ひたすらな道
『ひたすらな道』は、髙田三郎作曲の合唱組曲である。全編でピアノを伴う。
概要
[編集]混声合唱曲として作曲され、「弦」は1975年(昭和50年)8月24日、東京放送合唱団(NHK放送)により、「姫」「白鳥」は1976年(昭和51年)2月21日、盛岡コメット混声合唱団によって初演された。『わたしの願い』『水のいのち』という名作をこの世におくった髙田三郎/高野喜久雄による第3作目。作者はこの組曲でいっそうの冴えをみせ、ほりさげの奥深さ、のぼりつめる高みを感じさせないではおかない[1]。この作者ならではの緻密さ、質の高さがうかがえる名作[2]。音楽の劇的な緊張感、充分に書き確かめられた合唱技法から来る、心から湧き出でる表現が合唱を愛する人たちを魅了しているのである[3]。
1977年(昭和52年)には女声合唱版が出版され、以来両版とも数多くのコンサート・コンクールで歌われている。
男声合唱版は、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団の委嘱によって作曲者自身により編曲され、1981年(昭和56年)12月11日(東京郵便貯金ホール)及び12日(東京厚生年金会館大ホール・現存せず)同団の第106回定期演奏会において初演された(指揮:木下保、ピアノ:木下歌子)[4]。
日本プロ合唱団連合(略称:プロ連。1969年(昭和44年)設立。4つのプロ合唱団(東京混声合唱団、二期会合唱団、東京放送合唱団、日本合唱協会により構成)の委嘱により、作曲者自身による管弦楽伴奏版も作曲されており、1979年(昭和54年)2月6日、プロ連第9回定期演奏会において、新日本フィルハーモニー交響楽団、作曲者自身の指揮によって初演された[5]。
曲目
[編集]全て高野喜久雄の詩による。日本語。
曲目解説
[編集]作曲者自身による解説があるので、著作権に配慮し、外部リンクのみに留める。
楽譜
[編集]- 混声合唱組曲『ひたすらな道』カワイ出版(受注生産)SATB,Piano[1]
- 女声合唱組曲『ひたすらな道』カワイ出版(受注生産)SSA,Piano[2]
- 男声合唱組曲『ひたすらな道』カワイ出版(受注生産)TTBB,Piano[3]
※管弦楽版は出版されていない。
ディスコグラフィー
[編集]- 日本合唱曲全集『ひたすらな道』高田三郎作品集(2) 混声合唱 CD 2005/10/21 日本伝統文化振興財団
脚注・出典
[編集]- ^ a b c d e “高田三郎:混声合唱組曲『ひたすらな道』”. カワイ出版ONLINE. 2020年4月4日閲覧。
- ^ a b “高田三郎:女声合唱組曲『ひたすらな道』”. カワイ出版ONLINE. 2020年4月4日閲覧。
- ^ a b “高田三郎:男声合唱組曲『ひたすらな道』”. カワイ出版ONLINE. 2020年4月4日閲覧。
- ^ “演奏ライブラリー”. 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団. 2020年4月4日閲覧。
- ^ “『ひたすらな道』管弦楽版 初演の模様”. レーベンフロイデ合唱団. 2020年4月4日閲覧。
外部リンク
[編集]- 『ひたすらな道』管弦楽版 初演の模様 プログラムと作曲者自身による解説が掲載されている。