アセチルフェロセン
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アセチルフェロセン | |
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別称 Acetylferrocene | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1271-55-2 |
PubChem | 10857189 |
RTECS番号 | OB3700000 |
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特性 | |
化学式 | [Fe(C5H4COCH3)(C5H5)] |
モル質量 | 228.07 g/mol |
外観 | 赤茶色結晶
Red brown crystal |
密度 | 1.014 g/mL |
融点 |
81 - 83 °C, 271 K, -36 °F ([1]) |
沸点 |
161 - 163 °C, 271 K, -100 °F ((4 mmHg)) |
水への溶解度 | 水に不溶、ほとんどの有機溶媒に可溶 |
危険性 | |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
Hフレーズ | H300 |
Pフレーズ | P264, P301+310 |
NFPA 704 | |
半数致死量 LD50 | 25 mg kg-1 (oral, rat) 50 mg kg-1 (マウス、経口)[2] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
アセチルフェロセン(Acetylferrocene)は、有機鉄化合物の1つで、化学式は、(C5H5)Fe(C5H4COMe)である。1つのシクロペンタジエニル配位子にアセチル基が付加している。橙色で、空気中で安定な固体であり、有機溶媒に可溶である。
通常は無水酢酸を用いて、フェロセンをフリーデル・クラフツ アシル化反応することにより合成できる。
- Fe(C5H5)2 + Ac2O → (C5H5)Fe(C5H4Ac) + HOAc
この実験は、アシル化とクロマトグラフィー分離を説明するために、教育目的で行われることがよくある[3][4]。
アセチルフェロセンは、還元してキラルアルコール(C5H5)Fe(C5H4CH(OH)Me)にしたり、ビニルフェロセンの前駆体にしたりする等、多くの誘導体に変換される。酸化誘導体アセチルフェロセニウムは、研究において1電子酸化剤として用いられる[5]。
出典
[編集]- ^ Sigma-Aldrich Co., Acetylferrocene. Retrieved on 2013-07-20.
- ^ http://msds.chem.ox.ac.uk/AC/acetylferrocene.html
- ^ Bozak, R. E. "Acetylation of ferrocene: A chromatography experiment for elementary organic laboratory" J. Chem. Educ., 1966, volume 43, p 73.doi:10.1021/ed043p73
- ^ Donahue, C. J., Donahue, E. R., "Beyond Acetylferrocene: The Synthesis and NMR Spectra of a Series of Alkanoylferrocene Derivatives", Journal of Chemical Education 2013, volume 90, pp. 1688. doi:10.1021/ed300544n
- ^ Connelly, N. G., Geiger, W. E., "Chemical Redox Agents for Organometallic Chemistry", Chem. Rev. 1996, 96, 877. doi:10.1021/cr940053x
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、アセチルフェロセンに関するカテゴリがあります。