pentagonite)とは共産するが、名前通り五角形(時に星形)になること、日光下ではペンタゴン石は緑色を帯びるので区別できる[3]

ただし、石田らにより、カバンシ石とペンタゴン石は加熱しても可逆的に変化しないこと、カバンシ石は水酸基ヒドロニウムを含むことが判明している。このことから、石田らはカバンシ石の組成式としてCa(VO)(Si4O10)・(H2O)4-2x(H3O)x(OH)xを提案し、カバンシ石は低温で生成してペンタゴン石は高温で生成すると主張している[5]

模式地アメリカ合衆国オレゴン州マルヒュア郡オワイヒー州立公園だが、現在ではインドプネー県束沸石と共に大量に産出する。

参考文献

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脚注

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  1. ^ Mineralienatlas
  2. ^ Handbook of Mineralogy
  3. ^ a b Mindat
  4. ^ Cavansite Mineral Data, Mineralogy Database webmineral.com
  5. ^ Ishida, N. et al.(2009) Polymorphic relation between cavansite and pentagonite: Genetic implications of oxonium ion in cavansite. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 104 (4) 241-252 doi:10.2465/jmps.070724b

関連項目

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外部リンク

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