ウッカーマルク郡
紋章 | 地図 (郡の位置) |
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基本情報 | |
連邦州: | ブランデンブルク州 |
郡庁所在地: | プレンツラウ |
緯度経度: | 北緯53度12分36秒 東経13度51分36秒 / 北緯53.2100度 東経13.8600度 |
面積: | 3076.9km² |
人口: |
117,336人(2021年12月31日現在) [1] |
人口密度: | 38 人/km² |
ナンバープレート: | UM, ANG, PZ, SDT, TP |
自治体コード: | 12 0 73 |
郡の構成: | 34 市町村 |
郡庁舎の住所: | Karl-Marx-Straße 1 17291 Prenzlau |
公式ウェブサイト: | landkreis.uckermark.de |
郡長: | ディートマール・シュルツェ (Dietmar Schulze, SPD) |
州内の位置 | |
ウッカーマルク郡 (ドイツ語: Landkreis Uckermark) は、ドイツ、ブランデンブルク州北東部の郡である。当郡は面積3058 km²で、1993年12月から2011年9月までドイツ最大の郡であった。
地理
[編集]ウッカーマルク郡は、ブランデンブルク州の北東の端に位置し、ポーランドとの国境に接している。郡の領域はウッカーマルク地方の大部分を占める。同地方にはウッカーマルク湖沼群があり、多くの湖がある。景観としてのウッカーマルクの北方の一部は、メクレンブルク=フォアポンメルン州に属している(メクレンブルギッシェ=ゼーエンプラッテ郡、フォアポンメルン=グライフスヴァルト郡)。アムト・ガルツ (オーダー)と同じく、以前のフォアポンメルンの領域が、再びブランデンブルク州ウッカーマルク郡となった。南西部では森林地帯ショルフハイデにかかっている。
隣接する郡は、北部ではメクレンブルク=フォアポンメルン州のメクレンブルギッシェ=ゼーエンプラッテ郡とフォアポンメルン=グライフスヴァルト郡、南部ではバルニム郡、西部ではオーバーハーフェル郡である。東部のオーダー川は、ポーランドとの長い国境線となっている。ポーランドにはポリツェ郡(ドイツ語名:ペーリッツ)、グリフィノ郡(ドイツ語名:グライフェンハーゲン)がある。
自然保護区域
[編集]ウッカーマルク郡には、自然保護区域が57ある。最大のものはメルツォウアー・フォルスト(「メルツォウ林」)で、面積は2,830.66 ha、最小はアイスケラーベルゲ=オース・バイ・マルヒョウ(「マルヒョウ近郊にある氷室の山々、エスカー」)で、面積は5.16 haである。
歴史
[編集]ウッカーマルクは歴史的景観であり、1945年まで数百年にわたりプロイセンのブランデンブルク州(Provinz, プロヴィンツ)に属し、複数の郡が置かれていた。第二次世界大戦後はソ連占領地域となり、オーダー=ナイセ線の西側の残余部分でブランデンブルク州(Land, ラント)が新設された。
1949年にドイツ民主共和国(東ドイツ)が建国されると、1952年には州制度が廃止された。ウッカーマルク地方には、ノイブランデンブルク県に属するプレンツラウ郡、シュトラースブルク郡、テンプリーン郡、フランクフルト(オーダー)県に属するアンガーミュンデ郡が置かれた。シュヴェート/オーダーは、フランクフルト(オーダー)県の郡独立市となった。
1990年に州が再設置されると、ウッカーマルク地方は、メクレンブルク=フォアポンメルン州に残留したシュトラースブルク (ウッカーマルク)を除いて、ブランデンブルク州に属することになった。プレンツラウ郡とテンプリーン郡では住民アンケート調査が行われ、圧倒的多数でブランデンブルク州への帰属が支持された。都市ブリュッソウ、フォアポンメルンのパーゼヴァルク郡とシュトラースブルク郡の15の町村では住民投票が行われ、ブランデンブルク州への帰属が決定した。
1993年ブランデンブルク州郡改革の一環として12月6日にウッカーマルク郡が編成され、郡庁はプレンツラウに定められた。領域は旧アンガーミュンデ郡、プレンツラウ郡、テンプリーン郡、以前は郡独立市であったシュヴェート/オーダーからなっている。現在のウッカーマルク北東部は、歴史的景観としてのウッカーマルクには属さず、1945年以前はプロイセンのポンメルン州の一部であった。
人口動態
[編集]以下の表は、ウッカーマルク郡の人口動態を示している(1990年は10月3日付、1991年からは12月31日付け)。数値は統計時の郡域によるものである(当郡成立以前の1990年から1992年の数値は、1993年12月6日の領域に合わせた数値)。
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1875年からの人口動態(領域は今日のもの)
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人口動態予測
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年齢構成予測
ベルリン=ブランデンブルク統計局は、最新の人口予測(2011年-2030年)で、2030年の人口を10万5,000人以下と予測している。 出典:ベルリン=ブランデンブルク統計局、ブランデンブルク州建設交通局、ベルテルスマン財団による詳細なデータはWikimedia CommonsのPopulation Projection Brandenburg にある。
市町村
[編集]2003年の自治体構造改革の決定により、郡内には34の自治体があり、その内都市は7つある。
カッコ内は2021年12月31日[1]における人口である。
都市
アムト非所属自治体
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アムト及び所属自治体
1. アムト・ブリュッソウ (ウッカーマルク)(4,339人)
2. アムト・ガルツ (オーダー)(6,545人)
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3. アムト・ゲルスヴァルデ(4,385人)
4. アムト・グラムツォウ(6,759人) |
5. アムト・オーダー=ヴェルゼ(該当する自治体コードがありません: 120,735,310人)
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政治
[編集]郡長
[編集]- 1994–2002:ヨアヒム・ベンティーン(Joachim Benthin, CDU)
- 2002–2010:クレメンス・シュミッツ(Klemens Schmitz, SPD, 後に無所属)
- 2010–:ディートマール・シュルツェ(Dietmar Schulze, SPD)
郡長の選出について見ると、ブランデンブルク州では2010年1月1日以降、直接選挙のみとなっているが、ウッカーマルク郡議会は、既に2009年4月22日にこれを宣言している[2][3]。2009年10月7日には、郡議会は直接選挙とした自らの決議を破棄し、2009年12月に郡議会で選出しようとしたものの[4]、厳しい批判を招いた[5]。しかしウッカーマルクでの直接選挙は頓挫した。郡長選挙は2010年2月28日に行われ、2010年3月14日には決選投票が行われたが、いずれの候補者も定足数となる全有権者の15%の票を得ること ができなかった。郡長は2010年5月19日に、郡議会で64%を得票し、選出された[6]。
郡議会
[編集]郡議会は全50議席で、2014年5月25日の選挙結果による議席配分は以下の通り[7]。
政党/会派 | 議席 |
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SPD | 14議席 |
CDU | 14議席 |
DIE LINKE. | 9議席 |
Bauern - Ländlicher Raum (BLR) | 3議席 |
FDP | 3議席 |
GRÜNE/B90 | 2議席 |
NPD | 2議席 |
BVB/FREIE WÄHLER | 1議席 |
Bürgergemeinschaft „Rettet die Uckermark“ (RdUM) | 1議席 |
AfD | 1議席 |
郡議会では以下の連立会派、SPD/BVB, CDU, DIE LINKE, FDP/AfD, BLR, GRÜNE/RdUMがある。SPD/BVBとDIE LINKEは郡議会内で連立しているが、過半数に達していない(郡長を含め全51議席中25議席)[8]。
紋章
[編集]紋章は1995年11月8日に承認され、1996年1月1日から公式に使用されている。図案はベルクホルツ出身のハンス・ベンティーン (Hans Benthin) によるものである[9]。
紋章記述:「金地に2本の銀の極細縦帯が付き、幾重にもギザギザが付いた青い桁、これを覆うゴシック様式で、銀の漆喰面があり、開いた門扉がある、鋸壁の壁翼付きの赤いレンガ造りの塔、壁のつくりには外側に向かって傾いた、銀の2つの尖った盾が付く。その右側は金の嘴と爪と、翼に金のクローバーの茎がついた 赤い鷲、左側は直立し、金の嘴と爪のついた赤いグリフィン」[10]。
郡内のアムト、市町村の紋章はウッカーマルク郡の紋章一覧を参照。
経済
[編集]郡内で州内でも影響力のある地方成長拠点としては、シュヴェート/オーダーにある郡内最大の850ヘクタールの面積をもつ工業地帯が挙げられる。ここには石油精製施設PCK石油精製所と、製紙工場がある。この他の重要な経済には、農業、再生可能エネルギー(プレンツラウでのソーラー・モジュール製造)、農業の事業所でのバイオガス施設、郡内各所の風力発電施設、観光である。郡内には大規模な自然保護区域が3か所あり(下オーダー川渓谷国立公園、ショルフハイデ=コリーン生物圏保護区、ウッカーマルク湖沼群自然公園)、多くの人々が訪れる。 ウッカーマルクでは6,200社が商工会議所、手工業者組合に登録している。
郡の面積の58% (17万6,549 ha) は、農業に利用され、その内75 haではタバコが栽培されている。
ウッカーマルク郡内の失業率は14.4 % である(2013年8月)[11]。
交通
[編集]郡内を通る鉄道路線には、ベルリンを起点にシュトラールズントへ至る路線、シュテティーンへ至る路線、シュヴェート/オーダーへ至る路線がある。
既に1842年にはベルリン=シュテティーン鉄道会社が現在の郡域を鉄道網に組み入れていた。初の路線はベルリンからアンガーミュンデまでが開通し、数年後にはシュテティーンまで延伸された。1863年にはアンガーミュンデからプレンツラウ、パーゼヴァルクに至る路線が、フォアポンメルンのアンクラムまで延伸された。
1873年には、アンガーミュンデ=シュヴェート鉄道会社によってシュヴェート・アン・デア・オーダーとアンガーミュンデが結ばれた。これに続き1877には、バート・フライエンヴァルデ(キュストリーン方面)に至る短絡線(アンガーミュンデ-バート・フライエンヴァルデ線 )がベルリン=シュテティーン鉄道会社によって建設された。
プロイセン国鉄は1888年にレーヴェンベルク (マルク)を起点として、当時のテンプリーン郡をベルリン北部線と接続した。これはレーヴェンベルク-プレンツラウ線であり、1899年にプレンツラウ駅 まで開通した。また1898年から1899年にかけてフュルステンベルクからエーバースヴァルデを結ぶ路線(ブリッツ-フュルステンベルク線)を開通させた。この両路線によってテンプリーンはこの地方の交通の要所となった。
プレンツラウを起点としてシュトラースブルク (ウッカーマルク)に至る路線、またダンメ、ブリュッソウに至る路線は、いずれも1898年にプレンツラウ郡営鉄道が完成させた。その後、路線網は延伸、また分岐によって拡充し、1902年にはフュルステンヴェルダー(郡営線)、レクニッツ、クロッコウへ、1906年にはアンガーミュンデ郡営鉄道によってダンメからシュテティーン線のシェーナーマルクまで建設された(シェーナーマルク-ダンメ郡営線)。クロッコウを起点に1908年からクロッコウ-パーゼヴァルク軽便線が北方に延伸されたが、戦後までには貨物列車が通るのみとなった。
プロイセン国鉄も1913年までに路線網を拡充した。
- (テンプリーン–)フェーアクルーク–フュルステンヴェルダー線
- タントウ–ガルツ線
カーゼコウ–ペンクーン–オーダー軽便線 は1899年から狭軌線でオーダー川とランドウ=ブルッフ (Randow-Bruch) を結び、シュテティーンの郊外まで至る路線であった。
オーダー川は、内陸水運の水路である。郡内にはこの他にも、連邦自動車道路11号線と連邦自動車道路20号線が通っている。
ナンバープレート
[編集]1994年1月1日以来、識別記号の「UM」が割り当てられ、使用されている。
2000年頃までの旧郡時代には、特別なナンバーが与えられていた。
地域 | アルファベット | 数字 |
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旧プレンツラウ郡 | A から G | 1 から 999 |
AA から GZ | ||
旧アンガーミュンデ郡と都市シュヴェート/オーダー | H から R | |
HA から RZ | ||
旧テンプリーン郡 | S から Z | |
SB から ZZ |
2014年4月3日からはこれに加えて、「ANG」(アンガーミュンデ)、「PZ」(プレンツラウ)、「SDT」(シュヴェート/オーダー)、「TP」(テンプリーン)が利用可能となった。
その他
[編集]郡内では、低地ドイツ語の一部である東低地ドイツ語が話される。
郡内の最大面積の自治体で上位4位は、テンプリーン (377 km²)、アンガーミュンデ (326 km²)、ノルトヴェストウッカーマルク (253 km²)、ボイツェンブルガー・ラント (216 km²) である。
外部リンク
[編集]脚注
[編集]- ^ a b Bevölkerungsentwicklung und Flächen der kreisfreien Städte, Landkreise und Gemeinden im Land Brandenburg 2021 (Fortgeschriebene amtliche Einwohnerzahlen, bezogen auf den aktuellen Gebietsstand)
- ^ Beschluss vom 22.
- ^ Antrag der Fraktion Die Linke vom 2.
- ^ Zeitungsmeldung vom 8.
- ^ Welle der Empörung, MOZ vom 8.
- ^ rbb-online.de abgerufen am 3.
- ^ wahlergebnisse.brandenburg.de
- ^ tantower.wordpress.com
- ^ Wappen und Flagge des Landkreises Uckermark
- ^ Wappenangaben auf dem Dienstleistungsportal der Landesverwaltung des Landes Brandenburg
- ^ Regionale Informationen.