イツカ波ノ彼方ニ
イツカ波ノ彼方ニ(いつかなみのかなたに)は、2005年10月29日公開の日本の映画。平岡祐太の初主演映画。[1] 英語タイトル「A DAY BEYOND THE HORIZON」。[2]
沖縄(劇中では明確に言及していない)の風習に基く生死観を、浦島太郎及び龍宮伝説をモチーフに描いているが、それぞれについての深い予備知識がないと難解。 一方で、ひとつの予備知識(例えば、アメリカ南部のデルタブルースの巨人・ロバート・ジョンソンの「十字路と悪魔」の伝説についてなど)を得るたびに連鎖的に解釈の幅が広がるため、見るごとに印象が異なる映画。
沖縄で親しまれている妖怪・キジムナーが、その姿をスクリーンに現した日本初の映画でもある。主に沖縄本島南部の佐敷町(現・南城市佐敷)で撮影された。
キャスト
[編集]ストーリー
[編集]幼い頃、亀に乗って竜宮城へ行くことを夢見ていたアキ(平岡祐太)と勝男(大森南朋)。ずっとその夢を追い続けながら沖縄で地道に働く勝男と、都会に憧れ島を出たアキは、いつしか別々の人生を歩いていた。しかし夢もやりたいことも見つからず、トラブルを起こしたアキは、勝男を頼りに沖縄へと逃げ帰ってくる。面倒に巻き込まれたくないと思いながらも、アキを放っておけない勝男。そして勝男はまた、未だ竜宮城へ行けないことを思い悩んでいた。
そんな中、浜で記憶を失って倒れていた謎の美少女・イチゴ(加藤ローサ)を 勝男が助けたことから、二人の運命は大きく変わっていく。海を見ると涙がとまらないというイチゴに、乙姫をダブらせる勝男。一方、突然のイチゴの出現にとまどうアキだったが、イチゴの明るく前向きな性格に いつしか微妙な感情が生まれていた…。そしてアキは勝男の元に身を寄せる盲目のボクサーのツヨシやサンシン弾きの青年らとの出会いの中で、次第に本当に大切なことが何なのかを模索し始める。
本当にしたい事が見つからず苦しむアキ。そして竜宮城への夢を見続けた勝男。自分が何者なのかもわからないイチゴ。
現代の対称的な若者たちの生き様が、沖縄の風光の中に土着の文化や伝統を織り込みながら描かれる。
スタッフ
[編集]- 企画・プロデュース:小林智浩
- プロデューサー:山下暉人/前田茂司/平田幸仁
- 監督:丹野雅仁
- 脚本:丹野雅仁/おおぎゆたか
- 脚本協力:渡辺一志
- 音楽:野島健太郎
- 撮影:今泉尚亮
- 照明:白石成一
- 録音:吉田憲義
- 美術:坂本朗
- 助監督:瀬戸慎吾
- 制作担当:坂井正徳
- スチル写真:神谷智次郎
- 沖縄スーパーバイザー:瀬底正樹
- 協力:津波古梁山泊・山の会
- 制作:楽映舎
- 製作・配給:日本出版販売/エキスプレス
出典
[編集]- ^ 『イツカ波ノ彼方ニ』初日舞台挨拶ORICON NEWS(2005-10-31 20:00)
- ^ イツカ波ノ彼方ニ | 映画の動画・DVDTSUTAYA/ツタヤ
外部リンク
[編集]- “イツカ波ノ彼方ニ公式サイト”. 2006年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月8日閲覧。
- “エンタゲット!”. 2006年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月7日閲覧。