アイ・ガット・ザ・ブルース
『アイ・ガット・ザ・ブルース』 | ||||
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バディ・ガイ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ブルース | |||
時間 | ||||
レーベル | シルヴァートーン | |||
プロデュース | ジョン・ポーター | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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バディ・ガイ アルバム 年表 | ||||
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『アイ・ガット・ザ・ブルース』(原題:Damn Right, I've Got the Blues)は、アメリカ合衆国のブルース・ミュージシャン、バディ・ガイが1991年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]1980年代初頭よりガイはレコーディング契約を失い、ライヴを主体に活動していたが、1991年、エリック・クラプトンのロイヤル・アルバート・ホール公演にゲスト参加した後シルヴァートーンとの契約を得た[7]。本作をプロデュースしたジョン・ポーターは、短期間ロキシー・ミュージックのベーシストを務めた後にブライアン・フェリーやザ・スミス等の作品をプロデュースした人物で、当時シルヴァートーンを運営していたアンドリュー・ローダーの友人でもあった[8]。
「オレは何から何までツイてない」にはマーク・ノップラー、「ムスタング・サリー」にはジェフ・ベック、「早朝の憂鬱」にはエリック・クラプトンとベックがゲスト参加している[9]。「スティーヴィーへの追憶」はスティーヴィー・レイ・ヴォーンに捧げられたインストゥルメンタルで、レイ・ヴォーンは1990年にヘリコプター事故で死去する直前、ステージでガイと共演していた[10]。
反響・評価
[編集]母国アメリカでは自身初のBillboard 200入りを果たし、最高136位を記録[6]。『ビルボード』のトップ・ヒートシーカーズでは2位に達した[6]。第34回グラミー賞では最優秀コンテンポラリー・ブルース・アルバム賞を受賞し、自身初のグラミー受賞を果たした[11]。
ニュージーランドのアルバム・チャートでは13週連続でトップ50入りし、1992年2月23日付のチャートで最高18位を記録した[1]。全英アルバムチャートでは5週トップ100入りし、最高43位となった[3]。
『ピープル』誌のレビューでは「これは若いプレイヤーがポップ性をテコ入れしたオールスター・ショウケースではない。"Five Long Years"のように悪い女を悪戯っぽく歌ったブルースから、痛みに満ちた気品ある嘆きの歌"Black Night"に至るまで、このアルバムを支えているのは、ガイ自身の聡明な歌声と泣きのストラトである」と評されている[10]。
リイシュー
[編集]2005年に発売されたエクスパンデッド・エディション盤は、ジョージ・マリノによるリマスタリングが施され、2曲のボーナス・トラックが追加された[9]。「ドゥーイン・ホワット・アイ・ライク・ベスト」は元々シングル「Damn Right, I've Got the Blues」のB面曲[12]、「トラブル・ドント・ラスト」はバディ・ガイ・ウィズ・ジェフ・ベック名義で発売されたシングル「Mustang Sally」のB面曲であった[13]。
収録曲
[編集]- アイ・ガット・ザ・ブルース - "Damn Right, I've Got the Blues" (Buddy Guy) - 4:31
- 俺は何から何までツイてない - "Where Is the Next One Coming from?" (John Hiatt) - 4:37
- ファイヴ・ロング・イヤーズ - "Five Long Years" (Eddie Boyd) - 8:25
- ムスタング・サリー - "Mustang Sally" (Mack Rice) - 4:43
- 隠し事 - "There's Something on Your Mind" (Big Jay McNeely) - 4:46
- 早朝の憂鬱 - "Early in the Morning" (Louis Jordan, Leo Hickman, Dallas Bartley) - 3:11
- まるで地獄 - "Too Broke to Spend the Night" (B. Guy) - 5:02
- ブラック・ナイト - "Black Night" (Jessie Robinson) - 7:46
- ラヴ・ユー・ベイビー - "Let Me Love You Baby" (Willie Dixon) - 3:58
- スティーヴィーへの追憶 - "Rememberin' Stevie" (B. Guy) - 6:58
エクスパンデッド・エディション盤ボーナス・トラック
[編集]- ドゥーイン・ホワット・アイ・ライク・ベスト - "Doin' What I Like Best" (B. Guy) - 6:04
- トラブル・ドント・ラスト - "Trouble Don't Last" (Eddie Jones) - 5:23
参加ミュージシャン
[編集]- バディ・ガイ - ボーカル、ギター
- マーク・ノップラー - ギター(#2)
- ジェフ・ベック - ギター(#4, #6)
- エリック・クラプトン - ギター(#6)
- ニール・ハバード - ギター
- ジョン・ポーター - ギター(#2, #4, #7, #9)
- ミック・ウィーヴァー - ピアノ(#1, #7, #9)、オルガン(#2, #3, #4, #5, #6, #8)、エレクトリックピアノ(#6, #10)
- ピート・ウィングフィールド - ピアノ(#3, #5, #6, #8)
- グレッグ・リザーブ - ベース
- リッチー・ヘイワード - ドラムス
- メンフィス・ホーンズ - ホーン・セクション
- ニュー・フーリガンズ - ホーン・セクション
- テッサ・ナイルズ - バッキング・ボーカル
- ケイティ・キスーン - バッキング・ボーカル
- キャロル・ケニオン - バッキング・ボーカル
脚注・出典
[編集]- ^ a b charts.org.nz - Buddy Guy - Damn Right, I've Got The Blues
- ^ swedishcharts.com - Buddy Guy - Damn Right, I've Got The Blues
- ^ a b buddy guy | full Official Chart History | Official Charts Company
- ^ australian-charts.com - Buddy Guy - Damn Right, I've Got The Blues
- ^ Buddy Guy - Damn Right, I've Got The Blues - dutchcharts.nl
- ^ a b c “Buddy Guy - Awards”. AllMusic. 2016年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月9日閲覧。
- ^ Deming, Mark. “Buddy Guy - Biography & History”. AllMusic. 2017年7月9日閲覧。
- ^ Frost, Matt (2012年9月). “John Porter: From The Smiths To The Blues”. Sound On Sound. SOS Publications Group. 2017年7月9日閲覧。
- ^ a b Buddy Guy - Damn Right, I've Got the Blues (CD, Album) at Discogs - 2005年エクスパンデッド・エディション盤の情報。
- ^ a b “Picks and Pans Review: Damn Right, I've Got the Blues”. People. Time Inc (1991年11月4日). 2017年7月9日閲覧。
- ^ “Buddy Guy”. GRAMMY.com. The Recording Academy. 2017年7月9日閲覧。
- ^ Buddy Guy - Damn Right, I've Got The Blues (Vinyl) at Discogs
- ^ Buddy Guy - Mustang Sally (Vinyl) at Discogs