アブラサッソ
『アブラサッソ』 | ||||
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カエターノ・ヴェローゾ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | MPB、オルタナティヴ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
ユニバーサルミュージック ノンサッチ・レコード | |||
プロデュース | モレーノ・ヴェローゾ、ペドロ・サー[1][2] | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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カエターノ・ヴェローゾ アルバム 年表 | ||||
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『アブラサッソ』(Abraçaço)は、ブラジル人ミュージシャン、カエターノ・ヴェローゾが2012年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]『セー』(2006年)、『ジー・イ・ジー』(2009年)に続く、ペドロ・サー、ヒカルド・ヂアス・ゴメス、マルセロ・カラードによる「バンダ・セー」を従えた三部作の締めくくりに当たる[4]。アルバム・タイトルは、「抱擁」を意味するポルトガル語「abraço」を元にしたヴェローゾの造語である[2]。
反響・評価
[編集]ポルトガルのアルバム・チャートでは2012年第52週より6週連続でトップ30入りし、最高15位を記録した[3]。
『ローリング・ストーン・ブラジル』誌が選出した「2012年の最優秀ナショナル・ディスク」では1位となった[5]。また、2013年のラテン・グラミー賞では、本作が最優秀シンガーソングライター・アルバム賞を受賞し、収録曲「ウン・アブラサッソ(大きなハグを)」は最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀ブラジリアン・ソング賞にノミネートされた[6]。
Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「ヴェローゾは昔の彼のトロピカリア的スタイルから、より新しく先鋭的なブラジルのインディー・ポップまで内包し、徹頭徹尾その曲がりくねった道を歩んでいる」「三部作の中で最も洗練され、艶やかで、魅惑的な作品」と評している[7]。また、Ryan LathanはPopMattersにおいて10点満点中8点を付け「限定的な楽器編成でありながら、『アブラサッソ』は決して、前2作を時に損なっていたモノクロ的な単調さには陥っていない」と評している[8]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はカエターノ・ヴェローゾ作。
- ボッサ・ノーヴァ・エ・フォーダ(ボサ・ノヴァはヤバい) - "A Bossa Nova É Foda" - 3:53
- ウン・アブラサッソ(大きなハグを) - "Um Abraçaço" - 3:49
- エストウ・トリスチ(悲しい) - "Estou Triste" - 5:12
- オ・インペーリオ・ダ・レイ(法の支配) - "O Império da Lei" - 4:06
- ケーロ・セール・ジュスト(公正でありたい) - "Quero Ser Justo" - 3:52
- ウン・コムニスタ(ある共産主義者) - "Um Comunista" - 8:32
- ファンキ・メローヂコ(メロディアスなファンク) - "Funk Melódico" - 4:38
- ヴィンコ(折り目) - "Vinco" - 5:39
- クアンド・オ・ガーロ・カントウ(雄鶏が鳴いた時) - "Quando o Galo Cantou" - 3:46
- パラベンス(おめでとう) - "Parabéns" (Caetano Veloso, Mauro Lima) - 3:06
- ガヤーナ(ガヤナ) - "Gayana" (Rogério Duarte) - 4:30
参加ミュージシャン
[編集]- カエターノ・ヴェローゾ - リード・ボーカル、ギター
- ペドロ・サー - ギター、ボーカル
- ヒカルド・ヂアス・ゴメス - ベース、キーボード、ボーカル
- マルセロ・カラード - ドラムス、パーカッション、ボーカル
- モレーノ・ヴェローゾ - ベース、シンバル(on #11)
- Thalma de Freitas - コーラス(on #10)
- Nina Becker - コーラス(on #10)
- Lan Lan - コーラス(on #10)
- Alinne Moraes - コーラス(on #10)
脚注・出典
[編集]- ^ CDブックレット内クレジット
- ^ a b 日本盤CD (UCCM-1220)ライナーノーツ(中原仁、2012年12月)
- ^ a b portuguesecharts.com - Caetano Veloso - Abraçaço
- ^ “Abraçaço”. Nonesuch Records. 2016年8月2日閲覧。
- ^ “Os Melhores Discos Nacionais de 2012”. Rolling Stone Brasil. 2016年8月2日閲覧。
- ^ Khoshaba, Christy (2013年11月21日). “Latin Grammys 2013: The complete list of winners and nominees”. Los Angeles Times. 2016年8月2日閲覧。
- ^ Jurek, Thom. “Abraçaço - Caetano Veloso”. AllMusic. 2016年8月2日閲覧。
- ^ “Lathan Caetano Veloso: Abraçaço”. PopMatters (2014年4月10日). 2016年8月2日閲覧。