ウムコント (ミサイル)
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ウムコント-IR | |
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種類 | 個艦防空ミサイル |
原開発国 | 南アフリカ共和国 |
運用史 | |
配備先 |
南アフリカ海軍 フィンランド海軍 |
開発史 | |
製造業者 | デネル・エアロスペース・システムズ |
ウムコント(英語: Umkhonto)は、南アフリカ共和国のデネル・エアロスペース・システムズ社が開発した垂直発射型の個艦防空ミサイル(短SAM/PDMS)。ウムコントはズールー語で「槍」のこと。
概要
[編集]複数目標からの同時攻撃に対応するために開発された。発射後、飛行中に目標をロックオンする機能(LOAL)があり、発射機は8または4セルのVLS。4セルのVLSは車両にも搭載できるので、地対空ミサイルとしても使用できる。赤外線誘導型(Umkhonto-IR)とレーダー誘導型(Umkhonto-R)が開発された。南アフリカ海軍・フィンランド海軍共に赤外線誘導型を採用した。
赤外線誘導型は、ブロック1~3があり、共に発射後慣性航法装置(INS)で飛行しながら最新の目標位置に基づく指令誘導を併用、後翼と推力偏向(ベクタード・スラスト)により最大40Gの機動で接近後、2周波数帯赤外線シーカーによる赤外線ホーミングにより命中する。
ブロック2は、フィンランド海軍の要求により開発された。電波の乱反射(クラッター)に対応するために、アルゴリズムとシーカー・ヘッドの改善、最大射程が15kmに延長されている。
ブロック3は、2013年に開発され射程が20kmに延長されている。
2014年12月の時点で、ロケットブースターを強化して射程を伸ばすUmkhonto IR-ER(射程30km)、誘導をアクティブ・レーダー・ホーミング方式へ変更したUmkhonto-Rという改良型の計画がある。
採用国
[編集]諸元表
[編集]ミサイル | 赤外線誘導型 (Umkhonto-IR ブロック1) |
レーダー誘導型 (Umkhonto-R) |
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全長 | 3.32m | 4.3m |
直径 | 0.18m | |
全幅 | 0.50m | |
エンジン | 固体燃料ロケット | |
重量 | 135kg | 195kg |
弾頭 | HE破片効果(23kg) | |
誘導方式 | 慣性航法(INS)+赤外線ホーミング(IRH) | 指令照準線一致(CLOS) |
最大射程 | 12キロメートル (6.5 nmi) | 25キロメートル (13 nmi) |
最大射高 | 10キロメートル (33,000 ft) | 12キロメートル (39,000 ft) |
速度 | 800m/s、マッハ2.5 |
参考文献
[編集]- 「世界の艦載兵器」『世界の艦船』2015年1月号増刊(通巻第811集)