インスタントシトロン
表示
インスタントシトロン instant cytron | |
---|---|
出身地 | 日本・福岡県 |
ジャンル |
J-POP ラウンジ・ミュージック ソフトロック |
活動期間 | 1992年 - 2006年(事実上活動休止) |
レーベル |
ポルスプエスト・レコーズ(1993年 - 1994年) 東芝EMI/スイートスプエスト(1995年 - 1996年) エチケットレコーディング(2000年) ドリームスヴィルレコード(2000年 - 2004年) |
公式サイト | instant cytron retrospective 1995-2002 |
メンバー |
片岡知子 (ボーカル、キーボード) 長瀬五郎(ギター) |
旧メンバー | 松尾宗能(ベース) |
インスタントシトロン(instant cytron)は、日本の音楽ユニット。
メンバー
[編集]- 片岡知子 (かたおか ともこ、1969年6月7日 - 2020年10月20日)- ボーカル、キーボード(ピアノ、トイピアノ、アコーディオン、スタイロフォン)、作詞作曲、プログラミング
- 長瀬五郎(ながせ ごろう、1972年7月3日 - ) - ギター、作詞作曲、プログラミング
旧メンバー
[編集]経歴
[編集]- 福岡・西南学院大学在学中の松尾が後輩の片岡に声をかけ、バンド「ハウスコンディション」として活動、長瀬が吉田肇(PANICSMILE)らと活動していたバンド「ブレーメンロックス[注 2]」にも片岡がボーカルで参加[3]、のち1992年頃にインスタントシトロン結成。オールディーズを下地にラウンジ・ミュージック、ソフトロック、ギターポップ、モンド・ミュージック(いわゆる渋谷系[注 3])の系譜に連なるサウンドに、玩具楽器でのトイポップ等を取り入れたユニークなアレンジ、片岡のウィスパーボイス風のボーカルが特徴的である。三人で活動していた初期はテクノポップの要素も入っていた。
- 1993年、インディーズレーベル・ポルスプエスト・レコーズ(¡Por Supuesto! Records)からミニアルバムを2枚リリース。後に松尾が脱退、二人ユニットとなる。
- 1995年、シングル『SEE FOR MILES』で東芝EMI(レーベルはスイート・スプエスト(SUITE SUPUESTO!))からメジャー・デビュー。続いてアルバム『CHANGE THIS WORLD』を発表。
- 1998年からメジャーを離れフリーで活動。2000年に金剛地武志主宰のレーベル・エチケットレコーディングに参加するも、レーベル運営会社が突然の解散、業務終了[4]によりアルバムが発売約1週間で廃盤。その後、長門芳郎(パイド・パイパー・ハウス店長)主宰のレーベル・ドリームスヴィルレコードから新譜のほか、過去アルバムに楽曲を追加して再発。
- ユニット名義でテレビアニメ『魔女っ娘つくねちゃん』、『ウィンターガーデン』(ともに桜井弘明監督作品)の劇伴音楽も担当。その他各コンピレーション・アルバムや、メンバー個人名義でゲームソフト『MOTHER1+2』のサウンドトラックCD等に参加している。
- 二人ともレコード収集家であり、それぞれオンラインレコード店の運営も行っていた。片岡はレコード・コレクターズ誌の『コレクター紳士録』に女性では初登場。他、ムック『モンドミュージック2』にも、嶺川貴子、緒川たまきと並んでインタビューが掲載されている。
- 2000年代後半以降、片岡はソロでテレビ番組・CM音楽等の作曲を中心に活動、長瀬は故郷の福岡へ拠点を移す事になったため、2006年にリリースされたサウンドトラック『ウィンターガーデン SOUND COMPLETE』を最後にユニットとしては事実上の活動休止となっていた。なお、モデル・女優の浦郷えりか[5]、彼女のサーブ&レシーブの楽曲「cheerio!」は結成初期の未音源曲であり、NEW TOWN REVUEがプロデュース、片岡が作詞と、オリジナルメンバー三人が楽曲提供した形となっている。
- 2020年、片岡が癌のため死去[6]。
- 2021年から各アルバムをアナログレコード(LP)にてリイシュー・数量限定発売[7][注 4]。
ディスコグラフィ
[編集]シングル
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録アルバム | |
---|---|---|---|---|
東芝EMI/スイートスプエスト | ||||
1st | 1995年 | 6月28日SEE FOR MILES | TODT-3539 | CHANGE THIS WORLD |
2nd | 1995年 | 9月 6日しあわせな時間 | TODT-3574 | |
3rd | 1996年 | 4月10日にじますの街角 | TODT-3709 | CHEERFUL MONSTERS +4 |
4th | 1996年 | 7月10日SUMMERTIME IN THE PLACE | TODT-3762 |
オリジナル・アルバム
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
ポルスプエスト・レコーズ | ||||
- | 1993年10月15日 | BABY YOU'RE LOVE | STAP-0315 | ミニ・アルバム |
- | 1994年 | 4月20日CYTRON'S FANCY MANIFESTO | STAP-0419 | ミニ・アルバム 坂井壱郎(エレキハチマキ)、Small Circle of Friendsが参加[注 3]。 |
東芝EMI/スイートスプエスト | ||||
1st | 1995年10月25日 | CHANGE THIS WORLD | TOCT-9237(CD) STAP-0531(LP) |
メジャー・デビューアルバム LP盤発売元:ポルスプエスト |
2nd | 1997年10月22日 | CHEERFUL MONSTERS | TOCT-9937(CD) 49-LDKEP(EP) |
ミニ・アルバム スーパーバイザーに田中知之(Fantastic Plastic Machine)が参加。 EP盤発売元:LD&K Records |
エチケットレコーディング/アウトサイド | ||||
3rd | 2000年 | 9月20日LITTLE GANG OF THE UNIVERSE | EQTR-2003 | アメリカのロックバンドNRBQが参加。発売約1週間で廃盤。 |
ドリームスヴィルレコード | ||||
4th | 2001年12月20日 | Una Màrcia | YDCD-0074 | |
5th | 2002年12月21日 | Utrecht & Maestro | YDCD-0091 | ミニ・アルバム |
再発盤アルバム(2000-2004年)
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 備考 |
---|---|---|---|
ドリームスヴィルレコード | |||
2000年12月21日 | LITTLE GANG OF THE UNIVERSE +2 | YDCD-0043 | 『LITTLE GANG OF THE UNIVERSE』に新規2曲追加。 |
2001年 | 8月30日CHANGE THIS WORLD +1 | YDCD-0061 | 『CHANGE THIS WORLD』にシングル1曲追加。 |
2001年10月 | CHEERFUL MONSTERS +4 | YDCD-0067 | 『CHEERFUL MONSTERS』にシングル4曲追加。 |
2004年10月27日 | Una Màrcia +5 | YDCD-0106 | 『Una Màrcia』に過去曲5曲追加。 韓国Beatball Recordsから発売後、日本逆輸入で発売。 |
リイシュー盤アルバム(2021-2023年)
[編集]発売日 | タイトル | 規格品番 | 備考 |
---|---|---|---|
ユニバーサルミュージック | |||
2021年 | 6月 9日CHANGE THIS WORLD | UPJY-9164 | |
CHEERFUL MONSTERS +4 | UPJY-9165 | ||
ソニー・ミュージックダイレクト | |||
2021年 | 7月 7日LITTLE GANG OF THE UNIVERSE | MHJL-183Z(LP) | CD盤はBlu-spec CD2でリマスター、収録曲は『+2』と同様。 |
MHCL-30681(CD) | |||
LI'L DAISY[注 5] | |||
2021年 | 8月11日Una Màrcia | LDLP-008(LP) | |
2021年11月 | 1日LDCD-014(CD) | ||
2021年 | 8月11日Utrecht & Maestro | LDLP-009(LP) | LP盤はジャケットデザインがオリジナル盤と異なる。 |
2021年11月 | 1日LDCD-015(CD) | ||
2021年10月20日 | Lullaby in Winter | LDEP-013 | ボーナストラック、未発表音源を含む10インチ盤。 |
2023年10月20日 | IT'S A FANCY DAY 1993-1994 | LDLP-018(LP) | インディーズ時代のアルバム、コンピレーション参加曲を収録。 |
LDCD-019(CD) |
コンピレーション参加作品
[編集]発売日 | タイトル | 収録アルバム | 備考 |
---|---|---|---|
1993年 | 8月 6日Afro Blues Combo | The Birth of The True II | |
1994年 | 6月17日Had To Phone Ya | Surfin' Music* | 小林靖宏(Coba)プロデュースアルバム。ザ・ビーチ・ボーイズのカバー。 |
1997年10月22日 | Time of the Innocence | Happy Hour in Winter Jukebox | 渚十吾のアルバム。 |
1998年10月21日 | ズッコのうた ぼくのミシシッピー |
taste of SWEET LOVE 2 | 『世界名作劇場』トリビュートアルバム。 VAGABOND c.p.a.、バターフィールドとのユニット「Wham japon!」名義。 |
1998年11月26日 | We Love XIEI ぼくらのプラトーン・シティ |
プレセペの夜 | 鴨沢祐仁コンセプチュアルアルバム。 「ぼくらのプラトーン・シティ」はQypthoneとの共作。 |
2000年12月21日 | I’ll follow you | Dream A Little Dreamsville | アメリカのフォークロックユニットBunky and Jakeのカバー。 |
サウンドトラック
[編集]発売日 | タイトル | 備考 |
---|---|---|
2003年 | 8月20日MOTHER1+2 オリジナル サウンドトラック | 編曲・演奏(片岡・長瀬 個人名義) |
2005年 - 2006年 | OVA 魔女っ娘つくねちゃん | |
2006年12月22日 | ウィンターガーデン SOUND COMPLETE |
タイアップ一覧
[編集]使用年 | 曲名 | タイアップ |
---|---|---|
1995年 | SEE FOR MILES | 丸井「夏の婦人服」キャンペーンCMソング |
It's a fancy day | ||
Theme of CHANGE THIS WORLD | ユニ・チャームCMソング | |
1996年 | にじますの街角 | ゆうちょフレッシャーズ・キャンペーンCMソング |
1999年 | Walkin'in wonderland | 九州朝日放送『気ままにLB』OPテーマ(2004年頃まで使用) |
2001年 | CHANGE THIS WORLD | 泉パークタウンCMソング |
2002年 | Le monde avec le luisant | SEIKO「LUKIA」CMソング |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ goro nagaseの2021年4月8日のツイート、2021年4月11日閲覧。
- ^ Inc, Natasha (2023年12月6日). “吉田肇、長瀬五郎、片岡知子も在籍していたThe Bremenrocksの30年越し1stアルバム完成”. 音楽ナタリー. 2024年3月5日閲覧。
- ^ 『IT'S A FANCY DAY 1993-1994』ブックレットより。
- ^ アウトサイド 業務終了告知 - ウェイバックマシン(2001年2月1日アーカイブ分)
- ^ “モデル浦郷えりか、NEW TOWN REVUEプロデュースでデビュー”. 音楽ナタリー (2016年9月2日). 2016年9月26日閲覧。
- ^ Inc, Natasha (2020年10月24日). “instant cytronの片岡知子が死去、近年は「みいつけた!」などEテレの番組に曲提供”. 音楽ナタリー. 2020年10月24日閲覧。
- ^ Inc, Natasha (2021年3月15日). “instant cytronの全アルバムがアナログ化”. 音楽ナタリー. 2021年3月25日閲覧。
外部リンク
[編集]- instant cytron retrospective 1995-2002 - ソニー・ミュージックダイレクト OTONANO内特設サイト
- instant cytron OFFICIAL WEB SITE - ウェイバックマシン(2010年11月23日アーカイブ分) ※最終更新時
- goro nagase (@muroreco) - X(旧Twitter)
- 松尾宗能[ムネヨシ] (@ParksRecords) - X(旧Twitter)