コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

アセチルフェロセン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アセチルフェロセン
{{{画像alt1}}}
{{{画像alt2}}}
識別情報
CAS登録番号 1271-55-2 チェック
PubChem 10857189
RTECS番号 OB3700000
特性
化学式 [Fe(C5H4COCH3)(C5H5)]
モル質量 228.07 g/mol
外観 赤茶色結晶

Red brown crystal

密度 1.014 g/mL
融点

81 - 83 °C, 271 K, -36 °F ([1])

沸点

161 - 163 °C, 271 K, -100 °F ((4 mmHg))

への溶解度 水に不溶、ほとんどの有機溶媒に可溶
危険性
GHSピクトグラム 急性毒性(高毒性)
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H300
Pフレーズ P264, P301+310
NFPA 704
1
4
0
半数致死量 LD50 25 mg kg-1 (oral, rat)
50 mg kg-1 (マウス、経口)[2]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アセチルフェロセン(Acetylferrocene)は、有機鉄化合物の1つで、化学式は、(C5H5)Fe(C5H4COMe)である。1つのシクロペンタジエニル配位子アセチル基が付加している。橙色で、空気中で安定な固体であり、有機溶媒に可溶である。

通常は無水酢酸を用いて、フェロセンフリーデル・クラフツ アシル化反応することにより合成できる。

Fe(C5H5)2 + Ac2O → (C5H5)Fe(C5H4Ac) + HOAc

この実験は、アシル化クロマトグラフィー分離を説明するために、教育目的で行われることがよくある[3][4]

アセチルフェロセンは、還元してキラルアルコール(C5H5)Fe(C5H4CH(OH)Me)にしたり、ビニルフェロセンの前駆体にしたりする等、多くの誘導体に変換される。酸化誘導体アセチルフェロセニウムは、研究において1電子酸化剤として用いられる[5]

出典

[編集]
  1. ^ Sigma-Aldrich Co., Acetylferrocene. Retrieved on 2013-07-20.
  2. ^ http://msds.chem.ox.ac.uk/AC/acetylferrocene.html
  3. ^ Bozak, R. E. "Acetylation of ferrocene: A chromatography experiment for elementary organic laboratory" J. Chem. Educ., 1966, volume 43, p 73.doi:10.1021/ed043p73
  4. ^ Donahue, C. J., Donahue, E. R., "Beyond Acetylferrocene: The Synthesis and NMR Spectra of a Series of Alkanoylferrocene Derivatives", Journal of Chemical Education 2013, volume 90, pp. 1688. doi:10.1021/ed300544n
  5. ^ Connelly, N. G., Geiger, W. E., "Chemical Redox Agents for Organometallic Chemistry", Chem. Rev. 1996, 96, 877. doi:10.1021/cr940053x

外部リンク

[編集]