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キン肉マン 奪われたチャンピオンベルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウコン一族から転送)
キン肉マン > キン肉マン (テレビアニメ) > キン肉マン 奪われたチャンピオンベルト
キン肉マン
奪われたチャンピオンベルト
Mr. Muscleman 1.
監督 白土武
脚本 山崎晴哉
原作 ゆでたまご
製作 今田智憲
音楽 風戸慎介
主題歌 「キン肉マン Go Fight!」(串田アキラ
撮影 上田雅英ほか
編集 祖田富美夫
製作会社 東映動画
配給 東映
公開 日本の旗1984年7月14日
上映時間 48分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 8億3000万円[1]
次作 キン肉マン 大暴れ!正義超人
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キン肉マン 奪われたチャンピオンベルト』(キンにくマン うばわれたチャンピオンベルト)は、ゆでたまごの漫画を原作とするアニメ『キン肉マン』の劇場版第1作。48分。東映まんがまつりの1作品として1984年7月14日に公開された。

キャッチコピーは「わたしはドジで強いつもりキン肉マン! ドッタンコ!バッタンコ!この夏宇宙サイズの大さわぎ[2]

サブタイトルはソフト化の際に付けられた。DVD化の際にはサブタイトルは無くなっている。なお、バンダイチャンネル公式サイトでは『キン肉マン(劇場版)』となっている[3]

概要

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観客動員数180万人[4][5]。7人の悪魔超人編終了後のストーリーになっており、アニメで語られたキン肉マンランド建設のエピソードが題材。敵の主要超人たちは原作(単行本第2巻収録)の「南からの使者の巻」と「伝説の救世主の巻」(第20回超人オリンピック開催直前)に登場した怪獣をモチーフに大幅なデザインのアレンジがなされている。また、キン肉マンが次々と自分の犠牲となる正義超人に対し、「真の友情とは何か?」という問題を提起している。その過程で一人ずつ個別に正義超人の活躍が描かれる。実在の有名人に似たキャラクターや、他のアニメのキャラクターが脇役として登場する遊び要素も特徴[6]

作者であるゆでたまごは本作以降「ニューヨーク危機一髪!」まで劇場版にゲスト出演している。また丸の内東映での舞台挨拶のとき、場内で騒ぐ子供たちに辟易していたものの、スクリーンに映ったキン肉マンを見た途端、子供たちが主題歌の合唱を始め、嬉し涙でスクリーンが見えなかったと回顧している[7][8]

本作以後の劇場版のエンディングはテレビと同じものを使用しているが、本作のみ挿入歌『奇蹟の逆転ファイター』が使用され、絵コンテを流す映像が流れた。

1986年4月8日には、火曜19時 - 20時(日本標準時)に日本テレビ系列全国ネットにてテレビ放送された[9]

あらすじ

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7人の悪魔超人との闘いを終え、自身の夢であるキン肉マンランド建設のために寄付金を集めるキン肉マン。著名人が寄付に参列するなか、空に暗雲が垂れ込め突如として現れた、メトロ星の宇宙地下プロレス連盟により、チャンピオンベルトと恋人である二階堂マリをさらわれてしまう。

ボスのオクトバスドラゴンIII世はキン肉マンと改めて決着を付けるため、マリを人質に「次の日の12時までにメトロ星に来ること。一秒でも遅れれば、女を巨大怪獣ギラザウルスの餌にする」と言いつけ去って行く。

キン肉マンはテリーマンアイドル超人の協力を得てメトロ星へと向かう。道中、次々と正義超人たちが自らの犠牲になることに疑念を抱き、苦悩するキン肉マンだが、チャンピオンベルトとマリの命を救うためにテリーマンと共に最後の決戦に挑む。

敵キャラクター

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オクトバスドラゴンIII世
出身:メトロ星[10]
超人強度:300万パワー[11]
主な必殺技:残虐攻撃[10]
メトロ星に基地を持つ宇宙一凶悪な超人レスラーの集団「宇宙地下プロレス連盟」のボス。宇宙地下プロレス界ではナンバー1と呼ばれており、実力は高いが勝つためなら手段を選ばない卑怯な部分がある。キン肉マンのチャンピオンベルトを狙い、マリを人質に取り戦いを挑む。終盤、猛虎星人と共にキン肉マンとテリーマンのコンビとタッグで戦い、最後はキン肉マンと一対一の戦いの末、風林火山とキン肉バスターで敗れる。敗北後、当初の約束を反故にしてなおもマリをギラザウルスの餌食にしようとした。そのため、キン肉マンはギラザウルスをも退治せねばならなくなった。
猛虎星人
出身:モーコ星[12]
超人強度:90万パワー[11]
主な必殺技:アトミックドロップ[12]
モーコ星人とも表記される[12]。オクトバスドラゴンのタッグメイト。巨体に似合わず身軽な攻撃を得意とする。テリーマンのカーフ・ブランディングにより倒される。
原作のエピソード「プロレス大決戦の巻」(単行本第2巻に収録)にて同名の宇宙人が登場する(外見は異なる)。
ハリゴラス
出身:メトロ星[12]
超人強度:80万パワー[11]
主な必殺技:怪力を使った力技[12]
オクトバスドラゴンの部下の怪力レスラー。渓谷にかけられた丸太橋の上でリキシマンと戦い、リキシマンに道連れにされ谷底に落下する。
ウコン
出身:不明[12] / 宇宙[11]
超人強度:95万パワー[11]
主な必殺技:超人忍法[12]
オクトバスドラゴンの部下の忍者超人のボス。部下を率いてラーメンマンブロッケンJr.と戦う。劇中で倒される描写はない。
彼らウコン一族は後の劇場作品にも登場し、いずれもキン肉マン(作品によってはキン肉マン以外のキャラクターも[注 1]に名前を間違えられている。劇場版第4作目『キン肉マン 逆襲!宇宙かくれ超人』ではウコン1世と呼ばれている。
アメラグ超人のボス
出身:不明[10] / 宇宙[11]
超人強度:65万パワー[11]
主な必殺技:アメラグ攻撃[10]
名前はキン消しより。オクトバスドラゴンの部下のアメラグレスラー。数十人のアメラグ超人を引き連れ、鉄のボールを武器にロビンマスクウォーズマンと戦い、ロビンマスクにより数人が道連れにされて火口に落下する。
反則超人
出身:宇宙[11]
超人強度:75万パワー[11]
主な必殺技:凶器を使った反則技[10]
凶悪超人とも表記される[10]。オクトバスドラゴンの部下であり、メトロ星で最も凶悪な反則レスラーたち。この内2人はミートとナチグロンが転がした岩石に押し潰され、残りの超人はウォーズマンと死闘を繰り広げる。
ガンマラー
オクトバスドラゴンの用心棒[13]。右腕が銃になっている超人。テリーマンを狙撃するが、後にキン肉マンによって倒される。
オクトバスドラゴンの部下A〜C
出身:不明[10] / 宇宙[11]
超人強度:60万パワー[11]
主な必殺技:不明[10]
オクトバスドラゴンの取り巻き超人たち。オクトバスドラゴンが地球に降り立ち、キン肉マンの前に現れた際に同行している。
ギラザウルス
オクトバスドラゴンの手駒の怪獣。オクトバスドラゴンはマリを人質に口の上に吊るし、敗れた後に解放して暴れさせるが生還したラーメンマンとリキシマン、キン肉マンにより谷底に落とされる。皮膚は頑丈で、五分刈刑事のマシンガンの弾を弾き返した。

声の出演

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スタッフ

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  • 製作:今田智憲
  • プロデューサー:田宮武
  • 原作:ゆでたまご
  • 脚本:山崎晴哉
  • 音楽:風戸慎介
  • 撮影監督:玉川芳行
  • 美術監督:襟立智子
  • 作画監督:森利夫
  • 製作担当:関良宏
  • 製作担当補佐:目黒宏
  • 監督:白土武
  • 原画:高橋英吉、増田信博、深谷英作、山崎唯文、田辺由憲、高橋昇
  • 動画チェッカー:新城真、上野千夏
  • 動画:松村啓子、上野茂々子、川端良子、植木貴子、大村まゆみ、杉山典子、高橋のり子、田中勇、服部圭一郎、前田達良、桜井優、山田真紀、塚本修二、上杉千佳子、佐藤恭子、川合幸恵、小林美加子、深谷米子、楠千津子、手島勇人、浅見英子、藤田麻貴、山根正久、福田廣伸、高橋久美子、武井恒雄
  • 背景:井出智子、池上みどり、壇久美子、松尾美千代、田中みつる
  • ゼログラフ:酒井日出子
  • トレース:五十嵐令子
  • 彩色:古屋純子、平塚美代子、鈴木安子、藤田睦子、成田賢二、斉藤葉子
  • 検査:新井マリー
  • 特殊効果:堰合昇
  • 撮影:上田雅英、井上清行、吉田光伸、小沢次雄、渡辺英俊、清水洋一
  • 編集:祖田冨美夫
  • ネガ編集:福光衣久子
  • 録音:市川修
  • 音響効果:横山正和
  • 助監督:松浦錠平
  • 製作進行:高田菊良
  • 仕上進行:茂木明子
  • 美術進行:北山礼子
  • 記録:柴八千穂
  • 録音スタジオ:タバック
  • 現像:東映化学

主題歌

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オープニングテーマ - 『キン肉マンGo Fight!
歌 - 串田アキラ / 作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 川上了
エンディングテーマ - 『奇蹟の逆転ファイター』
歌 - 神谷明 / 作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 奥慶一
挿入歌
『虹色の騎士』
歌 - 荒川務こおろぎ'73 / 作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 奥慶一
『悲しみのベアークロー』
歌 - Woo、こおろぎ'73 / 作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 奥慶一
『See you again,hero!』
歌 - 神谷明 / 作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 川上了

同時上映

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1983年夏・1984年春と2回も興行が休止され、1年4ヶ月振りに再開されたまんがまつりは、初のTV作品の劇場用新作のみで構成。以後(1987年春興行を除き)最終興行の1989年夏までTV作品の劇場用新作の構成となる。

映像ソフト

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いずれも東映ビデオより発売。

  • VHS
1984年12月15日に発売。
  • DVD
    • キン肉マン THE☆MOVIES
      2004年4月21日発売。
    • キン肉マン コンプリートDVD-BOX
      2008年12月20日発売。
    • 復刻! 東映まんがまつり 1984年夏
      2012年11月21日発売。同時上映全作品と共に収録。

脚注

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注釈

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  1. ^ キン肉マン 正義超人vs古代超人』のウコン三世の部下、『キン肉マン 逆襲!宇宙かくれ超人』のウコンJr.の部下など。

出典

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  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)430頁
  2. ^ 木村斉史 編「キン肉マン ポスターギャラリー」『完全保存版 キン肉マン アニメ大解剖』三栄書房〈サンエイムック〉、2024年2月8日、6頁。ISBN 978-4-7796-4929-5 
  3. ^ キン肉マン(劇場版)バンダイチャンネル公式サイト
  4. ^ ゆでたまご「キン肉マン29年激闘史」『肉萬 〜キン肉マン萬之書〜』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2008年8月31日、16頁。ISBN 978-4-08-908081-8 
  5. ^ 「STORY EX 特別編 THE☆MOVIE ザ・ムービー『キン肉マン』」『キン肉マン コンプリートDVD-BOX収録内容ガイド』43頁。
  6. ^ a b DVD『キン肉マン THE MOVIE』解説書より。
  7. ^ ゆでたまご「テリーマンの決意!!の巻」『キン肉マン』 第17巻、集英社ジャンプ・コミックス〉、1984年9月15日、カバー折り返し頁。ISBN 4-08-851147-6 
  8. ^ ゆでたまご(嶋田隆司、中井義則)「社会的大ブームの到来〜そして連載終了へ〜」『生たまご ゆでたまごのキン肉マン青春録』エンターブレイン、2009年7月1日、232頁。ISBN 978-4-7577-5005-0 
  9. ^ 北日本新聞』1986年4月8日付朝刊、テレビ欄。
  10. ^ a b c d e f g h 『超人全鑑』バンダイ/ポピー事業部、1984年、21頁。
  11. ^ a b c d e f g h i j k ニンテンドーゲームキューブソフト『キン肉マンII世 新世代超人VS伝説超人
  12. ^ a b c d e f g 『超人全鑑』バンダイ/ポピー事業部、1984年、22頁。
  13. ^ 劇場版第3作目『キン肉マン 正義超人vs古代超人』パンフレットより。
  14. ^ 中山基(編)『フィギュア王』No.119、ワールドフォトプレス、2008年1月30日、32頁、ISBN 978-4-8465-2701-3 

外部リンク

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キン肉マン映画作品
公開順 題名(副題) 公開日
1 奪われたチャンピオンベルト 1984年7月14日
2 大暴れ!正義超人 1984年12月22日
3 正義超人vs古代超人 1985年3月15日
4 逆襲!宇宙かくれ超人 1985年7月13日
5 晴れ姿!正義超人 1985年12月21日
6 ニューヨーク危機一髪! 1986年3月15日
7 正義超人vs戦士超人 1986年12月20日