インデックス・ヘルバリオールム
インデックス・ヘルバリオールム[1](Index Herbariorum; ラテン語で〈植物標本室の索引〉の意)は、植物や菌類などの標本を所蔵している機関の一覧を提供する枠組みである。最初は書籍の形で刊行されていたが、後にオンラインデータベースへと形態が変化した。
概要
[編集]たとえば1991年にムクロジ科植物 Cupaniopsis rhytidocarpa Adema(Wikispecies) が当時オランダ国立植物標本館に所属していたフレデリクス・アルノルドゥス・コンスタンティン・バジル・アデマにより新種記載されたが、その原記載文献には次のような記述が見られる[2]。
Typus: Hoogland & Womersley 3232, Papua New Guinea, [中略][注 1] (L!, holo, iso in A!, BM!, BRI!, K!, LAE!). |
これは Cupaniopsis rhytidocarpa という新種の基準となるタイプ標本が Hoogland とウォマーズレイという2人の人物によりパプアニューギニアにおいて採取された標本番号3232番のものであり、ホロタイプ(正基準標本)がナチュラリス生物多様性センター(旧オランダ国立植物標本館)に、アイソタイプ(副基準標本)がハーバード大学アーノルド樹木園植物標本室、ロンドン自然史博物館、クイーンズランド植物標本館、キュー王立植物園、パプアニューギニア森林研究所パプアニューギニア国立植物標本室に存在し、それらをアデマ自身が確認したという意味である[注 2]。このような植物標本の所蔵先を記号により表す枠組みとして用いられているのがインデックス・ヘルバリオールムである[3]。
インデックス・ヘルバリオールムの原型は1935年に遡り、それは機関に1-8文字のコードを割り当てるという慣行であった[4]。インデックス・ヘルバリオールムの最初の6版分は国際植物分類学連合により1952年から1974年までの間にオランダで刊行された[4]。このうち第6版の共著者の一人が当時ニューヨーク植物園に所属していたパトリシア・ホルムグレン博士であり、彼女は後に編集主任となり、ハードコピーの7巻・8巻の監修を行った[4]。さらに彼女の同僚で夫のノエル・ホルムグレン博士の監督の下でインデックス・ヘルバリオールムのデータベースの開発が進められ、これは1997年にオンラインで公開された[4]。2008年9月にはニューヨーク植物園植物標本室の理事バーバラ・M・ティアーズ博士がインデックス・ヘルバリオールムの編集者となった[4]。そして米国国立科学財団による援助の結果、所蔵されている標本の大まかな分類やその総数、標本のデジタル化の進行状況、データポータルの案内といった情報も掲載することが可能となった[4]。
後には世界中の植物標本室の責任者が自らの所属先に関する情報の新規登録や更新を行うことが可能となり、更新内容は編集者による審査を経た後に正式に公開される仕組みとなっている[4]。
植物標本室の例
[編集]以下ではこの枠組みで登録されている植物標本室の例を挙げていくが、2023年3月1日の時点で登録されている機関の数が3100にまで上るため、ここでは現在機能している日本の機関や、現在機能していて収蔵されている押し葉標本の産地が全世界と明記されているもしくは Brummitt (2001) に照らし合わせて3大陸以上にわたる機関のみに絞って取り上げることとする。また名義は植物標本室(英: herbarium)ではあるものの、機関によっては菌類の標本の収蔵も行っているところがあるという点に留意されたい。
A
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A | ハーバード大学アーノルド樹木園植物標本室 | アメリカ合衆国 | 131万8000点 | 1872年 | [1] | 既に AMES や GH と統合済みであるが、アーノルド樹木園植物標本室由来の標本は依然 A として引用すべきである | |
AAU | オーフス大学 | デンマーク | 70万点 | 全世界、特に南アメリカ西部、東南アジア、アフリカ西部、ヨーロッパ産中心 | 1963年 | [2] | |
ABD | アバディーン大学 | イギリス | 12万点 | 英国、特にスコットランド; 全世界、特に東南アジア(タイ、バングラデシュ) | 1860年 | [3] | |
AD | 南オーストラリア州立植物標本館 | オーストラリア | 104万点 | 全世界、特にオーストラリア産中心 | 1954年 | [4] | |
AK | オークランド戦争記念博物館 | ニュージーランド | 35万点 | 全世界、特に太平洋、オーストラリア、ニュージーランド、ニュージーランド北部とその沖の島々産中心 | 1870年 | [5] | |
AMES | ハーバード大学オークス・エームスのラン科植物標本室 | アメリカ合衆国 | 13万3400点 | 1899年 | [6] | 既に A や GH と統合済みであるが、オークス・エームスのラン科植物標本室由来の標本は依然 A として引用すべきである |
B
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
B | ベルリン自由大学附属ZE植物園および植物学博物館 | ドイツ | 380万点 | 全世界、特に中央ヨーロッパ、地中海地域、西南アジア、アフリカ、キューバ、南アメリカ産中心 | 1815年 | [7] | 1943年の火災によりウィルデノウ植物標本室や限られたタイプ標本などを除き、それまで収蔵されていた標本の全てが失われた |
BAS | バーゼル大学植物標本室 | スイス | 25万点 | 全世界、特にスイスおよび中欧 | 1588年 | [8] | |
BASBG | バーゼル大学バーゼル植物学協会植物標本室 | スイス | 30万1843点 | スイス; 中欧; トルコ; 地中海地域; アゾレス諸島; カナリー諸島 | 1952年 | [9] | |
BC | バルセロナ植物研究所 | スペイン | 80万点 | ヨーロッパ; 地中海地方、イベリア地域、マグレブ地域; 全世界 | 1917年 | [10] | |
BH | コーネル大学 | アメリカ合衆国 | 84万5000点 | 米国および熱帯; ニューヨーク州; 米国南東部; 日本; 全世界 | 1935年 | [11] | |
BISH | ビショップ博物館 | アメリカ合衆国 | 75万点 | 太平洋、特にハワイ諸島; フランス領ポリネシア、フィジー; マレー群島区系(特にパプアニューギニア、フィリピン); ミクロネシア; 沖縄、琉球諸島; オーストラリア; スリランカ | 1908年 | [12] | |
BM | ロンドン自然史博物館 | イギリス | 520万点 | 全世界、特にブリテン諸島、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、西インド諸島、ヒマラヤ産中心 | 1753年 | [13] | |
BOL | ケープタウン大学ボールス植物標本室 | 南アフリカ共和国 | 37万3000点 | 南アフリカ、特に西ケープ州; アフリカ南部 | 1865年 | [14] | 全世界の海藻の標本も収蔵対象 |
BOLO | ボローニャ大学植物園および植物標本室 | イタリア | 13万点 | 全世界、特にイタリア | 1570年 | [15] | |
BONN | ボン大学 | ドイツ | 8万5000点 | ドイツ、スカンジナビア半島北部、地中海; 全世界 | 1860年 | [16] | 1944年にネッセルのコレクションを除き収蔵品を喪失 |
BP | ハンガリー自然史博物館 | ハンガリー | 209万7424点 | 全世界、特にカルパティア地方およびハンガリー産中心 | 1870年 | [17] | かつて VBI に所蔵されていた高等植物はここに移されている |
BR | メイゼ植物園 | ベルギー | 400万点 | 全世界、特にベルギーや中央アフリカ産中心 | 1870年 | [18] | |
BREM | ブレーメン海外博物館 | ドイツ | 40万点 | 世界中、特にドイツ北西部(北海諸島を含む)、地中海西部、コスタリカの高山産中心 | 1865年 | 第二次世界大戦時に収蔵品の一部に被害が出た | |
BRI | クイーンズランド植物標本館 | オーストラリア | 91万1000点 | オーストラリア、主にクイーンズランド州中心; パプアニューギニア、太平洋地域、東南アジア | 1881年 | [19] | |
BRIT | テキサス植物学研究所 | アメリカ合衆国 | 148万2000点 | 全世界、特にテキサス州、ルイジアナ州、アラバマ州、テネシー州、ジョージア州、米国南東部産中心 | 1987年 | [20]; [21] | |
BRNM | モラヴィア博物館 | チェコ | 90万3000点 | 全世界; ヨーロッパ、特にチェコ共和国およびスロヴァキア | 1818年 | [22] | |
BUC | D. Brandza植物園 | ルーマニア | 52万点 | 全世界 | 1882年 |
C
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創設年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
C | コペンハーゲン大学附属デンマーク自然史博物館 | デンマーク | 290万点 | 全世界、特にデンマーク、グリーンランド、アイスランド、フェロー諸島; 北極、地中海(特にギリシア)、熱帯アフリカ東部、熱帯アフリカ北東部(特にエチオピア)、東南アジア(特にタイ)、中央アメリカ、南アメリカ産中心 | 1759年 | [23] | |
CAL | インド植物調査局中央国立植物標本室 | インド | 208万6650点 | 全世界、特にインド、南部アジア、東南アジア | 1795年 | [24] | 関連施設にアチャリヤ・ジャガディッシュ・チャンドラ・ボース植物園(旧カルカッタ植物園) |
CANB | オーストラリア国立植物標本室 | オーストラリア | 120万4426点 | 全世界、オーストラリア、ニューギニア、太平洋南西部産が中心 | 1930年 | [25] | |
CAS | カリフォルニア科学アカデミー | アメリカ合衆国 | 230万点 | 全世界、特に北アメリカ西部、カリフォルニア州、ラテンアメリカ北部、ヨーロッパ、マダガスカル、中国、フィリピン、ガラパゴス諸島産中心 | 1853年 | [26] | 1906年より前の収蔵品はタイプ標本を除き、大半がサンフランシスコ大地震と火災により焼失した |
CBM | 千葉県立中央博物館 | 日本 | 49万点 | 千葉県; 日本; アジア | 1989年 | [27] | |
CGE | ケンブリッジ大学植物標本室 | イギリス | 110万点 | 全世界 | 1761年 | [28] | |
CHR | マナアキ・フェヌア、アラン植物標本室 | ニュージーランド | 70万点 | 全世界、特にニュージーランド地域、亜南極諸島、熱帯太平洋産中心 | 1928年 | [29] | |
CINC | シンシナティ大学マーガレット・H・フルフォード植物標本室 | アメリカ合衆国 | 12万5000点 | 全世界; 北アメリカ、特にオハイオ州ならびにケンタッキー州、メキシコ | 1927年 | [30] | |
CM | カーネギー自然史博物館 | アメリカ合衆国 | 54万点 | 全世界、特に北アメリカ東部 | 1895年 | [31] | |
COI | コインブラ大学植物標本室 | ポルトガル | 80万点 | 全世界、特にポルトガル、熱帯アフリカ産中心 | 1880年 | [32] | |
COL | コロンビア国立大学 | コロンビア | 60万点 | 全世界、特にコロンビアとその近隣諸国 | 1931年 | [33] | |
COLO | コロラド大学自然史博物館 | アメリカ合衆国 | 55万3000点 | 全世界、特に北極圏や山地のもの中心; ガラパゴス諸島; コロラド州; アルタイ; オーストラリア; ニューギニア; メキシコ | 1890年 | [34] | |
CORD | CORD 植物標本室 | アルゼンチン | 50万点 | 全世界、特にアルゼンチンやその近隣諸国産中心 | 1870年 | [35] | |
CTES | ノルデステ植物学研究所 | アルゼンチン | 53万点 | 全世界、特にアルゼンチンやその近隣諸国 | 1965年 | [36] | |
CUH | コルカタ大学植物標本室 | インド | 3万点 | インド、マレー群島区系、ドイツ、南アメリカ | 1920年 | ||
CWU | V・N・カラジン国立大学(ハルキウ大学) | ウクライナ | 29万9997点 | ウクライナ、ロシア(ヨーロッパ側、極東)、ヨーロッパ、コーカサス、カザフスタン、中央アジア、アフリカ、オーストラリア、ニカラグア、キューバ | 1825年 | 植物学; 菌類学 |
D
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創設年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
DAO | 国立維管束植物コレクション - AAFC | カナダ | 155万点 | 全世界、特に北方の温帯産中心; カナダ、特にオンタリオ、プレーリーの諸州、ハイダ・グワイ、ノースウェスト準州、ユーコン準州、プリンスエドワードアイランド州、ケベック州北部、サスカチュワン州 | 1886年 | [37] | |
DD | 森林研究所 | インド | 34万点 | 全世界、特にインド亜大陸産中心 | 1890年 | [38] | |
DR | ドレスデン工科大学 | ドイツ | 35万点 | 全世界、特にヨーロッパ、ザクセン州、地中海産中心 | 1879年 | [39] | 第二次世界大戦中の1945年にオスカル・ドルーデやアントン・ロッヒェルなど重要なものを含め、収蔵品のほぼ全てが失われた |
DUKE | デューク大学 | アメリカ合衆国 | 82万5000点超 | アメリカ合衆国南東部、メキシコ、中央アメリカ、西インド諸島; 全世界 | 1932年 | [40] |
E
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創設年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
E | エディンバラ王立植物園 | イギリス | 300万点 | 全世界: 西南アジア、東南アジア、アラビア、トルコ、ブータン、ブラジル、ブリテン、中国、ヒマラヤ、地中海、チリ、アルゼンチン、南部アフリカ | 1839年 | [41] |
F
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創設 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
F | フィールド自然史博物館 | アメリカ合衆国 | 270万点 | 全世界、とりわけ熱帯アメリカおよび北アメリカ(特にメキシコ)、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ペルー産中心; 中央アメリカ、アンデス南アメリカ、オーストララシア; 南アメリカの北部温帯、南部温帯 | 1893年 | [42] | |
FHO | オックスフォード大学 Daubeny 植物標本室 | イギリス | 30万点 | 中央アメリカ、南アメリカ; 熱帯アフリカ; 東南アジア | 1924年 | [43] | |
FI | フィレンツェ自然史博物館 | イタリア | 500万点 | 全世界、特にイタリア、地中海地域 | 1842年 | [44] | |
FKSE | 福島大学 | 日本 | 7万点 | 日本 | 1997年4月1日 | [45] | |
FR | ゼンケンベルク自然研究協会: ゼッケンベルク研究所および自然博物館 | ドイツ | 150万点 | 全世界、ヘッセ、ヨーロッパ、地中海地域、大西洋諸島、西アフリカ、日本、新世界の熱帯、Holarctic | 1817年 | [46] | |
FU | 九州大学 | 日本 | 1万3600点 | ミクロネシア、ニューギニア、台湾、朝鮮、フィリピン、インドネシア; 全世界 | 1928年 | [47] | |
FUK | 福井植物園 | 日本 | 8万点 | 日本、特に福井県産中心 | 1994年 | [48] |
G
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創設年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
G | ジュネーヴ市立植物園 | スイス | 600万点 | 特に地中海、中東、南アメリカ、アフリカ、マダガスカル産中心 | 1824年 | [49] | |
GB | ヨーテボリ大学 | スウェーデン | 110万点 | 全世界、特に南アメリカ、ハワイ、中東、地中海、スカンジナビア半島産中心 | 1926年 | [50] | |
GENT | ゲント大学 | ベルギー | 30万点 | ベルギー; ヨーロッパ西部; アフリカ中央部; パプアニューギニア; 地中海、紅海、インド洋、太平洋 | 1837年 | [51] | |
GH | ハーバード大学標本館 | アメリカ合衆国 | 194万3000点 | 全世界; 北アメリカ(西インド諸島やメキシコ含む); 東アジア、東南アジア、マレー群島区系; フィリピン | [52] | 既に A や AMES と統合済みであるが、グレイ植物標本室由来の標本は依然 GH として引用すべきである | |
GOET | ゲッティンゲン大学 | ドイツ | 75万点 | 全世界、特にヨーロッパ、東南アジア、南アメリカ産中心 | 1832年 | [53] | |
GRA | アルバニー博物館、Selmar Schonland 植物標本室 | 南アフリカ共和国 | 21万点 | 全世界、特に南アフリカ共和国東ケープ州産中心 | 1860年 | [54] | |
GZU | カール・フランツェンス大学グラーツ | オーストリア | 120万点 | 全世界、とりわけヨーロッパ(中央部、南部、南東部; 特にアルプス山脈東部); オーストラリア、ニュージーランド、グリーンランド、カラコルム、ヒマラヤ山脈や隣接するチベット地域、ベネズエラ、メキシコ、コスタリカ | 1900年 | [55] |
H
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
H | ヘルシンキ大学 | フィンランド | 339万3629点 | 全世界、特にフェンノスカンディア (ロシア北西部含む) やその他のヨーロッパ北方やヨーロッパ温帯地域、アジア、北アメリカ産中心; 日本、中国、オーストララシア、ニューギニア、ブラジル、アルゼンチン、チリ、その他熱帯地域 | 1751年 | [56] | |
HAL | マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク | ドイツ | 60万点 | 全世界; ヨーロッパ、中央アメリカ、南アメリカ、南アフリカ、オーストラリア; モンゴル | 1812年 | [57] | |
HBG | ハンブルク大学 | ドイツ | 180万点 | 全世界、特にヨーロッパ、南アメリカ、南アフリカ産中心 | 1879年 | [58] | |
HIRO | 広島大学 | 日本 | 97万点 | アジア; 全世界; チリ、ペルー; 日本; パタゴニア | 1929年 | [59] | 1945年8月6日の広島市への原子爆弾投下により、堀川芳雄による蘚苔類や犬丸 |
HUJ | エルサレム・ヘブライ大学附属国立植物標本館 | イスラエル | 120万点 | 主に中東・地中海地域; 全世界 | 1928年 | [60] |
I
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
IRK | ロシア科学アカデミーシベリア部門植物生理学・生化学シベリア研究所 | ロシア | 20万点 | 特にバイカルシベリア; 全世界 | 1951年 | [61] |
J
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
JE | フリードリヒ・シラー大学イェーナ | ドイツ | 350万点 | 全世界、特にヨーロッパ、南西アジア、キューバ産中心 | 1896年 | [62] |
K
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K | キュー王立植物園 | イギリス | 812万5千点 | 全世界、特にアフリカ、熱帯アジア、オーストララシア産中心 | 1852年 | [63] | |
KAG | 鹿児島大学博物館 | 日本 | 14万点 | 1910年 | [64] | ||
KANA | 金沢大学 | 日本 | 25万点 | 日本; 全世界 | 1950年 | ||
KFTA | サンクトペテルブルクS・M・キロフ林業アカデミー、I・P・ボロディン植物標本室 | ロシア | 20万点 | ヨーロッパ; ロシア; トルクメニスタン; インド | 1803年 | ||
KIEL | クリスチアン・アルブレヒト大学キール、KIEL 植物標本室 | ドイツ | 9万点 | 全世界、特にドイツ北部 | 1830年頃 | [65] | |
KPM | 神奈川県立生命の星・地球博物館 | 日本 | 35万点 | 日本、特に神奈川県(箱根、丹沢、鎌倉、横浜、横須賀、厚木など)産中心 | 1968年 | [66] | |
KRA | ヤギェウォ大学植物学研究所 | ポーランド | 80万点 | 全世界、特にヨーロッパ; 中央アジア | 1780年 | [67] | |
KRAM | ポーランド科学アカデミー附属ヴワディスワフ・シャフェル植物学研究所 | ポーランド | 122万7550点 | 全世界、特に中欧の山岳地帯、ポーランド、ヨーロッパ、アフリカ、南アメリカ、南極、亜南極 (サウスジョージア島、プリンス・エドワード諸島、クローゼー諸島、ケルゲレン諸島、ハード島、マッコーリー島) | 1867年 | [68] | |
KUN | 中国科学院昆明植物研究所 | 中国 | 111万4000点 | 中国、特に雲南省、四川省、貴州省、チベット; 東南アジア、アメリカ、ヨーロッパ | 1938年 | [69] | |
KW | ウクライナ国立学士院M・G・ホロドヌィ植物学研究所、ウクライナ国立植物標本室 | ウクライナ | 224万7179点 | 全世界、特にウクライナ(クリミア含む)中心 | 1921年 | [70] | |
KYO | 京都大学 | 日本 | 120万点 | 日本およびアジアの近隣地域 | 1921年 | [71] |
L
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
L | ナチュラリス生物多様性センター | オランダ | 500万点 | 全世界、特に熱帯アジア、熱帯アフリカ、中央アメリカ、南アメリカ産中心 | 1829年 | [72] | 旧オランダ国立植物標本館; 2022年6月までに従来の AMD (2007年; 20万点)、U (2009年; 90万点)、WAG (2014年; 100万点) からここへの統合が完了している | |
LD | ルンド大学 | スウェーデン | 250万点 | 全世界、特にスカンジナビア半島、地中海、南アフリカ産中心 | 1770年 | [73] | ||
LE | ロシア科学アカデミーコマロフ植物研究所 | ロシア | 600万点 | 全世界; ロシア、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、アフリカ、南極、北極、インド洋 | 1823年 | [74] | ||
LECB | サンクトペテルブルク大学 | ロシア | 80万点 | 全世界、主にヨーロッパ東部 | 1823年 | [75] | 3500点を超すタイプ標本も擁しており、その中にはH・カミング、A・P・ド・カンドル、G・フォルスター、W・フッカー、V・ティネオ、A・ブンゲ、C・レーデブーア、R・マーク、C・マイヤー、P・パラス、C・ステーヴェン、N・トゥルチャニノフ等ゆかりのものも含まれる | |
LG | リエージュ大学 | ベルギー | 40万点 | 全世界、特にヨーロッパ、アフリカ、ニューギニア | 1819年 | [76] | ||
LIL | ミゲル・リージョ財団 | アルゼンチン | 72万点 | 全世界、特にアルゼンチンやその近隣諸国産中心 | 1931年 | [77] | ||
LINN | ロンドン・リンネ協会 | イギリス | 3万3800点 | 全世界 | 1730年 | [78] | ||
LISU | 国立自然史科学博物館 | ポルトガル | 30万点 | 全世界、特にポルトガル、アゾレス諸島、マデイラ諸島、セルヴァージェンス諸島; アンゴラ、モザンビーク; サントメ・プリンシペ諸島; ギニアビサウ; カーボヴェルデ諸島; ティモール島 | 1839年 | [79] | ||
LIV | リヴァプール国立博物館、世界博物館 | イギリス | 40万点 | 全世界、特にヨーロッパ、インド、北アメリカ; ブリテン諸島、特にイングランド北西部; 主にイギリスや旧世界の熱帯 | 1802年 | [80] | ||
LL | テキサス大学オースティン校ランデル植物標本室 | アメリカ合衆国 | 6万5000 (LL) + 25万 (UTD) 点 | テキサス州、中央アメリカ、メキシコ; 全世界 | 1943年 | [81] | 標本は元々レンナーという所に所蔵されていたが、2008年6月の時点で既に TEX に移送されている。ただしランデル植物標本室由来のものは LL として引用すべきである | |
LSU | ルイジアナ州立大学シャーリー・C・タッカー植物標本室 | アメリカ合衆国 | 40万点 | ルイジアナ州; 米国南東部; 全世界、大半が新世界 | 1869年 | [82] | 2016年に NO の標本の一部がこの機関に編入 | |
LW | リヴィウ大学 | ウクライナ | 27万点 | ヨーロッパ; アジア東部; アフリカ南部 | 1783年 | [83] | ||
LZ | ライプツィヒ大学 | ドイツ | 17万点 | 全世界、特に新熱帯区やヨーロッパ; ドイツ | 1806年 | [84] | ドイツの大学植物標本室としては最古のものであるが1943年12月、第二次世界大戦中のライプツィヒにおける空爆により従来の標本室は損壊し、ゲオルク・ハインリヒ・メッテニウス等により採取された標本が失われた |
M
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
M | バイエルン州自然科学コレクション (SNSB) | ドイツ | 320万点 | 全世界 | 1813年 | [85] | MSB と関連 |
MA | マドリード王立植物園 | スペイン | 115万8116点 | 全世界、特に地中海西部、中南米、アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド産中心 | 1755年 | [86] | |
MAK | 東京都立大学牧野標本館 | 日本 | 50万点 | 全世界、特に日本 | 1958年 | [87] | |
MANCH | マンチェスター大学マンチェスター博物館 | イギリス | 100万点 | 全世界; ヨーロッパ、特に地中海地域; アマゾンおよびアンデス山脈 | 1835年 | [88] | |
MASS | マサチューセッツ大学アマースト校 | アメリカ合衆国 | 27万9400点 | 全世界、特にニューイングランドや熱帯太平洋地域 | 1869年 | [89] | |
MBM | パラナ州クリチバ立植物学博物館 | ブラジル | 41万2000点 | 全世界、特に新世界産が中心 | 1965年 | [90] | |
MEL | ヴィクトリア王立植物園ヴィクトリア国立植物標本室 | オーストラリア | 150万点 | 全世界、とりわけオーストラリア(特にヴィクトリア州)中心 | 1853年 | [91] | |
MICH | ミシガン大学 | アメリカ合衆国 | 175万点 | 全世界、特に温帯北アメリカや五大湖地域; 北アメリカ東部、西インド諸島、アラスカ州、太平洋諸島; 北アメリカ西部; メキシコ; イラン、ヒマラヤ山脈、太平洋地域南西部、東南アジア | 1837年 | [92] | |
MIN | ミネソタ大学ベル博物館 | アメリカ合衆国 | 94万点 | 全世界、特に米国、ミネソタ州、および北温帯 | 1890年 | [93] | |
MJG | ヨハネス・グーテンベルク大学マインツ特殊植物学研究所および植物園 | ドイツ | 4万点 | パラモ; 全世界、特にヨーロッパ、ドイツ(ラインラント=プファルツ州)、南イタリア(ガルガーノ)、シリア、カナリア諸島、アゾレス諸島 | 1964年 | ||
MO | ミズーリ植物園 | アメリカ合衆国 | 685万点 | 全世界 | 1859年 | [94] | |
MPU | モンペリエ大学 | フランス | 350万点 | 全世界、特に地中海盆地、アフリカ、アメリカ産中心 | 1809年 | [95] | |
MSB | ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン | ドイツ | 20万点 | アフガニスタン、アフリカ北部、地中海、中南米 | 1991年 | [96] | M と関連 |
MSNM | ミラノ市立自然史博物館 | イタリア | 5万点 | 全世界、特にヨーロッパ | 1838年 | [97] | 元来存在した G. Jan 植物標本室およびG・G・バルサモ=クリヴェッリ植物標本室は第二次世界大戦中の1943年8月に破壊された |
MT | モントリオール大学マリー=ヴィクトラン植物標本室 | カナダ | 73万点 | 全世界、特にケベック州、ニューファンドランド州、キューバ | 1920年 | [98] | |
MU | マイアミ大学ウィラード・シャーマン・タレル (Willard Sherman Turrell) 植物標本室 | アメリカ合衆国 (オハイオ州) | 50万点 | 全世界 | 1906年 | [99] | |
MW | モスクワ国立大学 | ロシア | 110万9606点 | 全世界、旧ソヴィエト連邦地域産中心 | 1765年もしくは1780年 | [100] |
N
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
NA | 米国国立樹木園 | アメリカ合衆国 | 70万点 | 全世界 | 1934年 | [101] | |
NBG | 南アフリカ国立生物多様性研究所コンプトン植物標本室 | 南アフリカ共和国 | 50万7000点 | 南部アフリカ(ナミビア、レソト、エスワティニを含む)、特に北ケープ州、西ケープ州; 全世界 | 1933年 | [102] | 関連施設: カーステンボッシュ国立植物園 |
NGU | 新潟大学 | 日本 | 1万2000点 | 日本、朝鮮、モンゴル | |||
NO | テュレーン大学 | アメリカ合衆国 | 12万点 | 全世界、特にルイジアナ州、米国南東部、コロラド州ロッキーマウンテン、カリフォルニア州南部、ユカタン; コロンビア、ブラジル | 1895年 | [103] | ニューオーリンズ科学アカデミーの標本を編入済み; 2000年に菌類の標本1万点が NY に、それ以外は全て2016年に LSU に移送されたが、トゥレーン標本室由来の標本は依然 NO として引用すべきである |
NS | 中央シベリア植物園SB RAS、I・M・クラスノボロフ植物標本室 | ロシア | 40万点 | アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリア | 1946年 | [104] | |
NSW | 王立植物園およびドメイントラスト | オーストラリア | 140万点 | 全世界、とりわけオーストラリア(特にニューサウスウェールズ州)中心 | 1896年 | [105] | 関連施設: シドニー王立植物園 |
NY | ニューヨーク植物園ウィリアム&リンダ・スティア植物標本室 | アメリカ合衆国 | 792万1000点 | 全世界、特に熱帯アメリカや北アメリカ産中心 | 1891年 | [106] |
O
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
O | オスロ大学 | ノルウェー | 180万8000点 | 全世界 | 1863年 | ||
OSA | 大阪市立自然史博物館 | 日本 | 30万点 | 日本およびその近隣地域 | 1950年 | [107] | |
OXF | オックスフォード大学フィールディング=ドゥルース植物標本室 | イギリス | 50万点 | 全世界、特にブリテン諸島、北極、南アメリカ産中心 | 1621年 | [108] |
P
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
P | 国立自然史博物館 | フランス | 600万点 | 全世界、特にアフリカ(北部、西部、赤道)、東南アジア、フランス、ヨーロッパ、仏領ギアナ、マダガスカル、マスカリン諸島、亜南極諸島、ニューカレドニア、フツナ諸島、バヌアツ中心 | 1635年 | [109] | |
PE | 中国科学院植物研究所標本館 | 中国 | 265万点 | 全世界、特に中国産中心 | 1928年 | [110] | |
PH | フィラデルフィア自然科学アカデミー | アメリカ合衆国 | 143万点 | アジア・マレー群島区系・太平洋地域(特にマレーシア)およびオーストララシア地域; ペンシルヴァニア州南東部、ニュージャージー州南部、デラウェア州北部、メリーランド州北東部 | 1812年 | [111] | |
PHIL | フィラデルフィア科学大学 | アメリカ合衆国 | 1万3000点 | 全世界、特に南北アメリカ、アフリカ、アジア | 1821年 | ||
POZA | アダム・ミツキェヴィチ大学ポズナン藻類標本室 | ポーランド | 5800点 | 全世界 | 1950年 | 藻類に特化 | |
POZG | アダム・ミツキェヴィチ大学植物標本室 | ポーランド | 28万点 | 熱帯、特にアフリカ中央部; 全世界、特にヨーロッパ | 1946年 | [112] | 維管束植物およびコケ植物 |
PR | 国立博物館 | チェコ | 200万点 | 全世界、特にチェコ、スロヴァキア、中央ヨーロッパ、バルカン半島、オーストラリア、イラク、イラン産中心 | 1818年 | [113] | |
PUL | パデュー大学クリーベル植物標本室 | アメリカ合衆国 | 7万5000点 | 全世界、特に北アメリカ中心 | 1873年 | [114] | |
PUR | パデュー大学アーサー植物標本室 | アメリカ合衆国 | 10万1000点 | 全世界 | 1888年 | [115] | 菌類のみ |
R
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
RB | リオデジャネイロ植物園ディミトリ・スクレ植物標本室 | ブラジル | 85万点 | 全世界、特にブラジル | 1890年 | [116] | |
RENZ | バーゼル大学 Jany Renz ラン標本室 | スイス | 2万7000点 | 全世界、特にヨーロッパ、中東、南アメリカ | 1999年 | [117] | その名の通りラン科植物に特化 |
RFA | リオデジャネイロ連邦大学 | ブラジル | 4万5260点 | 全世界、特にブラジル; リオデジャネイロ州、エスピリトサント州、バイア州 | 1954年 | ||
RO | ローマ・ラ・サピエンツァ大学植物標本博物館 | イタリア | 112万点 | 全世界、特にイタリアならびにラティウム | 1872年 | [118] | |
RSA | カリフォルニア植物園 | アメリカ合衆国 | 123万点 | 全世界、とりわけカリフォルニア州(特に州の南半分)産中心 | 1927年 | [119] | |
RYU | 琉球大学 | 日本 | 6万点 | 琉球諸島 | 1956年 | [120] |
S
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 所蔵標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
S | スウェーデン自然史博物館 | スウェーデン | 457万点 | 全世界 | 1739年 | [121] | |
SAP | 北海道大学 | 日本 | 20万点 | 全世界、特に日本産中心 | 1931年 | [122] | 主に底生藻類 |
SAPS | 北海道大学総合博物館 | 日本 | 30万点 | 北日本(特に北海道)、サハリン、千島列島 | 1876年 | [123] | |
SDSU | サンディエゴ州立大学 SDSU 植物標本室 | アメリカ合衆国 | 2万5395点 | 主に米国カリフォルニア州南部およびメキシコのバハ・カリフォルニア州; 南太平洋地域、オーストラリア、南アメリカ、北アメリカ東部、アフリカ南部 | 1959年 | [124] | |
SHIN | 信州大学 | 日本 | 20万点 | 全世界、特に日本中部や東アジア | 1960年 | ||
SI | ダーウィニオン植物学研究所 | アルゼンチン | 74万9999点 | 全世界、アルゼンチンおよびその近隣諸国、南北アメリカ、ヨーロッパ | 1911年 | [125] | |
SO | ソフィア大学生物学部SO植物標本室 | ブルガリア | 10万7000点 | バルカン半島(ブルガリア、ギリシャ、北マケドニア、アルバニア)、キューバ、アジア | 1891年 | [126] | |
SOM | 生物多様性・生態系研究所植物標本室 | ブルガリア | 18万点 | 全世界、特にブルガリアやバルカン半島 | 1919年 | [127] |
T
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TAI | 国立台湾大学 | 台湾 | 28万点 | 全世界、特に台湾、中国、海南島、日本、琉球列島、ミクロネシア産中心 | 1928年 | [128] | |
TAIF | 林業試験所植物標本館 | 台湾 | 51万5000点 | 全世界、特に台湾 | 1904年 | [129] | |
TCD | トリニティ・カレッジ | アイルランド | 30万点 | 全世界、特にヨーロッパ、インド、南アフリカ、オーストラリア、北アメリカ、タイ産中心 | 1830年 | [130] | |
TENN | テネシー大学 | アメリカ合衆国 | 64万9000点 | テネシー州、アパラチア山脈南部、グレート・スモーキー山脈国立公園、米国南東部、メキシコ、グアテマラ; 全世界(少なくともコケ植物やシダ植物)、山地、太平洋地域北西部、中国、ロシア、ニュージーランド | 1888年 | [131] | 1934年に火災により損壊 |
TEX | テキサス大学オースティン校ビリー・L・ターナー植物資源センター | アメリカ合衆国 | 100万6000点 | テキサス州; 米国南西部; ラテンアメリカ(特にメキシコ、中央アメリカ北部); 全世界、特にラテンアメリカ | 1890年 | [132] | ランデル植物標本室(LL、UTD) の標本はここに統合されてはいるが LL として引用すべきである |
TF | 森林総合研究所 | 日本 | 3万点 | 日本 | 1878年 | [133] | |
TFA | 森林総合研究所 多摩森林科学園 | 日本 | 7万点 | 日本 | 1945年 | [134] | |
TI | 東京大学 | 日本 | 170万点 | 日本、サハリン、千島列島、ロシア、朝鮮、台湾、ヒマラヤ山脈、中国、マレーシア | 1877年 | [135] | |
TKPM | 徳島県立博物館 | 日本 | 18万点 | 日本、特に徳島県および高知県 | 1959年 | [136] | |
TNS | 国立科学博物館 | 日本 | 206万3204点 | 全世界、特に日本、東アジア、東南アジア産中心 | 1877年 | [137] | 関連施設: 筑波実験植物園 |
TO | トリノ大学植物標本室 | イタリア | 1万2000点 | 全世界、特にイタリアのピエモンテ州; ヨーロッパ; アルプス山脈南部および西部 | 1891年 | [138] | |
TRT | 王立オンタリオ博物館緑色植物標本室 | カナダ | 37万点 | オンタリオ州; 全世界、特に新世界 | 1838年 | [139] | |
TUS | 東北大学 | 日本 | 48万5000点 | 全世界; 日本、琉球諸島、台湾、中国、チベット、ヒマラヤ山脈、ネパール | 1924年 | [140] |
U
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
UC | カリフォルニア大学 | アメリカ合衆国 | 210万点 | 全世界、特にカリフォルニア州、北アメリカ西部、メキシコ、アンデス南アメリカ、太平洋海盆、アジア東部 | 1872年 | [141] | |
UPS | ウプサラ大学進化博物館 | スウェーデン | 310万点 | 全世界 | 1785年 | [142] | |
US | スミソニアン博物館米国国立植物標本館 | アメリカ合衆国 | 510万点 | 全世界、特に新世界熱帯地域、北アメリカ、太平洋諸島、フィリピン、インド亜大陸産中心 | 1848年 | [143] | |
UWO | 西オンタリオ大学ローリー・L・コンソール博士植物標本室 | カナダ | 4万9000点 | オンタリオ州; 五大湖地域; 北アメリカ、メキシコ; 全世界 | 1916年 | [144] |
V
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
VBI | 生態学・植物学研究所 CER | ハンガリー | 6000点 | 全世界、特にハンガリー、旧チェコスロヴァキア、スウェーデン、タンザニア、ブラジル、キューバ産中心 | 1952年 | 2017年までの時点で全ての高等植物は BP に移送済みであり[注 3]、なおも VBI に収蔵されている6000強の標本は地衣類のものである | |
VT | ヴァーモント大学プリングル植物標本室 | アメリカ合衆国 | 36万1000点 | 全世界、特にメキシコ、中央アメリカ、ヴァーモント州産中心 | 1870年 | [145] |
W
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
W | ウィーン自然史博物館 | オーストリア | 550万点 | 全世界 | 1807年 | [146] | |
WA | ワルシャワ大学 | ポーランド | 45万点 | 全世界、特にポーランド | 1917年 | [147] | |
WELT | ニュージーランド博物館テ・パパ・トンガレワ | ニュージーランド | 24万8438点 | ニュージーランド、オーストラリア、太平洋、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ | 1865年 | [148] | |
WIS | ウィスコンシン大学 | アメリカ合衆国 | 107万8000点 | ウィスコンシン州; アメリカ合衆国中央部および南東部; オザーク高原; メキシコ; 熱帯アメリカ;[旧]ソヴィエト連邦; 全世界 | 1849年 | [149] | |
WRSL | ヴロツワフ大学 | ポーランド | 51万5000点 | 全世界、特にポーランド、シレジア産中心 | 1821年 | [150] | 第二次世界大戦時に収蔵品の避難が行われたが、当時の収蔵品の60パーセントが損壊したと見られている[7] |
WU | ウィーン大学 | オーストリア | 140万点 | 中央ヨーロッパ、バルカン半島、南西アジア、中国、南アメリカ、アフリカ | 1879年 | [151] |
Y
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
YU | イェール大学 | アメリカ合衆国 | 36万5000点 | 全世界、特にコネティカット州、ニューイングランド産中心 | 1864年 | [152] |
Z
[編集]コード | 機関名 | 国 | 標本数 | 標本の産地 | 創立年 | サイト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Z | チューリッヒ大学植物標本室 | スイス | 184万点 | 全世界、特に中央ヨーロッパ、アフリカ南部、ニューカレドニア中心 | 1834年 | [153] | 1990年に ZT と統合され、"United Herbaria Z+ZT" となる |
ZSS | チューリッヒ多肉植物コレクション | スイス | 2万9191点 | 全世界 | 1952年 | [154] | その名の通り多肉植物を専門とする |
ZT | スイス連邦工科大学チューリッヒ校 | スイス | 244万点 | 全世界 | 1859年 | [155] | 1990年に Z と統合され、"United Herbaria Z+ZT" となる |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 原典においてはこの箇所により詳細な採取地の情報や採取日の情報が記されているが、この記事においては本筋から外れる要素であるため、省略することとする。
- ^ このコレクションの場合、パプアニューギニア国立植物標本室のものを除けば、全ての標本がインターネット上で公開されている(L 0013385; A 00050706; BM000884173; BRI-AQ0033983; K000701603)。
- ^ ただし Borhidi Attila によるコレクションは2012年5月までの時点で JPU に所蔵し直されているとされる[6]。
出典
[編集]- ^ 収集活動 | 越前町立福井総合植物園 プラントピア. 2023年2月25日閲覧。
- ^ Adema (1991:157).
- ^ Adema (1991:13, 25).
- ^ a b c d e f g “Learn more - The William & Lynda Steere Herbarium”. Index Herbariorum. 2023年2月27日閲覧。
- ^ 原田浩 (2021年). “タイプ標本の種類”. 千葉県立中央博物館. 2023年2月26日閲覧。
- ^ “Institute of Ecology and Botany CER”. GBIF (2012年5月). 2023年2月26日閲覧。
- ^ Herbarium, Museum of Natural History, Uniwersytet Wrocławski. 2023年2月25日閲覧。
参考文献
[編集]英語:
- Adema, Frits (1991). “Cupaniopsis Radlk. (Sapindaceae): a monograph”. Leiden Botanical Series 15 (1): 1–190 .
- Brummitt, R. K. (2001). World Geographical Scheme for Recording Plant Distributions (2 ed.). Pittsburgh: Hunt Institute for Botanical Documentation, Carnegie Mellon University
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Index Herbariorum - The William & Lynda Steere Herbarium. - 公式サイト。2024年8月19日閲覧。