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イダ (小惑星)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イダ
243 Ida
ガリレオ探査機が撮影した イダと衛星ダクティル(右の点)
ガリレオ探査機が撮影した
イダと衛星ダクティル(右の点)
分類 小惑星
軌道の種類 小惑星帯
コロニス族
発見
発見日 1884年9月29日
発見者 ヨハン・パリサ
軌道要素と性質
元期:2007年4月10日 (JD 2,454,200.5)
軌道長半径 (a) 2.861 AU
近日点距離 (q) 2.729 AU
遠日点距離 (Q) 2.992 AU
離心率 (e) 0.0459
公転周期 (P) 4.84 年
平均軌道速度 17.60 km/s
軌道傾斜角 (i) 1.138°
近日点引数 (ω) 108.23°
昇交点黄経 (Ω) 324.18°
平均近点角 (M) 69.261°
衛星の数 1
物理的性質
三軸径 59.8 × 25.4
× 18.6 km
直径 (平均)32 km
質量 4.2 ×1016 kg
平均密度 2.6 g/cm3
表面重力 0.0109 m/s2
脱出速度 0.0185 km/s
自転周期 4.634 時間
スペクトル分類 S
絶対等級 (H) 9.94
光度係数 (G) 0.15
アルベド(反射能) 0.2383
表面温度
最低 平均 最高
~217 K
色指数 (B-V) 0.802
色指数 (U-B) 0.416
Template (ノート 解説) ■Project

イダ[1] またはアイーダ[2] またはアイダ[3] (243 Ida) は、太陽系小惑星のひとつ。コロニス族に属する。1884年9月29日オーストリアの天文家ヨハン・パリサによって発見された。英語読みではアイーダとなる。 名はギリシア神話に登場する、幼少のゼウスを育てたニンフの一人でアドラステイアの妹イーデーに由来する(イデはクレタ島にある山の名前でもある)。

1993年8月28日、木星探査機ガリレオがイダの近くを通過し、観測を行った(最接近時の距離は10,500 km)。この時に撮影された写真によって直径1.4 kmの小さな衛星(ダクティル)を持つことが発見された。 また、イダは二重小惑星であることが初めて確認された小惑星である。

MUSES-C(はやぶさ)後継機の探査対象候補として検討されたこともある[4]

地名

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探査機ガリレオの観測によって、イダの表面には3つのレジオ(領域、平坦な広い地形)、1つのドルスム(峰)、多数のクレーターが発見された。

レジオはヨハン・パリサと彼が多くの小惑星を発見した場所に因んでパリサ・レジオ、ポーラ・レジオ(現クロアチア領プーラ)、ヴィエナ・レジオ(ウィーンの別名)と名付けられた。ドルスムはガリレオ運用チームの一人であったティム・タウンゼントに因んでタウンゼント・ドルスム(タウンゼント山、タウンゼント峰)と名付けられた。クレーターは世界各地の洞窟から名付けられた。

衛星

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探査機ガリレオによって発見された衛星にはS/1993 (243) 1という仮符号が与えられ、後にイデ山に住む妖精ダクティーリにちなみ、ダクティル ((243) Ida I Dactyl) と名づけられた。小惑星の衛星が直接確認されたのはこれが初めてである。

イダがどのようにしてダクティルを持つにいたったかには主に二つの説がある。ひとつは、イダに別の小天体が衝突した時にはじき出された破片がダクティルを形成したという説、もうひとつは、十億年以上前にイダとダクティルが対で形成したという説である。いずれの説も決定的な証拠は見つかっていない。ダクティルの発見以降、小惑星が衛星を持つことは珍しくないと考える研究者が増えている。

ギャラリー

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出典

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  1. ^ 『オックスフォード天文学辞典』(初版第1刷)朝倉書店、23頁。ISBN 4-254-15017-2 
  2. ^ 『天文学大事典』(初版第1版)地人書館、1頁。ISBN 978-4-8052-0787-1 
  3. ^ 主な小惑星の表”. 美星天文台. 2019年3月12日閲覧。
  4. ^ [1][リンク切れ]

関連項目

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外部リンク

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