オオマルバノホロシ
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オオマルバノホロシ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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群馬県尾瀬 2013年7月
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分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Solanum megacarpum Koidz.[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
オオマルバノホロシ |
オオマルバノホロシ(学名:Solanum megacarpum)は、ナス科ナス属の多年草[2][3][4]。
特徴
[編集]地下に匍匐する根茎があり、そこから長い茎を伸ばす。茎はやわらかく、表面は褐色で、少し毛があるか無毛で、断面は円く、枝はややつる性となる。葉は互生し、長さ1.5-2.5cmになる葉柄があり、葉身は卵形から狭卵形で、長さ4-9cm、幅2-4cmになる。葉先は短くとがり、縁は全縁、基部は円形で、葉はほとんど無毛であるが、葉柄、葉の縁、葉脈上に短毛が生える[2][3][4]。
花期は8-9月。茎の途中からまばらに分枝する、葉より長い集散花序をつけ、青紫色の花を数個-10個つける。萼は皿形で、先は5裂する。花冠は5深裂し、開くと径1-1.5cmになり、各裂片の先はとがり、基部付近で背面に反り返る。花冠裂片の基部、花喉部に緑色の斑紋がある。雄蕊は黄色で5個あり、花の中心部に集まって直立し、葯は長さ5mmの細長いとがった槍状で、その先端が小さく開いて花粉を散らす。子房は2室からなり、花柱は糸状。果実は長さ12-15mmになる楕円形の液果で先がややとがり、秋に赤色に熟す[2][3][4]。果実は有毒であり[5]、食べられない。
分布と生育環境
[編集]本州(京都府以北・千葉県以北)、北海道、南千島、サハリンの冷温帯に分布し、低地や山地の湿原など、湿り気のある場所に生育する[2][3][4]。尾瀬などにも多く生育している。夏に穂をなして花を開き、実は秋に熟す。
ギャラリー
[編集]-
花喉部に緑色の斑紋がある。
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果実は先がややとがる楕円形の液果で、秋に赤色に熟す。
近縁種
[編集]脚注
[編集]参考文献
[編集]- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本III合弁花類』、1981年、平凡社
- 牧野富太郎原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
- 門田裕一監修、永田芳男写真、畔上能力編『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』、2013年、山と溪谷社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)