エチルバニリン
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エチルバニリン ethyl vanillin[1] | |
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別称 benzaldehyde, 3-ethoxy-4-hydroxy- (CAS名) ブルボナール | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 121-32-4 |
特性 | |
化学式 | C9H10O3 |
モル質量 | 166.18 |
外観 | 針状結晶 |
匂い | 強いバニラ香 |
融点 |
77~78℃ |
沸点 |
285℃ |
水への溶解度 | 微溶 |
溶解度 | アルコール、油類に可溶 |
危険性 | |
引火点 | 146℃ |
半数致死量 LD50 | 2g/kg以上(ラット経口) |
関連する物質 | |
関連物質 | バニリン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
エチルバニリン(英: ethyl vanillin)は、化学式C9H10O3で表される有機化合物であり、バニロイド類の一種。天然には存在が確認されていない合成香料の一つ。
用途
[編集]バニリンと同様に菓子やアイスクリーム等のフレーバーとして広く用いられる。バニリンと併用されることもあるが、バニリンに比べ着色性が低いため、変色を嫌う製品については代替品として使用される。香気はバニリンの2 - 2.5倍ほどであり、最終製品に対する使用量は20 - 250ppmほどである[1]。
フレグランスの原料としても使用されている。ジャック・ゲランが調合した香水「シャリマー」(1921年)は、当時新素材であったエチルバニリンを大胆に使用したことで有名である[2]。
合成
[編集]天然には存在しない物質であり、下記の手法により合成される。
安全性
[編集]半数致死量(LD50)は、ラットへの経口投与で2g/kg以上[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c 『合成香料 化学と商品知識』印藤元一著 2005年増補改訂 化学工業日報社 ISBN 4-87326-460-X
- ^ 黒水仙 (2017年7月21日). “【ゲラン】シャリマー(ジャック・ゲラン)”. カイエ・デ・モード. 2021年9月6日閲覧。