ウメモドキ
ウメモドキ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ウメモドキの木
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Ilex serrata Thunb.[1] Ilex serrata Thunb. ex Murray[2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ウメモドキ(梅擬) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Japanese winterberry |
ウメモドキ(梅擬き[3]、梅擬、学名:Ilex serrata)とは、モチノキ科モチノキ属の落葉低木。和名の由来は、葉の形がウメの葉に似ていることからこの名がある。
名称
[編集]和名ウメモドキは、葉がウメの葉に似ていることや花も梅に似ているころに由来する[2][4]。別名が、「オオバウメモドキ」[1][5]。花や実が白色に品種を「シロウメモドキ」という[6]。11月8日の誕生花である。
分布・生育地
[編集]中国[2]と日本の本州、四国、九州の落葉広葉樹林内に分布する[4]。広島県では、吉備高原から中国山地の湿原や湿った林下に分布する[7]。表六甲の中腹から裏六甲にかけて、広い範囲に点々と分布している[8]。
熊本県阿蘇郡の旧阿蘇町(現在の阿蘇市)の町の木であった。山形県でレッドリストの絶滅寸前、千葉県で危急種の指定を受けている種である[9]。
山中の湿地に自生している[6]。また人の手によって植栽され、庭などにもよく見られる[3]。
特徴
[編集]落葉広葉樹の低木で[6]、木の高さは2 - 3 メートル (m) になる[3]。雌雄異株である。樹皮は灰褐色をしており、滑らかで皮目が多くよく目立つ[3]。一年枝は暗褐色で細く、短毛を密に生やす[3]。側枝は短枝化しやすい[3]。
葉は互生し、長さ3 - 8センチメートル (cm) 、幅1.5 - 3 cmの楕円形で先端が尖り、葉縁は細かい鋸歯形状である[4]。葉の裏に毛がある[8]。
開花時期は5 - 7月で[3]、淡紫色の花を葉の付け根に咲かせる[6]。果実は9月頃から赤く熟し12月頃に落葉しても枝に残っている[6]。このため落葉後の赤い実が目立つ。小鳥が好んでこの果実を食べる[6]。
冬芽は枝に側芽が互生し、頂芽・側芽ともに長さ約1ミリメートル (mm) とかなり小さく、芽鱗4 - 8枚に包まれている[3]。側芽の根元には果軸がよく残る[3]。冬芽のそばにある葉痕は半円形で、維管束痕が1個ある[3]。
庭木や公園樹によく植えられ[3]、鉢植、盆栽、活け花に使われるが、鑑賞の対象は花より赤い果実であり、冬場の庭の彩りに使われる[6]。
近縁種
[編集]モチノキ属には多数の種があり[10]、日本には以下の近縁種などが分布している。
- イヌウメモドキ(Ilex serrata f. argutidens) - 葉に毛がないもの[7]。
- フウリンウメモドキ(Ilex geniculata)
- オクノフウリンウメモドキ(Ilex geniculata var. glabra)
- ミヤマウメモドキ(Ilex nipponica)
関連画像
[編集]ウメモドキの花 | Ilex serrata 赤く熟したウメモドキの果実 2011年10月・愛知県森林公園 |
Ilex geniculata 近縁種のフウリンウメモドキの果実 2011年9月・木曽駒ヶ岳 |
脚注
[編集]- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ilex serrata Thunb.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年10月2日閲覧。
- ^ a b c “ウメモドキ”. 筑波実験植物園. 2011年11月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 40.
- ^ a b c “ウメモドキ”. 広島県緑化センター. 2011年11月11日閲覧。
- ^ “ウメモドキ”. 石川県. 2011年11月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 131.
- ^ a b “ウメモドキ”. 広島大学デジタル自然史博物館 (2011年2月3日). 2011年11月11日閲覧。
- ^ a b “ウメモドキ(六甲山系電子図鑑)”. 国土交通省近畿地方整備局六甲砂防事務所. 2011年11月11日閲覧。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(ウメモドキ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年11月11日閲覧。
- ^ “Ilex L.” (英語). ITIS. 2011年11月11日閲覧。
参考文献
[編集]- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、40頁。ISBN 978-4-416-61438-9。
- 平野隆久監修 永岡書店編『樹木ガイドブック』永岡書店、1997年5月10日、131頁。ISBN 4-522-21557-6。
関連項目
[編集]外部リンク
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