カスカディアン
カスカディアン | ||||||||||||||||||||||||
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ゴドルフィンの勝負服 | ||||||||||||||||||||||||
欧字表記 | Cascadian | |||||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||||||||||||||
性別 | 騸 | |||||||||||||||||||||||
毛色 | 栗毛 | |||||||||||||||||||||||
生誕 | 2015年3月26日(10歳・現地表記) | |||||||||||||||||||||||
父 | New Approach | |||||||||||||||||||||||
母 | Falls Of Lora | |||||||||||||||||||||||
母の父 | Street Cry | |||||||||||||||||||||||
生国 | イギリス | |||||||||||||||||||||||
生産者 | ゴドルフィン | |||||||||||||||||||||||
馬主 | ゴドルフィン | |||||||||||||||||||||||
調教師 |
アンドレ・ファーブル(仏国) →ジェームス・カミングス(豪州) | |||||||||||||||||||||||
競走成績 | ||||||||||||||||||||||||
生涯成績 | 53戦12勝 | |||||||||||||||||||||||
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カスカディアン(欧字名:Cascadian、2015年3月26日 - )は、イギリス生産・オーストラリア調教[注 1]の競走馬である。主な勝ち鞍は2021年ドンカスターハンデキャップ、2022年オールエイジドステークス、2023年・2024年のオーストラリアンカップ連覇。
概要
[編集]2歳(2017年)
[編集]7月9日シャンティイ競馬場の未勝利戦でミカエル・バルザローナを背にデビューして初勝利を挙げた。続いて8月13日のフランソワブータン賞に出走して2着、10月16日メゾンラフィット競馬場の条件戦を勝利した[1]。
3歳(2018年)
[編集]6月16日メゾンラフィット競馬場の条件戦から始動。勝利して連勝を挙げる[1]。続く7月8日のジャンプラ賞(G1)では短クビ差の2着に入った[2]。
8月12日のジャック・ル・マロワ賞(G1)に出走。JRAオッズでは3番人気、PMUオッズでは4番人気に支持されていたが8着に敗れた[3][4]。
その後はオーストラリアに移籍した[5]。
5歳(2019/2020年シーズン)
[編集]オーストラリア初戦は8月24日のショーカウンティクオリティ(G3)で5着。9月21日のビルリッチーハンデキャップ(G3)は4着。10月5日のエプソムハンデキャップ(G1)では7着に敗れた[1]。
同19日ロイヤルランドウィック競馬場のハンデ戦に出走して勝利し、オーストラリア初勝利を挙げる。その後は11月2日のカンタラステークス(G1)に出走して3着となった[1]。
年明け初戦となった2月15日のサザンクロスステークス(G3)では2着。2月29日のリヴァプールステークス(G3)では5着。3月14日のエイジャックスステークス(G2)では3着となった[1]。
3月28日のドンカスタープレリュード(G3)ではジェームズ・マクドナルドと組んで2番人気で出走。道中後方3番手から直線で馬群の中を突っ込み、先に抜け出していたマスクオブタイムを0.2馬身差で差し切ってグループ競走初制覇を果たした[5]。
その後は前走で優先出走権を確保していた4月4日のドンカスターハンデキャップ(G1)にトミー・ベリーと組んで出走するが9着に敗れた[5][6]。
6歳(2020/2021年シーズン)
[編集]8月15日のPBローレンスステークス(G2)でダミアン・オリヴァーと組んで4着[7]。8月29日のメムジーステークス(G1)では4着[7]。9月19日のインヴィテーションステークス(G1)は11着。10月10日のトゥーラックハンデキャップ(G1)では8着に敗れた[1]。
10月31日のカンタラステークス(G1)では7番人気の評価であったが、最後方から追い込んでユーロンプリンスの0.2馬身差の2着まで迫った[8]。その後は条件戦に出走するも5着に敗れた[1]。
年が明けて3月5日のニューカッスルニューマーケットハンデキャップ(G3)にマクドナルド騎手と組んで3着[1]。続く3月27日のジョージライダーステークス(G1)では4着に敗れた[9]。
4月10日のドンカスターハンデキャップ(G1)にジェイミー・カーと組んで3番人気で出走[10]。馬群の中から外に持ち出して、先んじたアイスバスを際どく差し切って優勝。接戦を制してG1初制覇を果たした[11]。
その後は4月24日のオールエイジドステークス(G1)に3番人気で出走。外に切れ変えて猛追するも3着に敗れた[12]。
7歳(2021/2022年シーズン)
[編集]8月21日のウィンクスステークス(G1)にヒュー・ボウマンと組んで出走して5着。9月4日のチェルムスフォードステークス(G2)では4着。9月18日のジョージメインステークス(G1)は5着。10月2日のエプソムハンデキャップ(G1)では4着に敗れた[1]。
10月30日のカンタラステークス(G1)では4頭横一線の勝ち馬スーパーストームから0.2馬身差の3着[13]。11月6日のマッキノンステークス(G1)は8番人気の低評価を覆した走りを見せるもザーキの逃げ切りを許して1.25馬身差の2着となった[14][15]。
翌年2月12日のCFオーアステークス(G1)で始動して、オリヴァー騎手と再び組んでトファーネから1.7馬身差の3着[16]。続いて2月26日のピーターヤングステークス(G2)を勝利した[1]。
その後は3月12日のオーストラリアンカップ(G1)で5着[1]。3月19日のオールスターマイルはマクドナルド騎手を背にを5着[17]。4月2日のドンカスターハンデキャップ(G1)では9着に敗れた[18]。
しかし4月16日のオールエイジドステークス(G1)に4番人気タイで出走して、後方の内埒沿いから馬群の中を通って進出。押し切り態勢だったトファーネを鮮やかに差し切って2度目のG1制覇を達成した[19]。
8歳(2022/2023年シーズン)
[編集]8月27日のメムジーステークス(G1)よりブレイク・シンを背に始動して逃げ切ったスナップダンサーから2馬身差の3着[20]。9月10日のマカイビーディーヴァステークス(G1)では4着。10月1日のヒルステークス(G2)はマクドナルド騎手を背に優勝。続く10月15日のクレイヴンプレート(G3)も連勝した。その後はカンタラステークス(G1)を5着[1]。キングストンタウンクラシック(G1)では二の脚が今一つで後方からの追走となり、アメリアズジェルから1.55馬身差の4着と敗れている[21]。
年明け初戦は3月4日のカンタベリーステークス(G1)でブレントン・アヴドゥラを背に5着[1]。続く3月18日のオールスターマイルではベン・メルハムと組んで8番人気で出走し、猛追するも先に抜け出していたミスターブライトサイドから0.5馬身差の2着に敗れた[22][23]。
そして連闘で挑んだ3月25日のオーストラリアンカップ(G1)では1番人気に支持を受けて出走。後方4番手に控えるも、直線に入っても後方のままで、更に前が塞がる窮地に陥る。しかし、馬群を割って進路を確保すると残り150m付近から抜群の切れ味を見せて、2着にニューメリアン0.75馬身差を付ける快勝で3度目のG1制覇を飾った[24]。
その後は4月8日のクイーンエリザベスステークス(G1)に出走する予定だったが出走取消[25]。4月15日のオールドエイジステークス(G1)に4番人気で出走して、最後方から競馬を進めるも後方2番手のギガキックを捕らえられずに3着となった[26]。
9歳(2023/2024年シーズン)
[編集]11月4日のギガキックステークスから始動したが8頭立ての7着と惨敗すると、年明け初戦となった2月17日のG2アポロステークスでは最下位の9着、3月2日のG1ベリーエレガントステークスでも4着と勝ち星から見放されていた。3月16日のジ・オールスターマイルでは最後方追走から最後の直線で懸命に追い上げて3着に好走すると[27]、3月30日のG1オーストラリアンカップでは道中は後方に待機し、最後の直線で逃げ粘るプライドオブジェニをクビ差で差し切ってG1競走4勝目を挙げる[28]。4月13日のG1クイーンエリザベスステークスで4着に敗れたのを最後に現役を引退した[29]。
血統表
[編集]カスカディアンの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サドラーズウェルズ系 |
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父 New Approach 栗毛 2005 |
父の父 Galileo鹿毛 1998 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
Fairy Bridge | ||||
Urban Sea | Miswaki | |||
Allegretta | ||||
父の母 Park Express黒鹿毛 1983 |
Ahonoora | Lorenzaccio | ||
Helen Nichols | ||||
Matcher | Match | |||
Lachine | ||||
母 Falls of Lora 鹿毛 2009 |
Street Cry 黒鹿毛 1998 |
Machiavellian | Mr. Prospector | |
Coup de Folie | ||||
Helen Street | Troy | |||
Waterway | ||||
母の母 Firth of Lorne鹿毛 1999 |
デインヒル | Danzig | ||
Razyana | ||||
Kerrera | Diesis | |||
Rimosa's Pet | ||||
母系(F-No.) | ポカホンタス(FN:3-n) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer:S4×M5、Mr. Prospector:M4×S5、Petingo:M5×M5 | [§ 3] | ||
出典 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m “カスカディアン(Cascadian) | 競馬データベース | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “G1ジャンプラ賞、仏ダービー4着のインテロジャントが競り勝ち | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “オッズ | 2018ジャックルマロワ賞”. JRA-VAN Ver.World. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “ジャックルマロワ賞(G1) 2018/8/12(日) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ a b c “フランスから移籍のカスカディアン、豪G3ドンカスタープレリュードで重賞初制覇 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “ドンカスターマイル(G1) 2020/4/4(土) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ a b “豪G1メムジーS、ウィリアムズ騎乗のベヒーモスが人気に応え快勝 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “豪G1カンタラS、レーン騎乗のユーロンプリンスが久々の美酒 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “ジョージライダーステークス(G1) 2021/3/27(土) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “ドンカスターマイル(G1) 2021/4/10(土) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “豪G1ドンカスターマイル、女性騎手カーとカスカディアンが接戦を制す | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “豪G1オールエイジドS、コールディングが差し返して接戦を制す | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “スーパーストーム、豪G1カンタラSで4頭一線の混戦を制す | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “マッキノンステークス(G1) 2021/11/6(土) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “豪G1マッキノンS、ザーキが逃げ切り名誉挽回 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月30日閲覧。
- ^ “トファーネが4度目のG1制覇、豪C.F.オーアSを鮮やかに逃げ切り | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “オールスターマイル 2022/3/19(土) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “ドンカスターマイル(G1) 2022/4/2(土) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “豪G1オールエイジドS、ゴドルフィンのカスカディアンが鮮やかに差し切り | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “豪G1メムジーS、6歳牝馬のスナップダンサーが鮮やかに逃げ切り | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “キングストンタウンクラシック改め豪G1ノーザリーS、3歳牝馬のアメリアズジュエルが古馬を撃破 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “オールスターマイル 2023/3/18(土) | 日程・結果 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “賞金総額500万豪ドルのオールスターマイル、ミスターブライトサイドに栄冠輝く | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “豪G1オーストラリアンC、オールスターマイルから連闘のカスカディアンが制す | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年3月31日閲覧。
- ^ “豪G1クイーンエリザベスSに挑戦のユニコーンライオンは5着、ドバイオナーが完勝 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年10月25日閲覧。
- ^ “豪G1オールエイジドSに挑戦のホウオウアマゾンは7着、ジ・エベレストの覇者ギガキックが完勝 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト”. JRA-VAN Ver.World - 海外競馬. 2023年10月25日閲覧。
- ^ プライドオブジェニ、豪オールスターマイルでミスターブライトサイドらを一蹴JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト、2024年3月17日配信・閲覧
- ^ オールスターマルの再戦に待った、オーストラリアンCを制したのは古豪カスカディアンJRA-VAN World - 海外競馬情報サイト、2024年4月2日配信・閲覧
- ^ 優良馬カスカディアン、引退してゴドルフィンのケアプロブラム入り(オーストラリア)ジャパンスタッドブックインターナショナル、2024年5月9日配信・閲覧
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|Cascadian(GB)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年3月31日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 JBISサーチ、Racing Post