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カニクイアライグマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カニクイアライグマ
コスタリカのマニュエル・アントニオ国立公園にいるカニクイアライグマ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Theria
: 食肉目 Carnivora
亜目 : イヌ亜目 Caniformia
下目 : クマ下目 Arctoidea
小目 : イタチ小目 Mustelida
: アライグマ科 Procyonidae
亜科 : アライグマ亜科 Procyoninae
: アライグマ属 Procyon
: カニクイアライグマ
P. cancrivorus
学名
Procyon cancrivorus
(Cuvier, 1798)
和名
カニクイアライグマ
英名
Crab-eating raccoon
亜種
  • P. c. cancrivorus
  • P. c. aequatorialis
  • P. c. nigripes
  • P. c. panamensis
カニクイアライグマの生息域
カニクイアライグマの生息域

カニクイアライグマ(Crab-eating Raccoon、学名:Procyon cancrivorus)は、哺乳綱食肉目アライグマ科アライグマ属に分類される哺乳類である。

分布

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中央アメリカコスタリカパナマ)から南アメリカを原産地とする[1]

形態

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頭胴長45-90cm、尾長20-56cm、体重4-10kg[1]アライグマとの主な違いは首筋の毛が頭部方向に向いていることや、より細長い爪、頑丈な臼歯などがあげられる[2]

生態

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樹上性傾向が強く、単独で行動する夜行性の動物。多くの場合水辺で見られるものの、常緑樹林平原に生息する場合もある[2]。雑食性で、カニなどの甲殻類貝類を主に食べるが、両生類(カエルなど)、小型のカメやその卵、昆虫魚類鳥類の卵、果実など幅広い食物を食べる[3]

原産地では7-9月にかけて1回あたりに2頭から7頭(平均3頭)の子を産む。子育ての時期にはメスの縄張り意識が強くなる[3]

外来種問題

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日本ではペットとして導入されたアライグマが野生化し、大きな問題となっている。本種も同様の被害を発生させる恐れがあるため、外来生物法により特定外来生物に指定されている[4]。したがって、販売や飼育は基本的に禁止されている。現時点では、日本の野外へ導入されたことや定着したといった記録は存在しない[4]

また、本種はアライグマ回虫の宿主でもあり、他の哺乳類に感染すると致命的な幼虫移行症を引き起こす危険性が指摘されている[1]

参考文献

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  1. ^ a b c カニクイアライグマ 国立環境研究所 侵入生物DB
  2. ^ a b Zeveloff, Samuel (2002). Raccoons: a natural history. Smithsonian Books. ISBN 978-1588340337. https://archive.org/details/raccoonsnaturalh0000zeve 
  3. ^ a b Procyon cancrivorus”. Animal Diversity Web. 25 May 2013閲覧。
  4. ^ a b 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7