アヴァロン (アルバム)
『アヴァロン』 | ||||
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ロキシー・ミュージック の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1981年-1982年 | |||
ジャンル | ソフィスティ・ポップ、ポップ・ロック、シンセポップ、アート・ポップ | |||
時間 | ||||
レーベル |
EG(オリジナル盤) [ワーナー・ブラザーズ](オリジナル盤) | |||
プロデュース | レット・デイヴィス、ロキシー・ミュージック | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ロキシー・ミュージック アルバム 年表 | ||||
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ミュージックビデオ | ||||
「More Than This」 - YouTube 「Avalon」 - YouTube |
『アヴァロン』(Avalon)は、ロキシー・ミュージックが1982年に発表したアルバム。通算8作目のスタジオ・アルバムで、2024年現在、最後のオリジナル作品。
本作は全英アルバムチャート1位に輝く大ヒットになった[2]。『ローリング・ストーン』誌が選んだ「歴代最高のアルバム500選」において336位に選ばれている[3]。
解説
[編集]経緯
[編集]1980年5月に発表された前作『フレッシュ・アンド・ブラッド』は、6月に全英アルバムチャートの首位を記録し、一週間でその座を降りたが、8月末に再度返り咲いて9月にかけて3週間居座った。彼等のアルバムが全英アルバムチャートの1位を記録したのは、サード・アルバム『ストランデッド』(1973年)以来のことだった。
同年12月8日にジョン・レノンが射殺されると、彼等はドルトムントのWestfalenhallenで12月19日と20日に開かれたRock Popに両日出演してコンサートを開いた際、最後にレノンを追悼して「ジェラス・ガイ」を披露した。彼等は翌週に同曲を録音して1981年2月にシングル発表すると、全英シングルチャートの首位を記録する大ヒットになった。これは彼等にとって初の快挙だった[4]。1981年の彼等は、1976年から約3年間の解散期間を除いた約7年間の活動期間の中で、商業上の成功の頂点を極めていた。
内容
[編集]アーサー王が死後に赴いたとされる伝説の極楽島「アヴァロン」をモチーフに、ブライアン・フェリーの美学が最高点に到達した作品。
正式メンバーのフェリー(ヴォーカル、キーボード)、フィル・マンザネラ(ギター)、アンディ・マッケイ(オーボエ、サクソフォーン)は、前作に起用したセッション・ミュージシャンに加えてパーカッショ二ストとヴォーカリストを招聘して、ナッソーのコンパス・ポイント・スタジオとニューヨークのザ・パワー・ステイション・スタジオで本作を録音した[5]。
タイトル曲でスキャットを歌うヤニック・エティエンヌはハイチ出身のヴォーカリスト。本作がニューヨークで録音されていたある日曜日、フェリーがスタジオの廊下にあったコーヒーの自動販売機の側でハイチのコーラス・グループを偶然見かけて、そのメンバーだった彼女の歌声に圧倒されて起用したという[6]。
「トゥ・ターン・ユー・オン」は、シングル『ジェラス・ガイ』[7]のB面収録曲として既に発表されていた[注釈 1]。
ジャケットに後ろ姿が映る女性は、後に元フェリー夫人になったLucy Helmoreである[8][注釈 2]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲は、全曲ブライアン・フェリー作。
- LP
サイド1
- 「夜に抱かれて」 - "More Than This" 4:30
- 「ザ・スペース・ビトウィーン」 - "The Space Between" 4:30
- 「アヴァロン」 - "Avalon" 4:16
- 「インディア」 - "India" (インストゥルメンタル) 1:44
- 「我が胸のときめきを」 - "While My Heart Is Still Beating" (フェリー、アンディ・マッケイ) 3:26
サイド2
- 「ザ・メイン・シング」 - "The Main Thing" 3:54
- 「テイク・ア・チャンス・ウィズ・ミー」 - "Take a Chance with Me" (フェリー、フィル・マンザネラ) 4:42
- 「トゥ・ターン・ユー・オン」 - "To Turn You On" 4:16
- 「トゥルー・トゥ・ライフ」 - "True to Life" 4:25
- 「タラ」 - "Tara" (インストゥルメンタル) (フェリー、マッケイ) 1:43
- CD
パーソネル
[編集]ロキシー・ミュージック
- ブライアン・フェリー - ボーカル、キーボード、ギター・シンセサイザー
- フィル・マンザネラ - ギター
- アンディ・マッケイ - オーボエ、サクソフォーン
アディショナル・ミュージシャン ※番号はCDのトラック・ナンバーを示す。
- ニール・ハバード - ギター
- アラン・スペナー - ベース (1、3、4、5、6、8、10)
- ニール・ジェイソン - ベース (2、6、7、9)
- ポール・キャラック - ピアノ (8)
- アンディ・ニューマーク - ドラム (8、10を除く)
- リック・マロッタ - ドラム (8)
- ジミー・マーレン - パーカッション (1、2、3、5、7、9)
- カーミット・ムーア - チェロ (8)
- フォンジ・ソーントン - バック・ボーカル (1、2、3、5、6、7、9)
- ヤニック・エティエンヌ - バック・ボーカル (3)
ツアーから解散へ
[編集]本作は1982年5月に発表され、全英アルバムチャートの1位を記録したあと、トップ75に一年以上登場し続けた[9]。
本作発表後のツアーは、1982年8月中旬から10月1日までヨーロッパ各国とイギリス、1983年2月に日本[注釈 3]、同年4月末から5月末までアメリカとカナダで行なわれた。メンバーはフェリー、マンザネラ、マッケイ、アラン・スペナー(ベース)、ニール・ハバード(ギター)、アンディ・ニューマーク(ドラム)、ガイ・フレッチャー(キーボード)、ジミー・マーレン(パーカッション)、フォンジ・ソ―ントン(バック・ヴォーカル)、ミシェル・コブス[10](バック・ヴォーカル)、タワサ・アジー(バック・ヴォーカル)の計11名[11]。
1982年8月27日のフレジュス公演の模様は、VHS『ザ・ハイ・ロード』(1983年)[12]とアルバム『ハート・スティル・ビーティング』(1990年)として発表された。また同年9月30日のグラスゴー公演の音源からは、4曲入りEP『ザ・ハイ・ロード』(1983年)が発表された。
ツアー終了後、ロキシー・ミュージックは解散した[13]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Erlewine, Stephen Thomas. “Avalon – Roxy Music”. AllMusic. 17 March 2010閲覧。
- ^ ROXY MUSIC | full Official Chart History | Official Charts Company
- ^ “The 500 Greatest Albums of All Time” (英語). Rolling Stone (2020年9月22日). 2021年12月28日閲覧。
- ^ Buckley (2004), pp. 243–245.
- ^ Buckley (2004), pp. 248–249.
- ^ Buckley (2004), p. 249.
- ^ “Discogs”. 2024年3月16日閲覧。
- ^ Buckley (2004), pp. 248, 255–256, 293.
- ^ Buckley (2004), p. 251.
- ^ “Discogs”. 2024年3月16日閲覧。
- ^ Buckley (2004), pp. 252–255.
- ^ “Discogs”. 2024年3月16日閲覧。
- ^ Buckley (2004), p. 256.
引用文献
[編集]- Buckley, David (2004). The Thrill of It All: The Story of Bryan Ferry & Roxy Music. London: Andre Deutsch. ISBN 0-233-05113-9