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松本カタクラモール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カタクラモールから転送)
松本カタクラモール[1][2][3]
MATSUMOTO KATAKURA MALL
カタクラモール
店舗概要
所在地 390-0811[4]
長野県松本市中央4-9-43[4][3]
座標 北緯36度14分3.5秒 東経137度58分44秒 / 北緯36.234306度 東経137.97889度 / 36.234306; 137.97889 (松本カタクラモール)座標: 北緯36度14分3.5秒 東経137度58分44秒 / 北緯36.234306度 東経137.97889度 / 36.234306; 137.97889 (松本カタクラモール)
開業日 1981年(昭和56年)3月25日[5]
閉業日 2015年(平成27年)3月24日[1][2][7]
正式名称 松本カタクラモール
施設所有者 片倉工業株式会社[1][4]
施設管理者 片倉工業株式会社[1][2]
敷地面積 約33,100 m2[1]
延床面積 25,154 m²[4]
商業施設面積 13,537 m²[4][7]
中核店舗 ジャスコ東松本店[4][7]

イオン東松本店[7]
店舗数 32店[1]
営業時間 イオン(食料品);9:00~23:00
イオン(その他);9:00~22:00
専門店;10:00~19:30(3階は20:00まで)
駐車台数 約900台[8]
前身 片倉工業松本工場[6]
後身 イオンモール松本
最寄駅 松本駅
片倉工業
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松本カタクラモール(まつもとカタクラモール)は、長野県松本市中央に所在していた片倉工業ショッピングセンターである[1]

歴史・概要

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ジャスコ東松本店」を核店舗とする松本市内有数の大型店として[7]1981年(昭和56年)3月25日に開業[5]

片倉工業が松本工場の一角の空き地となっていた部分を活用した不動産事業として開設されたもので[6]、閉店まで所有と管理は片倉工業が行っていた[1][注釈 1]

サーカスやお化け屋敷等の家族連れ向けイベントなども開催したほか[2]、高校の吹奏楽部のコンサートなどにも会場を提供し[13]、学校帰りの生徒を含めて親しまれた[2]

しかし、施設の老朽化などを理由として片倉工業が2010年(平成22年)8月に再開発計画を発表し、現施設の建て替えに向けた動きが表面化した[14]

その後、核店舗のジャスコ東松本店は[7]2011年(平成23年)3月1日にイオングループの総合スーパーをイオンに店名統一することに伴って[15]イオン東松本店」になった[7]

そして、2013年(平成25年)5月27日イオンモールが当施設の跡地を含めた敷地に「イオンモール松本」を2016年(平成28年)秋に開業する計画を正式に表明した[14][16]。 同年10月27日の片倉工業取締役会で2015年(平成27年)3月24日で閉店することが正式に決定された[17]

当施設の末期には来店客の利用する自動車が1日3,507台で[18]、閉店時には「イオン東松本店」を核店舗として32店舗の専門店が営業していた[1]

2015年(平成27年)3月24日午後6時で営業を終了し、その歴史に終止符を打った[1]

再開発計画

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2013年(平成25年)2月の取締役会で事業用定期借地方式での開発を決定したが、この時点では相手の要望を理由として貸出先を明らかにしなかった[14]。 そして、イオンモールは、同年5月13日に菅谷昭・当時松本市長に内密に説明した後、同月27日に当施設の跡地のみならず隣接する片倉工業所有地を含めて開発し「イオンモール松本」を2017年(平成29年)9月21日に開業する計画を表明した[16][14]

同年12月3日に菅谷昭・松本市長に会談した際には、「購買力のあるシニア世代の旅行客に対応する観光型で、巨大モールは造らない」との趣旨の説明をしたと、同月9日の松本市議会一般質問への答弁で市長が説明していた[19][20]

ところが、2014年(平成26年)6月12日にイオンモールが松本市に示した案では、当施設の約3倍となる大規模な計画であることが翌日13日の松本市議会での答弁で明らかになった[21]

この計画では、4階建ての店舗兼駐車場を本棟とし[21]、延べ床面積123,500m2の建物内に約41,000m2店舗面積を持ち[22]、約2,480台収容の駐車場を併設するものとなっていた[21]

この店舗面積は、「アリオ松本」、「井上百貨店」、「松本パルコ」、「MIDORI松本店」という松本駅周辺の中心市街地にある当施設を除いた大規模店上位4店舗の合計約43,000m2に匹敵するものであった[18]

そのため、同月27日に松本商工会議所が「詳細な開発計画の早期提示と規模縮小」を求める要望書を松本市長に提出[23]。 同年7月14日には松本商工会議所が今度は松本市議会に「現状維持の開発の適正規模指導を求める要望書」を提出し、松本市議会の議会運営委員会で意見集約を図った結果、詳細計画等の新情報があった際に全員協議会を招集して報告することを求める申し入れを松本市当局に行った[24]

このように規模が大幅に拡大することから、松本市は2014年(平成26年)12月の試算で来店客の利用する自動車が1日3,507台から約2.8倍の約9,719台に増えて、近隣で渋滞が生じるとの予測を明らかにしており、地元の商業者などからの反対意見は当施設の閉店時点でも強い[18]。 しかし、近隣住民などからは歓迎する意見も出されている[18]

おもなテナント

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周辺施設

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アクセス

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鉄道

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松本駅より徒歩20分程度。

バス

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  • 松本駅お城口より松本電鉄バス タウンスニーカー東コースに乗車し、「日ノ出町」下車。
  • 松本バスターミナルより松本電鉄バス 横田信大循環線・新浅間線に乗車し、秀峰学校前下車。

自家用車

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やまびこ道路沿い。平面駐車場のほか屋上にも駐車場を完備。

脚注

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注釈

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  1. ^ 運営していた片倉工業は1973年(昭和48年)3月に「取手ショッピングプラザ」を開設して大型商業施設の運営に参入[9]さいたま市大宮区コクーンシティを始め沼津市加須市などの「カタクラパーク」や[10]松江市いわき市の「片倉フィラチャー」などを運営しているほか[11]2004年(平成16年)9月17日にはさいたま市にコクーン新都心(現:コクーンシティ・コクーン1) を開業している[12]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j “松本カタクラモール閉店 解体して再開発へ” 信濃毎日新聞 (信濃毎日新聞社). (2015年3月25日)
  2. ^ a b c d e 成田嵩憲(2015年3月25日). “カタクラモールが閉店 営業34年、住民別れ惜しむ”. 中日新聞 (中日新聞社)
  3. ^ a b “イオンモール東松本/総延12万m2を想定/来秋以降に本体着工”. 建設通信新聞(建設通信新聞社). (2014年11月5日)
  4. ^ a b c d e f g h 『週刊東洋経済 臨時増刊 全国大型小売店総覧 2009年版』 東洋経済新報社、2009年。
  5. ^ a b 都道府県別・政令指定都市別・市町村別SC (2012年12月). 日本ショッピングセンター協会. (2013年1月)
  6. ^ a b 『日本の経営者 1部上場全企業・社長の経営戦略と人物像』 時評社、1982年8月20日。
  7. ^ a b c d e f g 古川修司(2015年3月25日). “カタクラモール:閉店 全面改築 来秋、県内最大級に 松本”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  8. ^ カタクラモールについて”. 片倉工業株式会社. 2013年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年3月21日閲覧。
  9. ^ a b 『会社履歴総覧 会社四季報長期データ版 創刊 1992年版』 東洋経済新報社、1991年10月。
  10. ^ 『週刊東洋経済 臨時増刊 全国大型小売店総覧 2008年版』 東洋経済新報社、2008年。
  11. ^ 『会社年鑑 上場会社版 2000年版 上巻』 日本経済新聞社、1999年10月18日。
  12. ^ “ライフコーポレーション、「さいたま新都心店」開店、週末に広域集客目指す”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2004年10月20日)
  13. ^ “「カタクラモール」に幕”. 読売新聞(読売新聞社). (2015年3月25日)
  14. ^ a b c d 佐野公彦(2013年5月28日). “事業者はイオンモール 松本の商業施設再開発”. 中日新聞 (中日新聞社)
  15. ^ “総合スーパー名「イオン」に統一、ジャスコ、サティの屋号消滅”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2011年3月2日)
  16. ^ a b 「イオンモール松本」9月21日(木)10:00グランドオープン』(PDF)(プレスリリース)イオン株式会社、2017年7月28日http://www.aeon.info/news/2017_1/170728R_4.html2017年7月31日閲覧 
  17. ^ “片倉工業/社有地(長野県松本市)をイオンモールに賃貸/商業施設の新設計画”. 日刊建設工業新聞 (日刊建設工業新聞社). (2014年10月29日)
  18. ^ a b c d 松本勲(2015年3月22日). “「市街地イオン」渋滞懸念…松本で再開発”. 読売新聞(読売新聞社)
  19. ^ 近藤隆志(2013年12月10日). “カタクラ再開発:イオン、観光型方針 松本市長答弁”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  20. ^ “地元産品の「観光型モール」 イオン側、松本市長に説明”. 読売新聞 (読売新聞社). (2013年12月10日)
  21. ^ a b c 古川修司(2014年6月14日). “イオンモール東松本:「カタクラ」面積3倍に 松本市に出店概略を提示”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  22. ^ 古川修司(2014年6月18日). “イオンモール東松本:松本市長、イオンの計画を評価 古建築保存「開発に一定の配慮」”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  23. ^ 近藤隆志(2014年6月28日). “イオンモール東松本:縮小求め要望書 松本市長に商議所”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  24. ^ 近藤隆志(2014年7月23日). “イオンモール東松本:新情報で全協の招集を−−松本市議会”. 毎日新聞 (毎日新聞社)

関連項目

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外部リンク

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