エテノン
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エテノン | |
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Ethenone | |
別称 Ketene | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 463-51-4 |
ChemSpider | 9643 |
ChEBI | |
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特性 | |
化学式 | C2H2O |
モル質量 | 42.04 g/mol |
外観 | 無色気体 |
融点 |
-150.5 °C (-239 °F) |
沸点 |
-56.1 °C (-69 °F) |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | External MSDS |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
エテノン(Ethenone)は、C2H2OまたはH2C=C=Oの化学式を持つ有機化合物である。単にケテン(Ketene)とも呼ばれる。最も単純なケテンで、エチノールの互変異性体である。
性質
[編集]エテノンは、標準状態では無色の気体で、強い刺激臭を持つ。分子量は42.04、融点は-150.5℃、沸点は-56.1℃である。アセトン、エタノール、エチルエーテル、芳香族炭化水素、有機ハロゲン化合物に可溶である。
生成
[編集]エテノンは、実験室では、アセトン蒸気の熱分解によって生成できる[1]。
反応
[編集]エテノンは非常に反応性が高く、求核剤として反応してアセチル基を作りやすい。例えば、酢酸と反応して無水酢酸を形成する。
エテノンは、自分自身とも反応し、[2+2]環化付加反応を起こし、ジケテンと呼ばれる環状二量体を形成する。このため、長期間保存することはできない。
毒性
[編集]高濃度のエテノンに晒されると、目、鼻、喉、肺等が刺激される。マウス、ラット、テンジクネズミ、ウサギ等を用いた実験で、0.2mg/l(116ppm)の濃度の新しいエテノンに10分間晒されると、小動物は高い確率で死亡することが示された。この発見により、エテノンはホスゲン(0.2-20mg/l)やシアン化水素(0.2-0.5mg/l)と同程度の毒性を持つとされた。小動物の死は肺水腫が原因であり、全体的にはホスゲン中毒と似ているが、進行がより速い[2]。
出典
[編集]- ^ C. D. Hurd (1941). "Ketene". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 1, p. 330.
- ^ H. A. Wooster, C. C. Lushbaugh, C. E. Redeman (1946). “The Inhalation Toxicity of Ketene and of Ketene Dimer”. J. Am. Chem. Soc. 68 (12): 2743. doi:10.1021/ja01216a526.